【0949】オモニの鉄板焼き : オモニのてっぱん

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夏冬からの2軒目はオモニのてっぱん。
お好み焼き、もんじゃ、チヂミ、焼そば、焼うどんなどの粉ものに、
焼肉・ホルモンを鉄板焼きで楽しめ韓国料理も供しています。

店内はテーブル席で30席ぐらい。
各テーブルの上空から排煙機のダクトが下りていて焼肉屋のような意匠ですが、
卓上に黒い鉄板が用意されているのが「鉄板焼き屋」ならでは。
本来は客が好みで焼く「セルフスタイル」のお店のようですが、
お客さんが少ないこともあってかオモニ（ママ）が手伝ってくれていました。

飲み物はマッコリ（ボトル1,700円）を注文。
メニューには「お一人様1ドリンク以上の注文をお願いしております」との記載。
アサヒスーパードライの生中600円、中瓶600円。
酎ハイ・サワー類は500円～なのでお値段は歌舞伎町価格でしょうか。

食べた料理の寸評は以下の通り、【】内は個別の採点。
表示価格は外税です。

【3.4】お通し（300円）

白ガツと黒ガツをポン酢で和えて唐辛子と刻みネギを乗せた、
所謂「ガツポン」だと思います。
お通しで豚の内臓（胃袋）を出してくるのは好印象。
黒ガツは臭みとクセが少々あって白ガツのほうが良質に思いました。
ホルモンの専門店に比べると流石に負けますがなかなかのレベル。

【3.6】すじ煮込み（1,000円）

牛スジ、ジャガイモ、コンニャクをヤンニョム系の赤いスープで煮込んでいます。
スジはトロトロではなく適度に弾力を残した歯応え。
ジャガイモは煮崩れている感もあるのでメークインではなく男爵でしょうか。
韓国系のお店だけあってスープに辛さとコクがあって美味しいです。
個人的にはスジがもっとトロトロのほうが好みなのですがレベルは高し。

【3.3】とりせせり（700円）

鶏の首肉を1本丸ごと6羽分でしょうか。
脂が乗って鶏臭さも無くクオリティは悪くないのですが、
鉄板で焼くので鶏から出た脂が下に落ちず意外とオイリー。
ネギ塩ダレにも少しケミカルさがありました。
セセリは脂の多い部位なので、炭火の網焼きのように脂が落ちるほうが好み。

【3.4】絶品スライスカルビ（1,300円）

「カルビ」の名に恥じない霜降りな肉質でサシも細かく入っています。
薄切りなので食べ応えはあまり無いですが脂から感じる旨味しっかり。
ただセセリ同様に脂が落ちないのでオイリーさが少し気になります。
別皿のタレに青唐辛子を追加で貰って、青唐辛子と一緒に食べれば爽やかに。

【3.5】キムチ（サービス）

発酵と魚介の旨味を感じられてヤンニョムも美味しい「本物の」白菜キムチ。
自家製ではなく専門店から仕入れているようです。
新宿・大久保エリアではなく少し離れた場所のものだそう。
お店の手柄ではないかも知れませんが、美味しいキムチの目利きはしっかり。

【3.4】ゲタカルビ（1,100円）

所謂「中落ちカルビ」と思います。
同じカルビでも絶品スライスカルビに比べると赤身比率の高い肉質。
言われなければロースと思ってしまうぐらい赤身系のカルビで、
やわらかい肉質とそこそこの旨味がありました。

【3.6】厚切豚バラサンギョプサル（1,200円）
＋サンギョプサル用セット（600円）

セットの内容はサンチュ、ごまの葉、キムチ、ネギ、もやしナムル、
とメニューに書いてありましたがタマネギとエリンギの姿も。
サンチュとエゴマの葉っぱ以外は鉄板で加熱して、
胡麻油塩や韓国系の味噌で好きなように味付けして葉っぱで巻いて食べます。

甘くてサラサラした脂の豚バラ肉が想像以上に良かったです。
セセリやカルビの脂は鉄板に溜まるとオイリーに思ってしまったのですが、
サンギョプサルの脂は良質だからか大丈夫でした。
追加で青唐辛子を貰って一緒に巻けば更に美味しくなります。
直球勝負の焼肉・ホルモンより、こういう一手間加えた料理のほうが好印象。

【3.0】ホルモンミックス（1,300円）

お通しは豚の内臓でしたがホルモンミックスは牛の内臓でしょうか。
レバー、ミノ、ギアラ、テッチャンっぽい見た目のホルモンが、
味噌系の濃くて赤いタレにドップリ漬かっています。

レバーは臭みがあってイマイチでした。
直球勝負となるとホルモン焼き専門店のほうに分があると思います。
ホルモンが良い仕事をしたのは〆の「ごちゃまぜ」のときでした。

【3.7】オモニスペシャル（1,800円）

豚、イカ、大エビ、タコ、ホタテのお好み焼き。
鉄板に大量の油を引いて小麦粉比率少なめの生地を半分焼きます。
この生地の中にイカ、タコ、ホタテが入っているのでしょうか。
細かく刻まれたキャベツなど野菜の存在感が強い生地。

豚バラ肉と海老は鉄板で別に焼いて生地の上にオン。
残りの生地でサンドしたら成型して鉄板に大量の油を再び。
油で揚げるようにして生地の表面をカリカリに焼き上げ、
お好み焼きの中心は火を入れ過ぎずフワフワの仕上がり。

食べログ高評価の福竹（蒲田）を思い出すような関西風お好み焼き。
福竹とは焼き方も油の使用量も違いますが、
生地の見た目とフワフワ食感は似ているように思いました。
関西風お好み焼きとしてはかなりのレベルの高さで、
同店の専門分野はお好み焼きなのかも知れません。

【3.6】ごちゃまぜ（1,800円）

豚、ホルモン、野菜、うどん、ごはんをその名の通りゴチャ混ぜに。
ホルモンミックスのときと異なりホルモンはテッチャン中心。
このテッチャンが大阪のソウルフード「アブラカス」のような存在に。
アブラカス入りのヤキソバやカスうどんには関西で食べてハマりました。

ホルモンの脂と旨味がご飯とうどんに染み渡って、
ジャンキーな味噌系のタレと上手く合って美味しいです。
アブラカス入りのソバメシならぬウドンメシといったイメージでしょうか。
もんじゃにも思える雑然とした見た目でしたが味は上々。

サンギョプサル、お好み焼き、ごちゃまぜ。
鉄板の上で手間を加える料理が美味しかったです。
焼肉・ホルモンの直球勝負なら火力は鉄板より炭火の網焼きと思いますが、
鉄板ならではの料理にこそお店の真価を感じました。