A定食＠とん久 : とん久

JR山手線・西武新宿線高田馬場駅から徒歩2分。東京メトロ東西線高田馬場駅より徒歩1分。

JR早稲田口から駅前ロータリーの信号を渡って駅の対面にある1階にドンキホーテが入っているビルの地下1階。エスカレーターで下ると右前方に店が見える。

向かいは蒙古タンメン中本。奥にお好み焼きの倉はし。とん久も含めて、この3店はなかなかの人気店だ。

『とん太』『成蔵』『ひなた』とこちらで高田馬場とんかつ四天王みたいに言われているが（『成蔵』は南阿佐ヶ谷に移転）、古くからあるのは『とん太』とこちらの2軒。

以前からランチタイムに伺おうかと思っていたのだが、けっこうな行列が出来ていて断念すること数回。夜にとんかつなら他の店を選んでしまうし。

ただ、夕方から19:00までA定食というタイムサービスのメニューがあると知ったので、それに間に合う時間に行ってみようと思っていた。

18:40頃訪問。2人掛けのテーブル席が2つ空いていたので、すぐに入ることができた。私が入った後、次から次へとお客さんが来て数分後には店の前に8人の行列が出来ていた。

店員さんがお茶を持ってきた際にA定食について質問してみた。A定食はランチタイムのAランチ（ロースかつ）と同じ肉で、通常のロースかつよりも少し悪い部位を使っているとのこと。まあ、お試しとしては良いかなと思ったので、A定食をオーダー。味噌汁は豚汁としじみ汁が選べるとのことなので、しじみ汁を選択。

L字型のカウンターの中に揚げ場があってそこに2名。フロアは女性3名男性1名。たぶん洗い場などの見えないところにまだ従業員がいるような。30席程度のキャパシティの割には人員配置に余裕がある。その分、フロア担当の方にちょっと声を掛けるとすぐに来てくれるので、大変助かる。

お客さんは男女比2：1ぐらい。女性の独り客も多い。他の方の注文を訊いていると、黒豚ロース定食をリブカットでオーダーする人が半分ぐらい。このメニューは厚切りカットとリブカットで選べるのだが、リブカットが人気のようだ。

15分程でA定食が提供される。

丸皿に150gぐらいと思われる6つにカットされたロースかつとキャベツの千切り、おろしポン酢、辛子、付け合わせの具なしナポリタン。それにしじみ汁とご飯、お新香。サービスメニューなのでかつの下に網は引かれていない。

かつの右から3番目の切り口を見ると脂身は少なめ。思っていたより厚みがある。火はちゃんと入っているが、肉汁が若干染み出るぐらいで、ジャストの揚げ具合。細かめのパン粉の衣もしっかりと密着している。揚げの技量はかなり高いんじゃないだろうか？

中央部分を何も付けずにひと切れ食べてみる。あっさり目の味わいだが。肉の旨味もしっかり感じられるし油切れも良く、衣もさっくりしている。これ、はっきり書いていないけど、上位のロースかつと同じ林SPFなんじゃないかしら？

特選だとトリュフ塩が付くが、それ以下のメニューだと、添えられたおろしポン酢と辛子、カスターセットにある通常のソースと特選ソース、岩塩。

肉自体も衣も良い感じだったので、今回はほぼ塩だけで食べることにした。いちばん尻尾の脂身のところだけ、特選ソースと辛子を使用してみたが、玉ねぎとフルーツの甘さが強めで好みの味とはちょっと異なる。

キャベツの千切り用にしょうゆ味とトマト味のドレッシング2種類用意されている。トマト味を使って食べてみると、これがなかなか美味しい。普段とんかつ店でドレッシング類はあまり使わないのだが、このトマト味は気に入ったかも。実際キャベツが進んでお代わりを貰うことに。

付け合わせのナポリタン、何気にしっかり焼きが入っていて、なかなか美味しい。こういう添えものにも手を抜かないところに店の姿勢が出ているような。

しじみ汁は仙台味噌と麹味噌の合わせだろうか？さっぱりと美味しく頂けた。ご飯もなかなか美味しい。

実は、これまで『とん太』や『成蔵』と較べるとだいぶ見劣りするんじゃないのと勝手に想像していたのだが、全然そんなことはなく。先の2店程のスペシャル感はないが、高いレベルで実直に美味しいとんかつを提供している店だった。偏見を持っていたことにお詫びしなければ。ごめんなさい。

人気の黒豚ロースかつはあまり興味が沸かないので（黒豚はとんかつに合わないのでは？という懐疑派）、次回は特選のロースかヒレを試してみたいと思った。