地に足ついた小粋な料理 : ごだいご 新宿NSビル店

そこに行けばどんな夢も叶うと言うよガンダーラ。お店の名前からそんな陳腐な連想しか出来ない真夏の能無ししゃもじ隊ですが、皆さんいかがお過ごしで。

連続猛暑日記録更新という誰も嬉しくないニュースを聞きながら、今日は自分を奮い立たせるために美味しいもの食べて帰ろう。そう誓った。そして場所は新宿NSビル。ロックオンしたのがこちらの「ごだいご」さん。

お店のキャッチである「鮮魚と京風おでん」に惹かれた。この暑さの中でおでんとはこれいかに？と思われるかもしれないが、暑い時に涼しい場所で熱々なものを食べるのは人類が生み出した驚愕のイノベーションだ。ちなみに暑い時に暑い場所で汗をかきながらビールを飲むというビアガーデンの良さがまるでわからないしゃもじ隊。ちょうどお刺身も食べたかった。ハイ決まりー。お邪魔しまーす。

店内は割と暗めでムーディーな感じ。窓際の4人席に案内してもらいます。おぉさすがに眺めがいいわね。角の席なんかはカジュアルな接待とかにも使えそうな雰囲気。

まずは今日はビールだビール。プレモル万歳。
ぷはー！うまひ

ではメニウをば…と思ったらお店の人が「本日の鮮魚」看板を持ってきてくれたのでかぶりつく！今日のおさかなさんは。イカ・カツオ・金目鯛・真鯛・イサキ・メバチマグロときたもんだ。鯛やヒラメが舞い踊る時は近い。悩みに悩みすぎた結果、「おまかせ5種盛り」1人前540円に。これかなりコスパいいわね。500円台で築地魚河岸厳選の鮮魚が食せるとは！

もちろんおでんだ、おでん。5種盛りといこうか。あと「極上牛ヒレとアボカドのたたき」ってのがグッと来た。あぶね、あと1皿で終わりだと。それと店員さんに聞いたらおススメしてくれたアスパラの焼き物。旬だからね。

おでん来た！ODN５！そう。「会いに行けるおでん達」。君の推し具は何だ。流行んないかな。無理か。

さぁおでん来た。何と炭火コンロの上に乗ってミニおでん鍋登場。これはいい。雰囲気ある。普通にお皿に乗ってたりするとおでんらしさが当社比80%減なので嬉しい配慮です。ホカホカです。湯気とか出ちゃってます。店内涼しいからもう大丈夫。5種盛りは卵・大根・厚揚げ・牛スジ・ちくわの組合せ。安定の鉄板ラインナップ。おぉカラシだけじゃなくゆず味噌？もついてくるのもいいわ。うん、美味しい。冬にコタツでアイス食べるの逆バージョン。サイコーだね。

お次は刺身盛合せ。イカといい鯛といいサーモンといい美味しそうな見た目でうひょー！

あーイカ甘いねー。歯ごたえいいねー。確かに新鮮で良い刺身だ。これは良い刺身だ。うん。

そしてすかさず串焼き登場！ねぎま串と雪室熟成厚切り牛タンの葱まみれ串。

突然の告白で大変恐縮だが、しゃもじ隊はネギが好きだ。小葱も九条ネギも芽ネギもとにかくネギと名がつけば何だって大好きだ。鴨がネギしょってチヤホヤされていることにジェラシーを感じる。スーパーに買い物に行ってネギが安いとそれだけでウキウキ。

その葱がなんと葱まみれ(￣◇￣;)

おぉう！確かにまみれてる！葱という葱がっ！あー牛タン美味しいわーコレ。熟成牛タンというのは初めて食べるが確かに味わい深い。もちろんねぎま串は塩で。うん。いいね。

そこからの「極上牛ヒレとアボカドのたたき」へ。うん。コレはなかなか美味しいぞ。牛ヒレとアボカドを合わせるというこれはまさにイノベーション。「なんでこんなことを今まで思いつかなかったんだ！」ということが新しい発明。合うよ、合う。赤ワインあったらいいかもなぁー。

そしてアスパラガスの炭焼き。旬だということで楽しみにしつつ頂き〜！おおこれは美味。アスパラガスはフニャフニャにならずにほどよく焼かれていて、甘くて美味しい。

とここでオマール海老さんの登場。正確には「活オマール鉄板焼き醤油バターソース」オススメだというので食べてみることに。あー美味しいねー。オマール海老というにはやや小さい感があるが日本料理のオマール海老って感じ。

締めは「炙り特選霜降牛の握り」と「新潟産へぎそば」で締めまくったんで！ホンマやで！あんじょうしーやー！

握りキター！む。まず炙り方が上手だ。よく寿司屋で炙りモノを頼むとバーナーでシュゴー！って豪快に炙るシーンを見るが、時々勢いあまってシャリまで焼いちまったぜ、という握りを見たりするのですが、炙るのはホドホドにして頂きたい。

どれどれ。むっ。コレはウマイ。霜降りといいつつそこまで脂がノリノリでなくて好みのバランス。しかもそこそこネタもシャリも大きくて800円で4貫ならかなりお得感あるなぁ。

さーらーにー

この霜降り牛握り。ニンニクすりおろしとショウガのすりおろしとワサビか3つお皿に乗って出てくる。これが実にポイント高い。つまり1つ目はワサビを乗せて食べて、2つ目はニンニクで、3つ目はニンニクとショウガで！料理を引き立ててくれるものはいつだって「選択できる喜び」なのだ。特に牛握りなんかはどんな食べ方でも受け止められる懐の深い料理なのだ。こういうニクいひと工夫がしゃもじ隊は大好きなんだもの。

ということでベロリ。ラストはへぎそばだ。これがラーメンなら小池さんが頭にドンブリをかぶって土下座するすすりっぷりでズビズバー！

うむ。何を隠そうしゃもじ隊はこれから手打ち蕎麦を趣味にしようという職人気質なペンギンだ。蕎麦には並々ならぬ想いがあるのだが…美味しいじゃない！夏は更科を喉越しでツルッといくのもいいが、へぎそばのコシの強い麺をガッツリ味わうのもよい！良いぞよ！薬味もーちょい多めにほしいね。

そんなわけで。

最後になってメチャぶっちゃけると「ちょっとオシャレな居酒屋かな…」位の認識で入ったらお料理がしっかり美味しいツボを押さえたハッピーダイニングだった。

あれだ、メニュー構成がいい。刺身やおでん、炭火焼串焼、鉄板焼きなどを前面に出しつつも一品一品がちょっとオッ！と思わせられる工夫がしてある。薬味とかその辺の配慮も良し。地味なポイントをしっかり考えているように見えるのはかなり好感持てます。厨房には高倉健似の自分不器用で誠実な料理長がいるはず。

ちなみに余談ではあるが、このお店はテーブル席の椅子がソファっぽくなっていて座りごごちがよいのよ。しゃもじ隊は質実剛健な真面目一徹しゃもじなので口が裂けても言えないが、もし諸君が合コンで愛しのあの子のハートを射止めたい(表現のあまりの古さに自分でビビった)なら、この店でその子の隣に座ればソファ席で境目がないので知らずのうちに大接近！なんてことがあるとかないとか。手と手が重なっちゃってポッ…みたいな。うひょう！ひゅーひゅー！いやぁねぇもう。しゃもじ赤面。

NSビルの29階に来たらここだな。うん。

ごちそうさまでしたー