屋台風の雰囲気と活気はよくあう。 : 台南担仔麺 新宿店

この店に初めて来たのは大学生の時。
多分、デートか何かで映画でも見た後だったか。
もはや、相手も誰だったか、何の映画だったかも記憶が定かではない。

当時は台湾の事は縁もゆかりもなくて、全然知らなかったど、やはりこういうローカル感のある店が好きだったんだと思う。

新大久保で家族の焼肉を食べた後、あえて、そこで〆の食べ物を食べずにこちらへ。
実は父と父の友人がここのラオバンと知り合いとかで僕が大学生になる前から結構利用しているとかで、世間は狭いものだ。

台湾に住んでいて。台湾料理を日本で食べるのもどうかと思うがまあ家族を紹介したいというのがあったのだろう。

紹興酒をオンザロックで飲みつつ、軽めに食べ物をオーダー。

皮蛋豆腐・・・（皮蛋少ない）

水餃子・・・（まあ普通かな）

牡蠣入り卵焼・・・向こうだと浅利くらいの小さな牡蠣が無数に入っていて、卵焼きを噛むと牡蠣のジュースが弾けるというわけだが、日本の牡蠣はでかいので牡蠣の入ってる個所とそうじゃない箇所があり、少し悲しい。仕方のないことだが。

イカ揚げ団子・・・以下のすり身をあげたもの。イカ団子の弾力、ぷりぷりで美味い。

正宗牛肉麺・・・正宗＝正統派、本格派の意味。つまり、本物の牛肉麺の意味。
ちょっとオイリーさもある牛骨スープ。刀削麺的なもちもちな麺。美味し。

担仔麺・・・名物１口サイズのわんこ汁麺。￥200という値段設定。マストオーダーかな。台南地方でおやつ的感覚で食べられてる麺類。一杯と言わず、２、３杯いけそう。バイトの女の子が一生懸命茹でてくれた。

実際、値段的にはメニューはほぼオール￥1000前後でちょっと高いかなという印象もありつつ、味に関してもラオバンはもちろん、調理師も恐らく台湾人と思うが「全然台湾ちゃうやん」的なものもあり、今となっては積極的に利用しようとは思わないが 、土曜日の22時前後の来店だったが満席で、あきらめて帰る後客もあり。
日本人、台湾人、大陸人とバランスよく入っている人気店。

お昼に話題のシンゴジラを見るべく新宿へ。
新宿へ昼にきてもインド料理屋とカレー屋、居酒屋のデータしかなく、つくづく自分の底の浅さを痛感する。
前日にどこかないかなと食べログを触っていると、マイレビュアーさんが名古屋の味仙について書いているのを見る。
「台湾料理、食べたいかも」
そんなわけでこの店の存在を思い出す。
最後にきたのは早稲田に住んでいた時、大学生のとき。つまり、10年は前の話だ。
「まだあるのかな」、周辺の地図を見るとまだある。

「お盆休みかもしれない」、一抹の不安を抱えながら、すっかり浄化された旧コマ劇前の広場を横切って到着。
13時過ぎの到着。
入り口側の丸テーブルで従業員一同賄いランチ中。
内装は、うん、何だか台湾ぽい。10年前もこんな感じだったはず。
丸テーブルと丸椅子のセットに腰を下ろし、メニューを拝見。しかし、この休日の昼に定食メニューは不要。単品注文からのルービーでしょ。
翡翠色のボディから黄金色の液体を冷えたグラスに注ぎ、単品メニューを吟味。
値段は全体的に高めだなぁ。
まあ歌舞伎町だし、夜の客用のメニューだから仕方ない。
何は無くともこれが無いと始まらない、
空芯菜炒め、鶏肉とカシューナッツの炒め(辛さ増し増し)、焼きビーフン、牡蠣入り卵焼き。

空芯菜...どこいっても美味い、予想通りの上湯とニンニク味のやつ。しかし、タイにしても中華にしても単なる野菜炒めが大体どこでも¥1000付近でのはいつも腑に落ちない。豆苗や青梗菜、その辺のスーパーで¥100くらいで買えるものなんだし。それでも美味いから頼む→相場が出来る。この結果なんだろうか、、、。

鶏肉とカシューナッツ...メニューに辛いものあまりがない、、、そもそも台湾料理は辛くないからお願いして辛くしてもらった。ぶつ切りの生の赤唐辛子がゴロゴロ。も少し辛くてもいいけど。
大胆カットの玉ねぎ、人参、ピーマンの甘みが良い感じ。一度揚げてあるカシューナッツのカリッ、ほくっとした香ばしさよし。

焼きビーフン...ビーフンて台湾料理屋ないし、居酒屋で見つけると食べたくなる。
家で出てこないもんなぁ、意外と。
キャベツ、もやし、シャキシャキ甘い。
願わくば、もっと干しエビの旨味欲しい。

牡蠣入り卵焼き...台湾では牡蠣の大きさが選べたりして、この料理にはアサリみたいな大きさの小さな牡蠣をこれでもかも卵といれて仕上げる。おお振りだと卵しか口に入らない箇所が出てくるし。そういう意味ではそんな牡蠣が手に入らないだろうから、日本式ではあるが油を吸った卵の味と、ケチャップみたいな甘酸っぱいソースは台湾テイストに相違なし。


お店は実は14時までだった。
賄いを食べていたのも納得。
次第に従業員は続々帰りだし、厨房の電気は消され、配膳係のおばちゃん1人が残った。
けど、「はよ帰れ」な、空気は出さない。
あくまで自然体。なんなら、最後にこちらのテーブルに座りだし、おしゃべりしだす始末。
この店、30年もやってるんだって。
趣味が作曲とかで自分のFBのページへの「いいね！」を強要してきた。「いいね！」を押したら、自家製だという、杏仁豆腐とレモンゼリー
(オーギョーチー)をくれた。

それが全然おいしくなくて困った。
サービスでもらったものが口に合わない程、困ることはない。残すことが出来ないから。

ランチタイムも長く、夜の閉店時間は2時am。
味も雰囲気も安定感あり。
覚えておいて損のない店だと思う。