3店目の蘭州ラーメン。味は一番気に入りました！ : 極 蘭州拉麺

蘭州ラーメンは、今ちょっとしたブームになっています。
蘭州ラーメンというのは、当然中国の蘭州市を中心に食べられている麺なのですが、蘭州では牛肉麺ないし牛肉拉麺と呼ばれることが多いらしいです。
蘭州市内では、3,000 軒以上の蘭州牛肉麺を出す店が存在していると言われており、通りによっては飲食店の半分以上が蘭州牛肉麺を出す店であることもあるそうです。
今では中国全土で蘭州拉麵を出す店を見ることができ、店頭の目立つ場所で麺を手で伸ばすところを見せる店舗も多いようですね。

現在、中国政府の「一帯一路構想」(2014年11月に北京で開催されたAPEC首脳会議で、習近平総書記が提唱した経済圏構想)の後押しで、積極的に海外にも輸出されており、日本へも昨年(2017年)くらいから徐々に出店が目立つようになりましたね。
私は、昨年の暮れに神保町の「馬子禄 牛肉面」、そして今年7月に六本木の「金味徳拉麺」を利用していますが、基本的に新しもの好きということもあって、価格の高さは置いておくならば、かなりの満足を得られました。
そんな中で当店は2009年6月のオープンと聞きますので、以上の情勢とは別に独自路線で出店したお店と見ることができそうです。
ブームになるとインド・ネパール料理のタンドールブローカーのような仲介者が暗躍して利益を吸い取る構図がままあるのですが、当店はそういう意味では真っ白ではないか（逆に言えば、馬子禄や金味徳は何かつながりがある？？☞以下、「つながり仮説」と称します。）と思われます。

当店は、池袋駅北口から出て徒歩2〜3分のところにあって、豊島区立池袋の森の入口脇を抜けて北へ伸びる「へいわ通り商店街」沿いにあります。
飲食店はバラバラとはありますが、それほどの密集地域では無く、池袋駅周辺エリアとしては、穴場的な雰囲気の漂う場所。それでも中国料理店が多いのは目につきますね。

11時から営業のお店との情報でしたが、11時5分過ぎにお店に到着したところ、「準備中」の札が掛けられています。
構わず入店すると、男性店員2人が寛いでいる感じ。
「やってますか？」と尋ねたら「どうぞ、どうぞ。」とのことだったので入店しますが、公表している営業時間にはもう少し真摯に向き合ってもらいたいと思いました。

店内は、入口脇に麺打ち場が設えられています。上記の通り、蘭州ラーメンの一般的な形態なのでしょうね。
入って左側に厨房とそれに面したカウンター席が9席、奥の右手に4人テーブル席がありますが、荷物が置いてあるので、椅子は3脚しかセットされていません。

一番奥のカウンター席に座ります。
卓上にはメニューが置かれています。
トップメニューは、蘭州牛肉拉麺780円です。
因みに馬子禄 牛肉麺も金味徳拉麺も880円でした（これも偶然の一致でしょうか？前記「つながり仮説」と関係有り？？）ので、安いですね。
その蘭州牛肉拉麺を注文しました。
因みに当店、料理の撮影はOKとのことですが、メニューや店内撮影は嫌がるので注意した方がいいでしょう。

私の注文を受けてから、厨房の表通りに面したところにある麺打ち場でやおら麺打ちが始まりました。
準備不足だなあと思う反面、注文してから麺を打ってくれるんだという期待もあって複雑な気持ちです。
途中、伸ばした麺を台に叩きつけるバンバン！という大きな音が聞こえてきます。
麺打ち→茹で上げの工程を経て、待つこと9分ほどで蘭州牛肉拉麺が出来上ってきましたので、さすがの手際ですね。

蘭州牛肉拉麺は、やや平たい丼での提供です。
クリーム色がかった丼と白湯風のスープ、中央に置かれた牛肉チャーシューと煮卵の色合いが実によく、さらにパクチーとネギの緑色もそれを増幅しています。
とても美味しそうなビジュアルです。

麺は、打ち立てだけあってモチモチと弾力があり、とても美味しい。
あっさり塩味の牛骨スープとの相性も素晴らしいです。
牛肉チャーシューは独特の風味がありますし、パクチーといいバランス。
ネギも隠し味になっています。
パクチーが苦手な方は受け入れ難いかもしれませんが、パクチー好きの人ならこれはお気に召すと思います。

前述の通り、蘭州ラーメン３店目になりますが、ここが一番気に入りました。
値段が一番安くて、つながり仮説と無縁と思われるのもいいですね。

池袋にはもう1店、「蘭州拉麺店 火焔山」というお店があり、値段はやや高めなのですが、当店には無かった麺のバリエーションもあるようなので、機会を伺ってみたいと思います。