食材の持つ生命力を解放し未知なる美味しさへと導くイタリアン : TACUBO

■アクセス
東急東横線・代官山駅より徒歩5分
　
■訪問回数
3回目
　
■用途
友人とディナー
　
■概要
代官山と恵比寿の中間ほどの閑静なエリアにお店を構えるイタリアンレストラン。
食材の持つ生命力に焦点を当て、素材の持ち味を存分に引き出したお料理が楽しめるお店です。
ミシュランで星を獲得するなど、多方面から評価される超人気となっております。
　
■メニュー
お料理はお任せコース一本のみ。
11-12月は期間限定で白トリュフを使ったコースを提供しており、通常コースより更に豪華なコースが楽しめます。

今回は白トリュフコースのシーズンだったため、白トリュフコース（45,000円）とワインペアリング（25,000円）をお願いしました。（税サ込みで約80,000円）

・竹島さん モッツァレラ/EverGreen オリーブオイル
・赤穂 サムライオイスター/ジェノベーゼ
・高知 馬肉
・中田さん 鰆/かほくさん ポロ葱
・根室 真鱈白子/ラディッキオタルティーボ
・冨士麺ず工房 ハタヤリン/Wコンソメ
・中屋敷さん ジャージー牛/飯島さん 人参
・一郎さん レタス/荒瀬さん 発酵檸檬
・北海道 栗かぼちゃ/ボロネーゼ
・岩城島レモネード/岐阜 富有柿
・木次パスチャライズ牛乳

・ワインペアリング9種
　
■感想
3年ほど前に何度かお伺いして以来、なかなか機会に恵まれずご無沙汰だったTACUBOさん。
友人が予約サイトのOMAKASEにて空き枠を確保してくれたため、運良く年末にお伺いすることが出来ました。

今回は通常よりもスペシャルな白トリュフコースということで、更に期待が高まります。

今回白トリュフが用いられるのは、馬肉のタルタルとタヤリン、ジェラートの計3品。
それぞれ料理に合わせて削り方が変えられ、食感や香りの広がり方の違いが楽しめます。

特に印象的だったのは、馬肉のタルタル。
高知県産の赤身がしっかりとした馬肉に、棒状にカットされた白トリュフがこれでもかという程かけられた贅沢なお料理です。
白トリュフの強く上品な香りはもちろんのこと、タルタルのしっとり感とトリュフのザクザク感のコントラストも素晴らしく、あらゆる側面で楽しめるお見事な一品でした。

メインで登場したのは、ジャージー牛を薪焼きで仕上げたステーキ。
サーロインにも関わらず赤身がしっかりとした肉質となっており、噛む度に肉の旨みが広がる素晴らしい一品です。
巻き焼きだからこそ引き出せる、お肉の深い旨味が堪らず、ワインとの相性も最高でした。

ペアリングのレベルも非常に高く、シェフ・ソムリエのコミュニケーションの質の高さが見て取れるラインナップでした。

通常コースにもまた、機会を見てお伺いしたいと思います。
ご馳走様でした。
　
■訪問時の点数
4.43

ミシュラン１つ星のイタリアン、TACUBOさんに再訪。
名物である薪焼きのステーキを中心に、旬の食材を活かしたハイレベルなお料理が頂ける名店です。

9月に初めてお伺いした時にとても良く、12月になると白トリュフコースが頂けるということで、今回タイミングを合わせて予約しておりました。

この日頂いたコースは以下の通り。

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・長野産たもぎ茸/Pieurotus cornucopiae
・Made in Japan カプレーゼ/Caprese
・高知産 馬肉/Horse meat
・三重産 鰆/Spanish mackerel
・北海道産 白子/Softroe
・神奈川産マグロ節/Driedtuna
・北海道産 経産牛/Beef
・淡路産レタス/Lettuce
・〆ボロネーゼ/Bolognese
・マチェドニア/Macedonia
・島根産木次パスチャライズ牛乳/Milk

＋スパークリング、ワインペアリング8種

合計約58,000円/1人
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ここからはお料理についてレビューしていきます。

・長野産たもぎ茸/Pieurotus cornucopiae
この日は白トリュフコースということで、まず初めにカウンターに超大物のピエモンテ産白トリュフが運ばれてきます。
うちわで扇いで頂き香りを感じますが、やはり白トリュフは普通のトリュフと比べて香りが段違いです。
そんな白トリュフを一品目から贅沢に使い、たもぎ茸と干し貝柱で作られた優しい味わいのリゾットに合わせます。
お料理自体主張が強くないので、香りが強い白トリュフととてもよく合います。

・Made in Japan カプレーゼ/Caprese
前回お伺いした時にも頂いたオリジナルのカプレーゼ。
木更津にあるクルックフィーズの国産モッツァレラに、岡山のオリーブオイル、そしてトマトのジュレを合わせた一品。
一口で食べるように指示され、惜しい気持ちを感じつつもスプーンですくって頂きます。
フレッシュなチーズにトマトとオリーブオイルのコクが合わさり、日本人好みの繊細な旨味のカプレーゼに仕上がっています。

・高知産 馬肉/Horse meat
馬肉のタルタルに白トリュフを細かく削って合わせた一品。
馬肉の中にはクルトンが入っており、サクサク感がとてもいいアクセントとなります。
さっぱりとした馬肉に白トリュフの強い香りが上手く合わさり、素晴らしく美味しい一品となっています。

・三重産 鰆/Spanish mackerel
この日一番美味しかったメニューを選ぶとしたら間違いなくコチラ。
脂の乗った鰆を丁寧にソテーし、ケールを乗せた一品。
ソースはフロマージュブランソースと焦がしバーニャカウダソースの2種類。
この上に乗ったケールがとても香ばしい味わいをしており、鰆との相性が抜群に良いです。
思わず戸惑ってしまうほどの美味しさで、一緒に食べていたメンバーで何故これはこんなに美味しいのか？と議論したほどでした。

・北海道産 白子/Softroe
真鱈白子のフリットに、ラディッキオタルディーボという見慣れないイタリア野菜を組み合わせた一品。
ラディッキオはマリネ風になっており、程よく酸味があります。
白子のフリットはアンチョビとクミンで仕上げられていて、ほのかな塩味とスパイスの香りが感じられます。
白子はナイフを入れると崩れてしまうほどトロトロ。
全体のバランスがお見事な一品でした。

・神奈川産マグロ節/Driedtuna
白トリュフを贅沢に使ったタヤリン。
パスタは卵を多目に作られており、噛んだ瞬間プツプツの切れるような食感です。
マグロ節を使って出汁を取っているようですが、言われないと気付かないほど自然にパスタに溶け込み、旨味を演出しております。
あくまで主役は白トリュフということで、主張は控えめながら旨味はしっかりと表現する美味しい出汁でした。

・北海道産 経産牛/Beef
名物の経産牛のステーキ。
経産牛とは出産を終えた牛のことで、そこからさらに肥育をして食用に出荷されます。
脂が入りにくいのが特徴で、裏を返せば味が濃い赤身のお肉を味わうことが出来ます。
薪で火入れされたステーキは、噛むたびに旨味が溢れ出し、思わず笑顔になってしまうほどの美味しさです。
世間一般的には経産牛は原価を安くする目的で活用されたりしますが、TACUBOさんは生命に感謝するというコンセプトからあえて経産牛を使っているのか、という疑問が浮かびました。
これは今度聞いてみよう。

・〆ボロネーゼ/Bolognese
ステーキと並んで名物のボロネーゼ。
量が選べるので、前回同様大盛りにして頂きます。
ボロネーゼは定期的に使う野菜が変わり、前回はゴボウで今回は焼き株になります。
株のみずみずしさがボロネーゼに加わり、お肉の濃厚さと株のフレッシュさが共存する素晴らしい一皿。
ここのボロネーゼは本当に大好きです。

・島根産木次パスチャライズ牛乳/Milk
木次パスチャライズ牛乳を使ったバニラアイスに、今回は白トリュフが練り込まれています。
今回ワインについてはあまり言及していませんが、この贅沢なデザートと合わせるのはなんとシャトーディケムの1996年。
普通に買っても4万円以上するような高級ワインがペアリングで頂けるとは、なんとも豪華な構成です。
これがまた恐ろしいほどよく合い、感動すら覚えるレベルでした。

総評、今回も美味しいお料理と素晴らしいワインペアリングに大満足でした。
白トリュフ&高価なワイン2つによりお値段は58,000円と少々張りましたが、納得できる内容でした。

田窪シェフをはじめとして、スタッフの皆さんが初回訪問時よりも気さくに話しかけて頂き、楽しみながらお食事をすることが出来ました。

2,3ヶ月開けるとお料理がガラッと変わるので、また間隔を置いてお伺いしたいと思います。
ご馳走さまでした。

参考：訪問時評価4.52

薪焼きが有名な予約困難店のTACUBOさん。
いい評判を多く聞くのでずっと行くチャンスを狙っていましたが、念願叶って初訪です。

立地やシェフのバックグラウンド等、調べたらわかることは取り払ってシンプルにお料理の感想をしっかりと記載します。

この日のコースメニューは下記の通り
・Made in Japan カプレーゼ
・北海道産 真ツブ貝
・村上農場 おひさまコーン
・やま幸 鮪 頭肉
・フランス産 いろいろな茸
・モンサンミッシェル産 ムール貝
・三重産 経産牛
・きもちいいレタス
・〆 ボロネーゼ
・古山果樹園 西王母
・島根産 木次パスチャライズ牛乳
＋オリーブの身、フィナンシェ
　
このコースでなんと15,000円というコスパの良さ。
合わせてワインペアリング（12,000円）もお願いしました。
　
ここからは感想をレビューしていきます。
　
・Made in Japan カプレーゼ
木更津の水牛モッツァレラチーズをメインに、岡山のオリーブオイル、ナスタチウムというハーブ、上には裏ごしのジュレを乗せたカプレーゼ。
カプレーゼというとモッツァレラチーズのコクが前面的に押し出されるものが多いですが、こちらは各食材が上手く共存をして絶妙な味わいとなっています。
　
・北海道産 真ツブ貝
北海道産の真ツブ貝を西洋野菜と一緒にマリネしたものを、パンに乗せて頂きます。
ツブ貝はかなり細かくカットされているにも関わらず、コリコリとした存在感がたまりません。
なしのタルタルがツブ貝の旨味を引き立てていて、貝の臭みもせずダイレクトに旨味だけが抽出されています。

・村上農場 おひさまコーン
乳製品を一切使わず、水と塩とトウモロコシをメインに仕上げたポタージュスープ
ありきたりな言葉かもしれませんが、本当に素材の良さを実感する優しい甘さを感じます。
フロマージュブランが味を引き締めているのも印象的でした。

・やま幸 鮪 頭肉
こちらはとても驚いた一品。
マグロの頭肉というと、脂の乗った身を刺身で頂くようなイメージがありました。
しかしこちらでは頭肉をカツレツにし、にんにくを利かせたマヨネーズソース、ゴーヤ、マリネ状のキャベツのキャベツで頂きます。
旨味が強い頭肉に負けない濃厚な味付けに圧倒されました。
これは本当に美味しかった。。。

・フランス産 いろいろな茸
フランス様々なキノコをオムレツに仕上げ、大牟田の生クリームを使ったソースと合わせます。
この時期いろんなお店で出てくるポルチーニやジロールを使ったオムレツですが、大体はトリュフと合わせることが多かったので生クリームソースとの組み合わせは驚きでした。
キノコの香り、風味と生クリームのまろやかさが恐ろしいほどマッチしていて、素直に感動しました。
ここでジャガイモとローズマリーのパンが登場し、絶品のソースを残すことなく吸わせて食べきります。

・モンサンミッシェル産 ムール貝
ジャガイモやトウモロコシを擦って詰めた帽子状のショートパスタ（名前を忘れました）に、モンサンミッシェル産のムール貝、カラスミのスライスを合わせます。
ショートパスタの中のペーストがあることによって、食感が単調にならずなめらかになります。
カラスミをスライスで食べる機会はあまりなかったのですが、こっちのほうが圧倒的に美味しい。

・三重産 経産牛
こちらのお店の名物ともいえる経産牛のロースト。
田窪シェフ自らが薪の前につきっきりで火入れをしてくださいます。
この日は三重県の経産牛とのことでしたが、経産牛の中でも三重産はレアなようです。
丁寧に火入れされたステーキは、表面はカリっと、中はレアで噛むたびに旨味があふれ出します。
個人的に焼肉やステーキは色々と食べ歩いていますが、専門店よりもだいぶ美味しいです。
こんなに旨味を閉じ込められるなんて本当に凄い。。。

・きもちいいレタス
ステーキ後の箸休め的な位置づけで出されるレタス。
オイルをあまり使わずにバジル、レモン、ホワイトバルサミコなどで仕上げられたドレッシングがかかっています。
一枚ずつではなく、縦に切ってミルフィーユ上に頂く事で食感も楽しめます。

・〆 ボロネーゼ
経産牛の薪焼きと並んで名物と言われているボロネーゼ。
事前にお腹の好き具合を聞かれるのですが、余裕と答えたところOLのランチぐらいの量を出してくれました。笑
この日のボロネーゼはゴボウを使ったものでしたが、牛とゴボウの相乗効果を実感できる味わいでした。
このパスタは毎日食べたいぐらい美味しいです。

・古山果樹園 西王母
古山果樹園の糖度が高い桃に、アールグレイのかき氷とミントを添えたデザート
アールグレイのさっぱりとした風味が桃の甘さを引き立てます。

・島根産 木次パスチャライズ牛乳
木次パスチャライズ牛乳から作られたミルクシャーベット。
フレッシュなものと、三時間熟成させたもの、二種類のピスタチオを振りかけて頂きます。
まずはそのまま濃厚なミルクの味わいとピスタチオのアクセントを楽しみ、途中からはマルサラワインをかけて頂きます。
このマルサラワインが紹興酒のような味わいで、アイスにとてもよく合います。
これをお家でやるにはどうしたらいいんだろう、、、
　
　
全9種類のワインペアリングもとても満足でした。
ツブ貝のマリネと合わせたギリシャワイン、ムール貝のショートパスタを合わせたボルドーワインが特に印象的でした。
　
これだけ最高のお料理を食べてワインも頂いて、一人32,000円はとてもお得だと思います。
予約が取れないのも納得。
　
次回は白トリュフの時期に予約を抑えてお店を出ました。
田窪さんをはじめシェフ・スタッフの方々、最高の体験をありがとうございました。