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なんとも怪しげな外観ながら新宿の歴史を背負ってきた威厳を感じる名店
新宿には歴史ある個性的な名居酒屋がまだ幾つか残っておりますが、この店とどん底などまさにその筆頭でしょう。
創業は昭和24念（1949年）で当初は焼鳥屋でしたがその後各種小品を作るようになり、今ではバラエティに富んだ酒の肴をそろえる居酒屋になっています。
新宿の小田急ハルクの裏手にあり、その一角の良く見通せる場所に威風堂々とした建物で営業しています。蔦が建物にからまり昭和の面影が漂う風情で、例え東京大震災が起きようと、革命が起ころうとも微動だにしないその風格は見事です。
そのどこからでも見える焼場では眼光鋭いおやじが黙々と串を焼き、入り口はその横のなんとも頑丈で一瞬たじろぐようなドアを開けて入ります。
店内は歳月に燻られた、闇夜にも照り返すような黒光りする厚いカウンターがでんと。右手には奥までテーブル席が並びます。
カウンターに腰掛ましたが横の御仁達はまさに口角泡をとばして文芸評論（実際には作家の好き嫌い）の真っ盛り。オヤジは酒を飲むとやけに声が通るのでたまりません。
これはまずい（騒がしい）ところに来たなあと思いましたのでさっそく料理と酒をお願いすることに。壁に書かれたおびただしいメニューの中からまず焼き鳥（5本500円）をお願いします。すかさず「焼き鳥は塩、タレ、塩どちらで？」と聞かれます。もちろん塩ですが。
この店のすごいところは料理はどれも500円均一ですが量も味も満足します。普通の安っぽい居酒屋と異なり、厨房の方々はやはり名声によるプライドがあるのでしょう。それなりに手を抜かず
他に、小イワシ南蛮漬け、酢漬け、ネギヌタをお願いしました。酒は熱燗大徳利を。
小イワシ南蛮はイワシが6匹、きゅうり、玉葱で。酒の肴としてはなかなかの味で居酒屋料理としては優秀です。
酢漬けは大根、人参、玉葱、牛蒡などがしっかりと酢が入っていてすっきりした心地良い味です。
ネギヌタは貝、ネギ、白菜とで量もしっかりとあります。味噌の具合もしっかりとしたものです。
「焼鳥」は鳥の皮、砂肝と豚のかしら、たん、レバーの5本になっています。極上ではありませんがこの値段ですから仕方ありません。昔は大山地鶏や比内鶏なんてありませんので新宿の居酒屋ではこれが焼鳥だったのです。まあ昭和の香り漂う郷愁の味というものでしょう。
来年で60年になりますが数多くの文化人や庶民がお世話になっています。
ところが私はさほど多くは来ておりません。実は私が若い頃新宿では今で言うダイニングバーのような店が流行っており、もうこの店はおシャレではないということで私はもっぱらそちらに出没しておりました。それにどうもあの作家や評論家になり損ないの似非文化人の一方的、独善的な会話が嫌いであまり寄り付かなかったのです。
その後すっかり変貌した新宿。若者の街と言われ、アナーキーと言われた文化も陰を潜め、外国人が増えオシャレな部分と怪しげ、妖しげな部分が同居する活気ある街になりました。
いまでは高層ビルの影でひっそりと営業するようで何か歴史から忘れ去られるような寂しさも覚えます。時折通って過ぎ去ったあの頃を思い出してみたいものです。
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歴史を感じる概観
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この雰囲気で60年
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まずはお通しと熱燗
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イワシ南蛮漬け
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ネギヌタ
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酢漬け
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焼鳥
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焼鳥（拡大）
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アナーキーな店内
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奥にも部屋があります
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怪しげに輝く看板
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黙々と焼きます
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高層ビルの影に隠れてひっそりと
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一級うん築士
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店舗情報（詳細）
店舗情報の編集
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店舗基本情報
| 店名 |
ぼるが
|
|---|---|
| ジャンル | もつ焼き、居酒屋 |
|
予約・ お問い合わせ |
03-3342-4996 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 | |
| 交通手段 |
JR新宿駅西口から徒歩５分 新宿西口駅から79m |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算（口コミ集計） |
￥2,000～￥2,999
|
| 支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席・設備
| 個室 |
無 |
|---|---|
| 貸切 |
不可 |
| 禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法）が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 駐車場 |
無 |
| 空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり、座敷あり |
メニュー
| ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
|---|
特徴・関連情報
| 利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
|---|---|
| ロケーション | 一軒家レストラン |
| オープン日 |
1958年 |
| 備考 |
1949年思い出横丁にて創業、1958年現在地へ移転。 |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
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小田急ハルクの裏手。なんとも怪しげな外観（私見）。蔦のからまる１軒屋。しかし新宿食文化の。歴史を背負ってきた威厳。１階外壁はレンガ造りというが。なんだか古い喫茶店のような外観。店の入り口脇に焼き台。そして愛酒家ぼるがの看板。
店内は歳月に燻られた。闇夜にも照り返すような。黒光りする厚いカウンター。右手は奥までテーブル席が並ぶ。強く昭和の香り漂う酒場。1949年にロシア文学が好きだった店主が創業。多くの文化人が来店。人種はゴールデン街とはやや異なる。
すっかり変貌した新宿。若者の街と言われ。アナーキーと言われた文化も陰を潜め。外国人が増えオシャレな部分と。怪しげ、妖しげな部分が同居する。そういう活気ある街に。それがまた新宿の新しい魅力だろう。
高層ビルの影でひっそりと営業するようで。歴史から忘れ去られたような。寂しさも覚えるが。外国人や今の若者にとっては。まさに世界遺産のような。そういう希少価値を覚える。私も時折通って過ぎ去った青春を思い出してみたいものだ。
焼き鳥（5本）、小イワシ南蛮漬け、酢漬け、ネギヌタを。酒は熱燗大徳利