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lil-kidさんの他のお店の口コミ
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目にも五月蠅くやたらと明るいカラオケ館とは対照的に、ひなびた昭和な佇まい。小さな黒板に白墨で「東京オリンピックから54年目の歴史」と書かれているのだから気にならないわけがない。口コミも2軒しかなく、情報が少ない。
ある種の使命感にかられながらの満を持しての入店。
まあお店からしたらひっそりやっているので迷惑な話かもれしない。一方、僕がレビューしたところで影響力は皆無なのも事実・・・。
「おばんでがす~」、引き戸をガラガラと開けて入ると外観に負けじと劣らずの昭和感のある内観で古い東宝映画のワンシーンに出てきそうだ。
カウンター席に常連らしき妙齢の女性が1人、カウンター内で60代と思しき女性が調理中だった。一見の僕は大人しく端っこのテーブル席へ腰を下ろした。
創業54年と聞いたから、この方は2代目なのかしら。
カウンターに火にかけられてた蓋のないやかんが置かれている。
そばに小瓶に入った松竹梅よ立山が並んでいる。
なるほど、これでお燗するわけか。いいね。
卓上メニューなし。
砂壁に掲げられた短冊と黒板からメニューをうかがい知る。
そこまで品種も多くなくて、炭水化物もない。本当におでん、煮込み、あとちょっとした肴というお店だ。酒を飲んでやたらと食べたい人向けじゃない。
「ビールはセルフ」とあったが、一見の僕に気を使ってか、「最初はサービスよ」とお母さん自らリーチインからキリンラガーを出してくれた。
お通しはキンピラごぼうでほっこり。
一押しらしきおでん、モツ煮込み、それと「何のお浸しか」と聞いたら、「ニラ」と言われて珍しいなと思ったので、お浸しも。
店内奥、カウンター席の後ろではテレビで美空ひばりさんの特集が流れていた。
母親と祖母がひばりさん好きなのでラインで「特集やっているよ」と教えてあげたら、実はこれはブルーレイで録画した過去のものだったので、嘘つき呼ばわりされた。しかし、この店の雰囲気とひばりさんの歌声、いい組み合わせだな。
モツ煮込み・・・白モツ、ごぼう、にんじん、大根、こんにゃく、豆腐。量がたっぷり。そして、最近食べた中でも上位ランクの美味さ。白みそベースながら濃すぎなくていい塩梅。
おでん・・・8種盛りで¥850だから安いのでは。実家が富山の昆布屋だったというお母さん特製の出汁は確かに昆布とかつおの基本の出汁で丁寧にひかれた出しで、優しい味で美味しい。しみわたる。具材はオーソドックス。その辺で買ってきたものだと思う。
お浸し・・・ニラ1袋茹でて出してくれた。レモンを絞って食べるというハイカラな食べ物を推奨されたのでやってみると、確かに爽やかで美味い。ありかも。
体にいいものを食べているという免罪符。
どうみても60代という元気なお母さんだが、話を聞くと二代目ではなく、今日はお休みのご主人と2人で始めたという。つまり、20歳で始めても74歳。実際は20代後半で始めたというので80歳前後という計算になる。
「年がばれるから言わない」と詳細は教えてくれなかったけど。
自らを「お母さん」と呼ぶ、お母さん。
ちょっと志村けん演じる「ひとみばあさん」的なコミカルさ、茶目っ気。
おばあちゃん子として有名な僕としては何とも萌える。
酒と砂糖が入って、卵焼き的な味付けのオムレツで〆て退店。
二回目の東京オリンピックはもうすぐ。
勿論、その時も元気でいてほしい。