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本日夜空席あり
050-5600-8323
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★たかし★さんの他のお店の口コミ
店名 |
もうやんカレー 大忍具(モウヤンカレー ダイニング)
|
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ジャンル | カレー、居酒屋、ダイニングバー |
予約・ お問い合わせ |
050-5600-8323 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
東京メトロ丸ノ内線・西新宿駅 成子天神下交差点すぐ。 新宿駅から1,047m |
営業時間 |
|
予算 |
¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、iD) QRコード決済可 (PayPay) |
席数 |
50席 |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 (20人~50人可、50人以上可) |
禁煙・喫煙 |
分煙(加熱式たばこ限定) ランチ13:30~ 加熱式のみ 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり、電源あり、無料Wi-Fiあり |
コース | 飲み放題、3時間以上飲み放題 |
---|---|
ドリンク | 焼酎あり、ワインあり、カクテルあり、焼酎にこだわる、ワインにこだわる、カクテルにこだわる |
料理 | 野菜料理にこだわる、健康・美容メニューあり、ベジタリアンメニューあり、英語メニューあり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
サービス | 2時間半以上の宴会可、テイクアウト、デリバリー |
お子様連れ |
子供可 |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
1997年 |
電話番号 |
090-3348-7018 |
備考 | |
関連店舗情報 | もうやんカレーの店舗一覧を見る |
初投稿者 |
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新宿から青梅街道沿いに歩いて帰っていると、ふと、懐かしい看板が目にとまる。もうやんカレーの看板だ。
こうしてもうやんカレーの前で立ち止まるのは、ずいぶん昔に行列に並んだ以来だ。今に至るまでもう何度も目の前を通り過ぎている。いつもなら素通りのはずが、なぜか看板が目に入り、僕は歩道に立ちつくしている。
もうやんカレーの店主はボンディでの修行を経て、その後モンタニエで欧風カレーを学ぶ。噂では、カレーの聖地トマトにも修行を申し込んだが、断られたという。
その話を聞いて以来、僕は頻繁に荻窪のトマトを訪れるようになる。平日の夜に訪れれば、少しも並ばずに、最高の欧風カレーを口にすることができた。なぜもうやんが行列で、トマトに行列がないのか不思議だった。
だが、時を隔てて今、トマトには連日のように行列ができており、もうやんにはできていない。そして僕はどちらも訪れなくなり、記憶からも消えようとしていた。感慨深いものがこみ上げてくる。
いつの間にか、もうやんカレーの横には高いオフィスビルが建っている。そこから仕事を終えたひとたちが次々と目の前を通り過ぎていく。写真でも撮ろうとiPhoneを構える度にひとが映り、何度もやり直さなければいけない。
というより、自分自身が通行の邪魔になっているのでは...僕は久しぶりにもうやんカレーを食べてみることにする。もう、どんなメニューだったか覚えていない。味だけはぼんやり記憶に残っている。
店内に入ると、カタコトだが丁寧な日本語で、カウンターの端に案内される。時を経ても、なお、僕は端っこの席なのだろうか。一生をかけて、僕は輪の外側から、ただ眺めているだけの運命を辿らなければいけないのかも。と言っても、本人がこの場所を気に入ってるのだからしょうがない。
以前はもうやんカレーのこだわりについて、店内に説明書きがあったはずだが、気のせいだろうか。3日煮込んだなどの説明書きは、今はどこにもない。満席ではないが、あらかた席は埋まっている。
にしても、メニュー表を見ていても、メニューの記憶が全く甦ってこない。あまり考えても仕方ないので、僕は最も欧風カレーに近そうな、和牛ほほ肉ビーフカレーをお願いする。もうやんのカレーは欧風カレーでも、インドカレーでも、タイ風カレーでも、ましてや家庭で食べるカレーでもない。
市販のレトルトカレーはたいていラードや牛脂を使っているが、身体に良くないという理由でこちらでは使わず、代わりに、エクストラバージンオリーブオイルを用いているという。小麦やバターのルーも通常の欧風カレーよりも少ない。
荻窪のトマトのようにフォンドボーがベースではなく、牛と豚を煮込んで出汁をとるという。一緒に煮込む野菜はカレーソースの3倍、りんごや玉ねぎも入っている。スパイスは、ターメリック、ナツメ、カルダモン、クミンシード、タイムやディルまでも、漢方に詳しい方が監修し、24〜28種類を合わせているらしい。
そんなことを調べていると、お願いした和牛ほほ肉ビーフカレーが運ばれてくる。どろっとしたカレーソースは野菜たっぷりの証であり、表面の光沢はオリーブオイルのせいだろうか。美味しそうだが、牛ほほ肉はどこに? 騙されたのか思いながら、慌ててスプーンでソースを掘り返せば、しっかりと牛ほほ肉が眠っている。疑って悪かった。
久しぶりに口にすると、確かにこんな味だった、と懐かしさのほうがこみ上げてくる。酸味が少しある中、野菜の甘みが広がり、舌に重みを感じるソースはしっかり煮込まれているせいだろう。ほほ肉もしっかり煮込まれており、口溶けで美味しい。
もう10年以上経っているのに、昔食べた味と全然変わらない。いや、味が変わらないのは当たり前であり、かなり遠い昔で薄れたはずの味の記憶も、しっかり舌に刻まれていたという点において、驚きを隠せないのだ。
時が隔てた壁の向こうにいけば、ただひとつ、味の記憶だけが身体に刻まれていた。
正確には、どんな味だったか表現できたわけでない。身体が覚えているときと同じであり、舌が感覚的に覚えている。忘れないように、こうしてレビューを記録しているが、食べ歩いたものはこんなにも身体に染み込んでいるものなのか。
もうやんカレーを取り巻く状況も、トマトも取り巻く状況も、もう、あのときは違うし、隣には昔なかったはずの高いオフィスビルが建てられている。B級巡りしかしていなかった僕も、少しは食べ歩きの幅が広がっている。
何もかもが移ろいゆく中で、変わらないものがあるとすれば、それは言葉でも、表現されたものでもなく、一度はこころを通わせて感じた感覚なのかもしれない。