ニューウェーブ大勝軒っ!! : 大勝軒まるいち 新宿店

　大きく分けて3通りあると言われながら全国に膨大に存在している「大勝軒」のうち、中野→東池袋、の系列の新店だそうです。
　
　僕の池袋通いは相当長いのですが、実はかつての狭いお店だった当時の「東池袋大勝軒」には行ったことがありませんでした。それはなぜならば、「ラーメンは並んでまで食べるもんじゃないんじゃないかなー」という思いがあったからなのでして。それは今でも基本的には変わっておりませんで、なので有名店で食べていないところは数多いのでした。
　と、そんな中、池袋寄りも通い歴の長い新宿、しかも庭とも言える歌舞伎町の向かい側に、いきなりできた大勝軒と名の付くお店。これは行かなければならんぞ、と思いつつ、後回しになっておりました。
　
　が、実は、僕はこのビル、よく来るのですっ!!……というと誤解されてしまうかもしれませんが、ここの4階にある「オアシス2」というマッサージのお店が、新宿歌舞伎町が近いというのにとてつもない良店でありまして、鍼灸師の方が半分くらいいらっしゃるので、激しい肩こり・腰痛の時には必ず立ち寄るのです。しかも、みんな腕が良くて、そんじょそこらの「クイックマッサージ」に無駄なお金を使うならオアシス2でビシッと治してもらうのがよろしいかと思うのです。
　
　……って、マッサージ屋さんのレビュー書いてどないすんねんっ!!
　
　というわけで、夏頃にはここにこのお店があることに気づいていたので、数ヶ月のお見合い期間(←その間、オアシス2には何度も来ておりまして……)があって、ようやくの入店とあいなりました。
　
　大勝軒と名の付くお店は、本当にばらつきがありますので、ある程度レビューが出揃ってから行こうかな、とコズルイことを考えていたのも事実なのでした……。
　がっ、なかなかの好評。うっしっしっ、しめしめ、行ってみますか。ビルの入口で、「違いますよ、僕は消費者金融じゃなくって、ラーメン屋さんに行くんですよっ」と心の中で言い訳しながら階段を降りていきます。踊り場にも看板。そして折り返すと、地下1階に入口が見えました。
　ガラス戸の前で立ち止まって貼り出されていたメニューを眺めていたら、店の中から「1名様ご来店でぇぇぇっっっすっ!!」「しゃぁぁぁぁぁぁいぃぃぃっ!!」という声が。わぁーーーん、まだじっくり見てないのにぃぃぃ……。
　と、ガラス戸にお店のマークが。……あっ……天下一品ラーメンのマークの色を裏返したみたいな……(←わかる人にしかわかりませんってば)。
　
　自動ではないガラス戸をからからーっと開けて店内に入ると、「らっしゃいませーーーっ!!食券をどうぞーっ!!」と元気な声。
　そして店内は、「大勝軒」から想像する雰囲気とはうってかわって、自由が丘あたりのこじゃれたラーメン屋さんみたいな感じ。
　コの字型のカウンターと、その向こう側に2人掛けのテーブル席が2つ?
　
　左側奥に自動券売機。中華そばのチケットを買って席に着いてチケットを渡し、店内をあらためて見回すと、巨大な「く」の字型の板がアクリルの箱に閉じ込められて壁に貼ってありました。……何？……「東池袋大勝軒カウンター」。うひゃっ、アクリルに入れちゃうんだぁっ!!
　よっぽど、閉店時にお店に尽くしていて、よっぽど東池袋の山岸さんを慕っている方のお店なんだろうなぁ、と思っていたら、「かみ〜」さんのレビューに「東池袋大勝軒の旧店舗での最終営業日の時点で在籍していた方のお店」と書いてありました。なるほどぉ。
　
　で、いいんです、いろんな環境のことは。
　大勝軒は太麺なのである程度の待ち時間がありまして、出てきました、僕のラーメン。
　
　……およよ？大勝軒のラーメンスープって「茶色」っていうイメージがあったのですが、こちらのスープの色はかなり明るいブラウン(←それは英語で茶色、って意味でしょっ?!)。
　東池袋大勝軒麺が、スープからぶわっと溢れんばかりに盛り上がっていて、「これ……食いきれるのかっ?!」と不安になってしまいました。
　がっ。
　いや、なんと、とんがっていない、ナチュラルなお魚系のダシが適度に効いたまろやかーなスープにびっくり。麺も、もちもちしすぎて無くて、活きがいい、って感じのぷりっぷりで口の中で踊っちゃうような麺。
　こいつぁ、うんめぇーーっ!!
　
　もうさすがに「豚骨と魚介のダブルスープ」には懲り気味だった僕ですが、いや、これはイケますわ。
　東池袋大勝軒(現在の、ですが)の味をPOPにして、歌舞伎町の住人にも納得してもらえるような濃度をプラスして、そのうえ歌舞伎町の蝶の皆さんにも喜んでもらえるような洗練された部分も加味した、新たなラーメン、という印象でしたっ!!
　
　あっ。チャーシューもやわらかくて美味しかったですっ!!