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東池袋4丁目、「キッチン南海」。【54th】
まさに「脱グルメ」の、良心的な食堂。
僕の子供の頃には無かったコトバ。
でも、そんな時代にも、心振るわせる美味しいモノはいっぱいあった。
世の中で、「グルメ」などと言われ始めた頃から、この国の食は大きく変わった。
高級なモノが美味しいとか、希少なモノが美味しいとか…。
昭和の家庭の食卓の延長線上にあるようなお店は、ことごとく卑下され、否定され、グルメでなきゃダメなようなイヤな感じさえ受けたコトもある。
バブルという時代を超えたコトも大きかったであろう。
僕も含め、一度、絶品を味わってしまうと、元へは戻れないような感じにもなる。
でも、…である。
だからこそ、僕は今、気を引き締めて、「脱グルメ考」を書き綴っているのだ。
この店、基本的に、32年前から価格が変わっていない。
僕が、知り得るのは、昭和63年からだ。
何、絶賛するような味わいではないかも知れない。
人に勧めたりもしない。
この食べログでも、ずっと書かないでいた。
前回も書いたが、ある意味、想いが強すぎて、書けない店の一つである。
ココで、カツカレーを、とある有名な方と食べたというコトもある。
お父さんと、お母さんのコトもある。
「チキンカツカレー」(580円) ―― 写真の通り。
この日は、遅めのモーニングでダラダラ食べていたので、珍しく、ライスを少なめでお願いした。
東池袋の、南海の、チキンカツカレーである。
ソレ以上、書くコトも無い。
別に、大したカレーでない。
黒いわけでもない。デカ盛りなわけでもない。
スパイスが…、などと分析し始めるべきカレーでもない。
グルメを基準にして語るとすれば、何一つ語ろうとも思わない。
ただ、この店のカレー、…あったかいんだな。優しいんだな。
妙に作り出されたレトロでなく、ホントのレトロ。(笑)
ココに来る常連さんたちの顔ぶれ、表情を見ていれば、わかる。
皆、同じ思いだ。
何も言うコトはない。
何と言っても、580円のカツ系のカレーライスだ。
ごちそうさまでした。
お母さんの笑顔と、お父さんの美声に送られ店を出る。
何だか、幸せなんだな。
(文責:京夏終空、2019.10.5)
(78件/3.45)
東池袋4丁目「キッチン南海」。【54th】
【想いが強すぎてレビューできない店ってある。】
たまに「池袋西口のあの店は?」って聞かれるコトがある。
以前、「日記:徒然線⑯」でも書いたのだが、「千登利」「みなと」「ぐんぼう」「かめや」「豊田屋三号店」「三原堂」など20年以上通っている名店すら未だレビューできていない。
同じように池袋東口でも、そんな感じの店がある。数は多くないが、この店もそうである。
「東池袋大勝軒」は別の意味でレビューできていないのだが…。
この店、簡単に紹介すると、今年で創業42年になる。
池袋東口の南池袋、明治通り沿いにある「キッチン南海」の弟が始めた店である。もちろん、大元は神保町である。
店内に掲示されている木製のメニュー版、少なくとも僕が池袋に住み始めた昭和の終わり頃から変わっていない。つまり、価格が30年以上変わっていないというコトになる。紙に書かれたセットメニューは後から追加されたメニューである。
以前は、夜営業もしていたが、今はやっていない。
あと、お店には直接関係ないが、この店のあるドミー池袋というマンション、かつては5階に大勝軒の故Y氏夫婦が住んでいた。
【訪問状況】お父さんとお母さんに逢いに行く。
【訪問回数/初訪】50回以上。初訪は、昭和の終わり頃。
【今回注文したモノと価格】「ロースカツカレー」(580円)
①この店で一番伝えたいコト。
・池袋東口の重鎮的激安洋食屋。
あのチェーン店になった「大戸屋」が、池袋東口の路地裏にまだ2店舗しかこの世に無かった頃から、東口では和食は「大戸屋」、洋食は「キッチン南海」という人が多くいたように記憶している。
・「キッチン南海」は、いろいろな雰囲気のお店があるが、この店は、あくまでも地域の洋食屋であり、設営等を期待しない方が良い。
②僕が感じた味の感想。
・どの料理もお父さんが丁寧に仕上げてくれる。昔の「街の洋食屋」である。いわゆる「洋食レストラン」では無い。また味の向上を目指す店なんじゃなくて、変わらない味を提供し続けている店。
こういう店の味をどうこう言い始めたら何でも言える。この店の味は、ガッツリ美味しく食べた後の笑顔から、初めてお父さんやお母さんとコミュニケーションがとれるようになるのだと思う。そして、そういう諸々も味にプラスされる。
かと言ってマズいわけじゃない。いつも美味しくいただいている。
例えば「ロースカツカレー」は、神保町などのように黒くない。黄色い昔ながらのジャパンカレーだ。相対的にはスパイシーではないかも知れないが、ピリリとするアクセントはある。家庭的なカレーであるからファミリーカレーと言ってもイイかも知れない。
カツカレーのロースカツは薄めだが、よく揚げられた色の濃いカツに仕上がっている。福神漬けのテーブルサービスもある。ミニサラダも付いてくる。野菜高騰の折、このミニサラダ辞退しようかとも思ったが、お母さんが許してくれない。(笑)
高級レストランで出すカレーではなくて、昭和の温もりのある家庭で出されるカレー。
だって、580円なんだから。十条や駒込の「みのや」などと同等に捉えるべき店である。
③僕が感じた接客・サービス等の感想。
・いつもお母さんが話しかけてくれる。やさしいお母さん。真剣なお父さん。そんな印象。
・580円のカツカレーを食べるのに、それ以上、何の接客サービスを望むのか?
④僕が感じたお店の雰囲気。
・個人的には、こういう店は好きだ。造られた(創られた)レトロでなく、ホントにレトロ。(笑)
・衛生的に見えないかも知れないが、キレイに拭きあげられたテーブル。お母さんの仕事がキチンとしている。
・雑然とした雰囲気だと一方的に卑下する論調を好まない。
仮に、埃が落ちていようが、ココは、580円でカツカレーを食べさせてくれる店なのだから…。車が行き交う排気ガス満載の街中の立ち食いそばだって、カツカレーはそれ以上するだろう。この店は、扉があり、座って食べられる。食後に煙草も吸える。それ以上、何を望むのだ。
⑤僕が感じたCP。
例えば「ロースカツカレー」、他の南海が価格をどんどん値上げする中創業当時の580円を貫いている。「しょうが焼き」もそうだ。いや、木製のメニュー版は、書き替えられた一部を除き全てそうだ。
間違っている価格設定。でも、お母さんは、昔から来てくれる人に負担をかけられないから、と。
⑥その他のつれづれ。
・教えたくない店、言いたくない店、レビューしたくない店、ってある。冒頭にも書いたが、いろいろ交錯する想いがあって書けない。別に出し惜しみして、もったいぶっているわけではないのだが、どう書いても好意が先走っているから伝えられないという考えもある。
でも、結局、新しく出会った店だって多かれ少なかれそういう傾向はあるのだし、今さら、という感じもして、何となくだがアップした。
・この店の薀蓄や、この店の入っているマンションの著名人の薀蓄などは他にもあるのだが、個人情報保護法のもとでは書けない。
※あぁ、わかった。何故レビューできないのかのホントの意味を。
読み返してみると、どうも、こう、上から目線で書いてしまうような、居心地の悪さがあるからだ。(笑)
(文責:京夏終空、2016.11.9)
(3.07/2018.1.21)
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<非更新再訪メモ>(2017.1.14)
食べログのシステムが変わり、急に再訪に「2回目」とかのレビューアップができるようになったが、「2回目」じゃないし、抵抗があるので、相変わらずのメモを残す。
「メンチカツカレー」(580円)「唐揚げ2コ追加トッピング」(120円)
メンチカツのニンニク風味が以前より濃くなった気がしたが、依然美味しい。
年明け、お父さんとお母さんに、年始の挨拶。
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京夏終空
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店名 |
閉店
キッチン南海 東池袋
|
---|---|
ジャンル | 洋食、カレー |
住所 | |
交通手段 |
東京メトロ有楽町線東池袋駅 徒歩3分 東池袋駅から253m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード不可 |
席数 |
18席 |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 可 |
ドレスコード | なし |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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長い間、お疲れ様でした。ありがとうございました。
さようなら、東池袋・キッチン南海。
2021年6月26日をもって、約半世紀の歴史に幕を閉じた。
地元の情報網で、この店が閉店になると知らせが来て、衝撃が走った。
しかし、訪問できそうな日がスグに思い浮かばなかった。
また、誘われもしたが、どうしても1人で訪問したいという気持ちもあった。
最近、日中は横浜での仕事で、訪問する時間が無い。
…たかが1食のために、きっと、初めて仕事を休んだ。
もちろん、前もって、明日、休むと関係者に伝えてであるが…。
「急に1日ぐらい仕事を休めなくて、お前人間やってるって言えるのか?」
昔、「ふぞろいの林檎たち」というテレビドラマで、時任三郎が中井貴一に電話越しに言った、そんな感じのセリフが、急に思い出され、後押しもした。
いや、どうしても訪問しなければならなかったのだ。
この店の同じ並びの、ちょっと先にあった、「大勝軒」という店の最後も見取れなかった…、その時の後悔のような想いを引きずりたくない。
この店と出会ったのは、昭和63年(1988年)だと鮮明な記憶がある。
正式に東京に棲家をかまえた最初の年だったからである。
「大勝軒」とともに通った。
池袋の西口に棲家をかまえたコトを後悔するぐらい、東口のこの界隈は、僕のルーティーンでもあった。
今は無き「人世横丁」を越え、高速をくぐったらスグ、というイメージだった。
周りには、「英進予備校」が何号館という感じでたくさんあり、受験生の街っぽい雰囲気でもあった。
昔の豊島郵便局の建物も、まだ残っていたように思う。
「メンチカツカレー」(580円) ―― 写真の通り。
何も言うコトは、…無い。
580円の東池袋・キッチン南海のメンチカツカレーである。
覚えてはいないのだが、何となく、コレを一番最初に食べたような思い込みがある。
いつも書いているように、「脱グルメ」の、良心的な食堂のカレーである。
世の中で、「グルメ」などと言われ始めた頃から、この国の食は大きく変わったように思う。
その前の時代の、温かいカレーである。
いわゆる「グルメ」を基準にして話そうとしたら、何一つ語りたいとも思わないカレーである。
でも、美味しいカレーである。
ココに来る常連さんたちの顔ぶれ、表情を見ていれば、わかる。
皆、同じ思いだ。
やはり、何も言うコトは、無い。
ごちそうさまでした。
ありがとうございました。
厨房に正対して、お父さんに別れを告げた。
お父さんの美声のトーンが、今日は低かった…。
お母さん、お大事に。
「サラダいいよ」と遠慮したら、野菜も食べないとダメだと怒られたのが、忘れられない。
まだ、20代のガキにも、優しかった。
さようなら、東池袋・キッチン南海。
※この店のエッセンスを理解し、高評価されていたマイレビさんには、メッセージで閉店のお知らせをさせていただいた。
出過ぎた連絡だった場合は、この場でお詫び申し上げたい。
すみませんでした。
(文責:京夏終空、2021.6.29)
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