上品な味を楽しめます（再々訪∞） : 季節料理 山田屋

　冬が終わり久しぶりにランチを再開したようなので入ります。と言ってもランチはもう１０月いっぱいで終わりですが。

　店頭のメニューは、ふぐ茶漬け、焼きふぐ丼、ふぐのから揚げ、豚角煮、鶏メンチの５種類、各￥９００。

　平日１２時頃、先客なしですが、後から団体さんが入って来たり、ＯＬのお一人様でほぼ満席になります。

　”焼きふぐ丼”と”から揚げ”￥３００。

　焼きふぐ丼は焼いたふぐが６，７枚。薄い醤油タレがかかり上品な味。大量の三つ葉に少々の茗荷、大葉が効果的でさっぱりといただけます。三つ葉も茗荷もあまり香りはしませんが。

　ご飯がふっくらほっくり炊けていて美味しい。量は大きめの茶碗に軽くよそってあるだけなので男性には足りないかも。

　小鉢はなめこ、おくら、もずくと玉ねぎの和えもの。こちらも上品な味です。もう一つは小松菜の煮浸し。

　全般的に出汁はそれほど強めではありませんが、薄味の上品な味です。

　味噌汁の出汁はきちんとしたもの。

　漬物がしょぼいのが残念です。

　カウンターの上を見上げると調理師免許は親子３代分、後継者不足が叫ばれている昨今、幸せなことです。

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　ある木曜日に訪問して、ほかのお客さんの注文を聞いていたら”豚角煮”は１人分で終わっていた。聞くと１週間分をまとめて作るそう。

　人気があるようなので、”焼きふぐ丼”も捨てがたいが早速次回に注文。

　豚角煮は浅い丼に、豚バラ肉２切れ、煮玉子１個、焼きネギ、しし唐。

　煮汁はかなり濃い色をしていますが、味は見た目ほど濃くはなくてやや甘め。

　肉はかなり煮込まれているようで、赤身の部分は軟らかいけれどもややぱさつき気味。脂身はそれほどくどくなくいただけます。煮玉子も中までしっかり濃い色が染みています。焼きネギとしし唐がいいアクセントになっています。

　残った煮汁をご飯にかけていただくと、これまたいい味でお代わりしたくなります。

　この日の味噌汁は魚のアラのダシが出ていて美味しかった。

　甲州街道からの路地をちょっと入ったところ。周りに飲食店はまばらですが、ランチ時ともなるとご近所のサラリーマンが結構歩いています。

　外見は居酒屋風であまり高級な雰囲気はありません。入口脇には魚の干し網が吊されていて、中には鱈子の大きなのが入っていましたので、からすみを作っているのでしょう。

　店内は奥に細長く、カウンター７席に小あがりに２卓。年季の入った造りですが小ぎれいで、白木の一枚板のカウンターはきちんと手入れされています。小あがりの座卓も高級そう。カウンターは広めですが、椅子は小さめ、席間狭め。

　平日１２時少し前、先客なし、後客５名。厨房には男性２名。カウンターの頭上に掲示されているふぐの調理師免許を見ると、大正、昭和、平成生まれの親子３代の名前が。息子さんはまだ補助をやっていましたが。

　ランチメニューは、

　ふぐのから揚げ
　焼きふぐ丼
　ふぐ茶漬け
　豚角煮

　いずれも￥９００と簡潔明瞭。

　淡白なふぐに少しでもコクが加わるようにとから揚げを注文。

　一番乗りなので料理はお盆でほどなく到着。

　から揚げは５個。卓上に調味料はないので付いているレモンを絞ってそのままいただきます。ふぐはクセなく、ぷりっとしてしっとりして、脂も載って美味しい。ふぐってこんなに美味しかったんだと改めて認識。”から揚げ　小　￥３００”とありましたが、これなら他の料理に追加したくなります。ぱさついている如何にも淡白な、鶏のささみのようなチェーン店の安いふぐとは違います。それとも揚げ方がいいのでしょうか。さすがは親子３代のお店です。塩加減もちょうど良く、レモンが効果的。

　小鉢のふぐの皮はコリコリしていい箸休めになります。ポン酢が変に化調っぽくなく美味しい。

　きんぴらはあまり辛くなくほどよい味加減。

　味噌汁は普通。せっかくふぐが美味しいのだからもう少しダシを効かせて欲しいところ。

　漬け物は高菜と紅生姜。漬け物がほんの少しなのは高級和食店のようですが、業務用をそのままというのはお店の格が落ちそう。

　ご飯は大きめの茶碗に軽くよそってあり、普通の男性なら大盛必至。ご飯自体はやや硬めで久しぶりにお代わりしたくなるほど美味しい。

　ランチは春から秋にかけてだけのようです。