熱燗を求めたくなる場所 : 養老乃瀧 代々木東口店

底冷えのする、冬の季節がやってきました。
そうなればネ、熱燗と相場は決まっているンですヨ。
熱燗こそは、自分の落ち着ける場所でこそ飲みたいもの。
だから、熱燗を呑む店というのは、何処でもよいというわけではなく、
知らず知らずのうちに、自分なりに場所を選り好みして、
そこで腰を落ち着けて呑んでいるのではないかと、最近思うわけです。
逆にビールやチューハイ、焼酎などは、場所を選ばない。
熱燗こそは、気分に左右される酒だと思うのです。だから場所も大切。

代々木なら、代々木庵か、やっぱり此処。
カウンターで刺身など突きながら、熱燗をちびり。
ヤー、これがネ、沁みるわけです。
そして私の定番、豚キムチ炒め。キムチの酸味と熱燗のサワー感が実に合う。
豚の脂の旨みとキムチの刺激を、玉子がやさしく包む。
それを熱燗で溶かしながら、口中を洗っていくのです。
ビールやサワーでは駄目。熱燗でないと、やはり決まらない。

そんなことを感じられる季節は、やはり嬉しいものですネ。

代々木駅の東口を歩いていると、何やら煌々と明るい一角が
いつのまにか出来ていて、ちょっと驚き。ほぼ新宿のれん街というらしい。
若い勤め人中心に客も結構入っているようで盛況のご様子。
ワタシは落ち着いて飲みたいので、いつもの養老乃瀧へ。
やー落ち着きますネ、ホントに。

此処ではまずは養老ビールという名のサッポロ黒ラベル大壜から。
お菜はかつおのタタキ。薬味がたっぷりで嬉しいじゃないですか。
そしてこの次は、普段なら豚キムチにいくところだけど、この日はニラ玉。
これ玉子幾つ使ってるんだろ、かなりのボリュームです。
でもしっかり味がついててツマミにイイ。チューハイを追加して、ポッキリ二千円。

以前の訪問時にいただいた鯛の昆布締めもしっかり旨みが乗って美味しかったし、
大体何を頼んでも外れないのも強み。値段も安いし、安心して飲める。
ただ地下にして全面喫煙可なので、煙草が苦手な人は少々辛いかもしれませんがね。
まあでも、代々木で気取らず飲むなら佳い店ですよ。

豚キムチ（炒め）で酒を飲むなんて、まるで自宅で
晩飯のおかずをアテに飲むようなもんだとお思いかもしれないが、
此処の豚キムチは自宅で作るのとはどこかしら違っているように思う。
まず、豚とキムチとを単純に炒めたものではなく、玉子が絡んでいる。
そう、ニラ玉みたいに。
その玉子がキムチの酸味と辛さを上手く包み、互いの仲を取りなしている。
単なる豚キムチだとメシのおかずだが、この玉子の仕事により、
舌にイﾞーーーーッとくる白鶴の熱燗に滅法合うのである。
そして、キムチ自体もしっかり漬かったヤツを使っている（と思う）。
このサワーな感じがサワーな感じの熱燗に合ってるのだと感じている。

此処で熱燗を頼むときは、必ずと言っていいほどこの豚キムチを合わせている。
養老ビールに始まり、刺身とか串焼きとか、あるいは今日のおすすめの一品とかを取り、
熱燗とくれば晩酌も後半、そろそろ〆を意識する時分である。
今日は何で〆ようか――あれもいいか、いややはり定番の――
そんなふうにあれこれ悩むのも、晩酌の醍醐味だなあと思う。

代々木駅の辺りで気兼ねなく飲むなら、決まって此処に入っちゃいます。
つちやは一人飲み用のカウンター席が荷物置き場にされてることが多いし、
他のよさげな店はすぐ一杯になってしまうし。
そういえば、代々木御殿の一角であった蕎麦屋の代々木庵は無くなっちゃいましたね。

そういうわけで、当店。
養老乃瀧グループとの繋がりを感じるのは養老ビール（サッポロ黒ラベル大壜）ぐらいで、
あとは良い意味でオリジナル色豊かな居酒屋であります。
養老ビールから始まり、ツマミは三品ぐらいとるでしょうか。
最後は白鶴の大徳利かチューハイあたりで終わることが多いですが、
大体二千円少々に収まるのでまさに安心価格。
ツマミの種類も多く、飽きることはないと思います。

地下にある店なので多少入りにくさはあると思いますが、優良な居酒屋だと思いますよ。

“カツ煮で一杯”を久しぶりにしたくなり。
代々木でカツ煮といえば、まずパッと浮かぶのは代々木御殿ですが、
なんとなく足が向かず。
それ以外の店となると、駅からちょっと離れてしまうのです。
そういうわけで、当店。

オッサンらしく、まぐろぬたでスタート。
次いで、モツの串焼きを3本。
最後に、お待ちかねのカツ煮。デカい！
やや薄めのカツを齧りながら、それを熱燗で流し込む。
ヤー、満足、満足。
暖かい季節になったら、このコンビは熱くて当分無理ですからね。
また熱燗が恋しくなる季節になるまで、しばらくは封印です。

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訪問、数知れず。

当店に来ると、豚キムチ卵炒めはもはや定番。
辛味はまろやか、程よい酸味がキュウキュウの熱燗にぴったり。
ちくわの磯辺揚げを頼んでみたら、天ツユはなく、
外はカリッと、中はフワフワで、これも侮れません。
養老の大壜黒ラベルに白鶴の大徳利、串焼き3種に上記の品で、2,000円ちょっと。

お気軽です。

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いつものウォーキングのコースのひとつに、代々木があります。
残業で出遅れたりした時なんかに、ちょうどいい目的地なのですね。
職場からは、意外と近いのです。

ただ、残念なことに、気軽に寄れる飲み屋が、駅前に少ない。

面白いお店はあるのですが、こちらも汗なんかかいてるときがあるもんですから、
そういう時は“漢”が多く通う、まさに“サッツ・イザカヤ”的な、
そんなところに身を預けて飲みたいと、そう思うのです。

「おくどさん」が入っていたビルの地下に、当店はあります。
（今はオイスター・バーになっていますね）
店名は、もちろん超有名な居酒屋のチェーン店。
されど、一歩中に入ってみれば、そこには想像していたものとは
チョット違う風景が広がっています。
決して大箱ではありません。

メニューをご覧ください。手書きです。
養老らしさ？なきに等しいです（笑）
カウンター席があるのも、私のような利用者には、まさにうってつけ。

好きで毎度頼むのが、豚キムチ卵炒め。
オムレツよりも、漢向き。でもって、結構旨い。
メニューも豊富なので、チョイスには困らないハズです。
個人的には、生ものよりは、炒め物、揚げ物がいいかと思います。


代々木では、養老の看板のせいか、決して目立たない存在ですが、
意外と実力のある、堅実な居酒屋だと思いますよ。
ふらっと一人で引っ掛けていったり、
数人の仲間で気軽に飲んだり。
そんな使い方がよく似合う、代々木駅周辺のダーク・ホース的存在。

・・・ちょっと褒め過ぎ？（笑）