美食家来栖氏の店。もはやグルメ仙人の領域です（＾ω＾） : ボニュ

【再訪】
白トリュフを目的に再訪しました（＾ω＾）
今回は白トリュフのコース！！

ボニュの素材の質は折り紙つきですが、白トリュフもまたアルバ産のタグ付けされた最高級品。結論から言うと今まで伺った中で最高の料理でした♪( ´▽｀)

最初のスクランブルエッグの白トリュフがけは、卵にトリュフという至高の組み合わせ。スクランブルエッグの火入れが素晴らしい。仔牛カルパッチョもヒレとサーロインのTボーン風にして、以前食した時より進化が見られます。前回驚嘆したビスクも変わらず美味しく、秋らしいキノコのリゾットもこれまたキノコの旨味が凝縮されていて唸ってしまいました。

今回のボニュ焼きははマル秘の見島牛でしたが、これはホントに秘密なんで実際に確かめて下さいね(⌒-⌒; )

そして今回、圧巻だったのがジビエ。この店ってジビエも出すのかと少し驚きましたが、さすが来栖氏、ジビエのセレクトも凝ってます。「パロンブ」というピレネー山脈一帯で穫れる森鳩なんですが、通常の鳩と違い木の実だけ食べて育つのが特徴で、狩猟期間はたったの2週間！！

内臓を使ったソースと話していたのでサルミソースという事になるのでしょうか？
今までジビエの王様と言うとベキャスなどのイメージがあったのですが覆されてしまいました・・・(⌒-⌒; )

また、白トリュフのソルベもまた白トリュフを使ったデザートとして究極の一品。

ボニュ流のモンブランも秀逸でした。モンブランって、どんな有名店でも一から栗を茹でて作るのではなく既成の栗ペーストを使うらしいのですが、それとは違い出来合いの和栗ペーストを使わず和栗の渋味を強調した逸品です。この手の業務用半既製品はラーメンスープからフレンチのソースまでありますが、画一的になってしまいますからね〜。こんな事してたら原材料費がムチャクチャ高くつく訳ですが、「コスパ」という概念に囚われないこの店ならではの行いだと思います。

（写真追加しました）

今回のメニュー
⭐️レタス畑
⭐️立体感
⭐️ミルク
⭐️シンプル
⭐️抽出
⭐️ボニュ焼き
⭐️ジビエ
⭐️官能
⭐️シンプル
⭐️KURI


【再訪】
久々に再訪しました（＾ω＾）

今回の目的は、幻の牛と言われる竹の谷蔓牛と天然記念物の見島牛の食べ比べ。

まず、肉マニアの間で有名な天然記念物の見島牛についてですが、これは日本でも食べられる店や時期がかなり限られていて、ヤキニクエスト等もわざわざ見島牛を出す焼肉屋に遠征したりしてましたし肉好きの間では有名ですね。対して竹の谷蔓牛はボニュのスペシャル食材という事で初めて知りましたが、国が天然記念物に指定出来ないほど誰にも知られていなかった幻の牛で、どちらも日本古来からの純血種です。

今回は、事前にお願いしておいた竹の谷蔓牛と天然記念物の見島牛を食べ比べコース（5万円程でしたっけ）を試したのですが、まず圧巻だったのは、オマール海老のビスク。威嚇してくる程に活きの良いオマール海老が瞬時にビスクになって出てきます。

殻、身を丸ごとミキサーに掛けて短時間でダシを抽出したスープですが、口にしてビックリ！(。ﾟωﾟ)　全く海老臭さがありません！今までビスクで海老の匂いだと思っていたのは調理の過程で抽出された臭みだった様です・・・。一点の曇りもない海老の純粋な旨みに唸ってしまいました。

なんでも、カツオ節で一番出汁をひく要領で純粋な旨味だけを取り出したという事で、短時間での抽出にも納得。和食でダシを引く時は臭みが出ないよう煮立たせない様にしますし、安易に和食材を使っただけのミーハーフレンチ店より和の技法の取り入れ方が本質的です。クリームなども使わず、塩、水、オマールのみ。

そして今回の主目的である竹の谷蔓牛と天然記念物の見島牛は今までの牛肉観を変える逸品でした。見島牛はエキュレでも出たと思うので大きな驚きはなかったのですが、比べてみるとその違いが良く分かります。特に竹の谷蔓牛は、何というか、ジビエ肉を食べているかの様な感覚。緻密な肉質で肉の旨みが詰まっているだけでなく、牛本来の野生味や香りを備えていて驚きです。特に今回は赤身の旨みのある竹の谷蔓牛の最も赤身の美味いイチボ肉。味付けは塩のみ。究極の赤身肉に唸ってしまいました(*´ω｀*)

見島牛の方はサーロイン。霜降り和牛の祖先となった純血種なだけに細かいサシが特徴的ですが、交雑させた和牛に比べて肉に旨みがありますね。巷に良くある「脂が霜降りに入って凄いけど肉の旨みがスカスカのブランド和牛」とはワケが違います。細かい上品な脂の中にも赤身肉の旨みがあって、これを塩と山葵で食すのはやはり究極領域でありました。

今後は、肉も霜降り信仰のアンチテーゼとして肉の旨味も備えた霜降り肉が登場する流れなんでしょうね。霜降り牛って、運動させたら肉が硬くなるから外には絶対に出さないし、脂肪を入れるため失明寸前にまでビタミンA制限したりとか、まあ早い話、人工的に成人病状態にした牛ですからねぇ。養殖で脂多い魚は拒否するのに脂の多い霜降り肉を有り難がる風潮って自分的には意味不明です(⌒-⌒; )　

また、最後のリゾット辺りで正体不明の甘味、旨味に気づいたのですが、これ、間違いなく塩ですね。まろみがあってトゲトゲしさが無いのでスルーしていたのですが、かなり良い塩を使っている気がします。ボニュ焼きなんかはバシンと塩を振ってあるのに尖ってないし。次行ったら聞いてみましょう（＾ω＾）

今回思いましたが、赤身肉ブーム以前から赤身肉の旨味に注目して竹の谷蔓牛に辿り着いてるんですから、来栖氏のグルメ感覚はもはや仙人の領域ですね(⌒-⌒; )　ちなみに竹の谷蔓牛を卸している店は全国でもこの店と、とある肉屋の２軒のみらしく、竹の谷蔓牛をプロの調理で食べられるのは実質この店に限られる様です。


☆見島牛のジャーキー
☆サラダ
☆スネ肉のトリュフがけ
☆見島牛のステークアッシュ
☆ポルチーニ茸のパスタ
☆オマール海老のビスク
☆竹の谷蔓牛・イチボのボニュ焼き
☆見島牛・サーロインのボニュ焼き
☆見島牛のリゾット
☆ミントのソルベ
☆シュークリーム
☆水チョコ

ワイン
☆グラスシャンパン
☆ヴォーヌ・ロマネ 1er アン・ロルヴォー/シルヴァン・カティアール1985
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【初訪】

さてさて。美食家の来栖けい氏が新しく店をオープンしたというので、お祝いがてら行って参りました（＾ω＾）

以前、西麻布にあったエキュレに身内を連れて行って以来、身内達が来栖けいの熱烈なファンになってしまったんですね(^_^;)。　店のコンセプトは必要最小限の手数で素材を調理し、記憶に残る料理を目指すというもの。

この日は事前にお願いしていた白トリュフを盛り込んだコースを堪能しました。（注；以下、ネタバレ注意です(^_^;)）

☆付き出し：村上牛の干し肉
ジューシー感があって美味い。さすがに素材レベルが高いです。

☆レタス畑　〜レタス〜
キャベツのテリーヌ。丸ごと１個のレタスが登場！　初っ端から来栖ワールド全開ですね(^_^;)　ゼラチン質のドレッシングを浸透させてテリーヌ仕立てにしています。

☆収穫　〜秋刀魚・大根〜
秋刀魚をくり抜いた大根一本に入れて蒸し上げています。エキュレ時代にもあった秋刀魚のメニューですが、進化を感じました。柑橘系のソースをサラっとかけて食します。内臓を一旦取り出して処理した上で元に戻すなど、細部に手間をかけています。秋刀魚を洗練させつつもワイルドな味わい（＾ω＾）

☆ミルク　〜乳飲み仔牛・白トリュフ〜
仔牛のカルパッチョです。オリーブオイルなどに絡めないで仔牛を頂きます。これは完全に同意。唸ってしまいました。確かに、上質な仔牛の淡白な旨さを味わうにはシンプルなこの食べ方が一番ですね。正直、気付かなかったです・・・。グルメ漫画だった頃の美味しんぼで、「新ソバには薬味をつけない方が繊細な味わいが生きる」という話が脳裏を霞めてしまいましたね(^_^;)

☆シンプル　〜フォアグラ・白トリュフ〜
フォワグラのリゾットです。リゾットの上に、白トリュフを「これでもか！」とばかりにかけます。リゾットはフォワグラと水しか使っていないのですが、素材の質が良いためか純粋で美味しい。予約を入れてから掘るというアルバ産白トリュフも香り高くて満足しました(*´ω｀*)

☆抽出　〜キノコ〜
キノコのスープです。ブイヨンなど使わずキノコのみで出汁を取ったスープ。キノコの純粋な旨味を味わえます。

☆ボニュ焼き
表面はさっくりとした歯応え。断面は均一な色合いで、見た目にも美しい。最近は熟成肉ブームで、火入れにこだわりのある店は多いですが、火入れの高い完成度にびっくりしてしまいました(。ﾟωﾟ) 　「低温調理ではない」という話で、確かに低温調理独特のぶよぶよ感がありません。６時間かけて調理しているのに低温調理でないのはどういう事なのか分かりませんでしたが、素直に愉しみました(*´ω｀*)

☆ボニュ　〜ミルク〜
口直しのアイス

☆ナチュラル　〜神果卵〜
プリンです。巷でよく見かける濃厚系ではなく、プリンの原点に立ち返ったという一品。来栖氏が得意とするスイーツ。スイーツ食べ歩きを極めて行き着く先はこういった感じになるのでしょうか？　美味しかったけれど、１年に数回しかプリンを食べない当方。料理と違って此処に行き着いた文脈を感じる事はできませんでした(^_^;)　スイーツマニアにとっては感動する領域なのかも？

☆茶菓子、お茶

いやはや…(^_^;)　余分な旨味成分は思い切って切り捨てて上質な食材の良さを生かすコンセプトの店です。以前より来栖氏の進化を感じました。食べ歩いてよく出くわすのは、必要以上に旨味を積み重ねたり、お洒落に演出する事で、低質な食材をカバーする手法。これらの手法に疑問を感じている人は行ってみたら面白いと思います。

ただ、かなり思い切ってシンプルに仕上げているので、それなりに経験値を積んでいないと理解不能に陥る可能性も否定できませんね(^_^;)。実際、デザートは当方の経験値不足のため文脈が感じ取れませんでした。あとは、ワインリストがエッジの効いたセレクトで面白かったでしょうか。最高額であるアンリ・ジャイエのクロパラ４百万を筆頭に、シャンパンも今やほぼ入手不可と言われるアラン・ロベールなど見てて飽きなかったです。