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店名 |
カオリ ヒロネ(Kaori Hirone)
|
---|---|
ジャンル | ケーキ、チョコレート |
予約・ お問い合わせ |
03-5996-3300 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
JR山手線 目白駅より徒歩4分 目白駅から417m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席数 |
6席 (縦長の椅子なので、頑張ればもっと座れるかも。) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、ソファー席あり |
利用シーン |
|
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
サービス | テイクアウト |
公式アカウント | |
オープン日 |
2008年5月 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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このお店、たまたま見つけた。そして拉致られた。もとい、魅せられた。後で食べログチェックしたら、何とBEST5000レストラン。おみそれ致しましたm(- -)m
長いプロローグ:
とある九月の夕方、某目白の大御所ケーキ屋さんを探し歩いていたその時、視野の片隅に何か映った。小さなショーケース。いや、正確にはそんな気がしただけなのだ。
確認しようと、数歩後退りしてドアを覗き込もうとする私。ヤバッ!!と思った瞬間、中のお姉さんと目があった。すかさずドアが開いて、「いらっしゃいませ、どうぞ~」。私「いえ…あの…え~」。「見るだけでもどうぞ~」。この瞬間、天性の右脳型直感オヤジのミニミニは何かを感じた。そして誘われるままに、吸い込まれるように店に入った。これが、ヒロネ親子との出会いであった。
店に入ると、そこは間口数メートル程の小さなお店。だが、ショーケースと言い、インテリアと言い、独特の雰囲気で、ちょっと魅せられてしまう。さて、どうしたもんかな・・・突っ立っていると、奥から出てこられた年配の女性。先ほどのお姉さんが、シェフパティシエのカオリ殿、この女性はお母様。その他には少数のお手伝いさんで切り盛りしている、中々にアットホームなお店だ。目白のこんな一等地で!!
ミニミニ「私、モンブランの食べ歩きしてるんです。なので悪いんですがモンブランしか食べれません・・・」
(あ~コイツ、バカ正直に何を言うか!!)
母親殿「あら~、残念~。ようやく今年の栗が入ってきたので、これから渋皮煮作るところなんですよ~」
(あ~この一言がスタートの号砲。「ド~ン!!」)
ここから、延々一時間余、ヒロネ親子と私は、ただただケーキ談義に花を咲かせた。モンブランが無い以上、他のケーキに目もくれない頑ななミニミニ。結局、試作中のマロングラッセを味見させて頂いた挙句に、再訪を約束して手ぶらで店を出たのだった。我ながらあきれ返る頑固さ。だけどもモンブラニストの意思は固い・・・
ここからようやく本章:
あれから、一ヶ月。東京出張の折に電話した。カオリ殿「はい~、出来てますよ!!」。ヤタッ!!とうとうあの親子が創り出すケーキが食べられるのだ。早速、取り置きをお願いし、いそいそと目白に向かった。
まず、最初にお断りをせねばなるまい。ココのお店、パティシエ殿ご自身からして、脂っこいクリームづくしは苦手らしい(@。@)・・・何と言うケーキ屋さん!!従って、ここのケーキはクリームが軽め&少なめである。看板商品の一つであるショートケーキ、実はココではちょっと書けない、有名人と言うか、日本人なら誰でも知っている、苗字のないあの方もお召し上がりになるという一品らしい。
旬の果実や木の実を、軽いクリームと上質なスポンジからなる小さな円筒形ショートケーキにトッピング、これがフォーマットだ。従って、これをモンブランと呼んで良いのかどうか、大いに疑問は残るのだが、旬の和栗を、手間隙掛けて仕上げられた根性を買って、モンブラン大作戦としてレビューさせて頂くので、読者の皆様にもご理解下さい。
【ご褒美マロンショートケーキ】\880
恐らく、コレまで食べてきたケーキの中でも、最も重量単価が高い一品。この姿と値段を見たら。「何じゃコレ~」と思うか、「こりゃあ相当な自信作かも・・・」、と思うかのどちらかだろう。トップに載るのは、もうトッピングとはとても言えない程の巨体。石川県能登産和栗の渋皮煮だ。表面の乾燥を嫌って、薄くチョコレートがけされたその堂々たる躯体は怪しげに黒光りしている。金沢の金箔が僅かに振りかけられるその姿は、ちょっと神々しい程だ。チョコレートによる、この甘めの渋皮煮は、栗の風味もさることながら、その迫力ある食感が印象的である。多分、コストの大半は、このチョコがけ渋皮煮に費やされているだろう。本体と言うか、ベースと言うべきか、渋皮煮に対して、ちょっと驚くほどの小振りなショートケーキは、前述した軽めのホイップクリームと、これまたアッサリした上質なスポンジで構成され、内部には先の渋皮煮がクラッシュされて混ぜ込まれたホイップクリームが鎮座する。この一個、迫力のチョコ渋皮煮そのものを味わう清楚なショートケーキ。もはや、巷にあふれるモンブランとは並べ難し、の個性的な一個。☆4.0
【手作りマロンショートケーキ】\680
コイツも言ってしまえばショートケーキ。だが、トップに盛られる、オリエンタルな形状の一物は、能登栗のペーストである。このペースト、ヘラで粗潰しした栗そのもの、全くの無添加。その最高の香りと、ブツブツ・ザラリとした食感は、これまで食したマロンペーストとしては、間違いなく最高の逸品。何せ和栗そのものなのだ。「そんなの能が無い」と言う無かれ。これこそコロンブスの玉子。やったモン勝ちだ。この栗ペーストの周りには、ポツポツとチョコ玉が置かれる。ここら辺りの手作りチックな雰囲気が微笑ましさを誘う。本体は、先の一個と同様で、甘さ控えめホイップクリーが、スポンジに薄めに塗られる。スポンジの間には、これまた能登栗ペースト。だがセンター部分にのみ洋栗ペーストが僅かに仕込まれる。ココのところでの風味の切り返しはお見事。和栗の中に、確かに一瞬、洋栗が香る。この洋栗は、言わば和栗の引き立て役で、一層和栗らしさが強調されることになった。シンプル、清楚、繊細でありながら、キッチリと見せ場を仕込んだこの一個、まごう事なき、栗を満喫できる極上ショートケーキであった。☆4.5
まとめ:
この目白の一等地にあって、しかも近所には行列のできる某超有名店。なのにヒロネ親子は一切お構いなし。本当に自分達がやりたいことを、飄々と微笑みながらやっている。このプロ臭さの殆ど漂わない、ある意味、限りなく手作りケーキに近い逸品達は、やはり東京目白で出会うには、あまりにも特異な存在。この清々しい感覚は、ちょっと他ではお目にかかれないんだよなぁ。
短いエピローグ:
結局、二回目の訪問はケーキ二個と紅茶一杯で二時間半。殆どはヒロネ親子とのケーキ談義だった訳で、いや~幸せな時間だった。お邪魔しちゃったお詫びと、お礼を申し上げた後、ほっこり満足感に包まれて歩み出た目白通りは、もうドップリ日が暮れていた。私、この親子のファンになりました・・・