握りの新時代を彩る、芸術的な出立ち。精鋭達は握りによって開花し、新世界の幕が開く。【おまかせコース】 : 鮨 くまくら

（味の感想は★からです）


今回のお店は【鮨 くまくら】さん。


恵比寿にありますは、
高級感溢れる店内で
『新しい鮨の世界』が堪能できる
お寿司屋さん。


場所は駒沢通り沿いにあります
グランベル恵比寿西の6階。


エレベーターが開くと
暗がりのシックな雰囲気がお出迎え。
店内は高級感のある黒を基調とした雰囲気。
カウンターや壁面の木の温もりが心地よく、
右手はガラス張りで、抜け感も素敵。


メニューはおまかせコースのみ。
大将の熊倉さんは名店のお鮨屋さん出身との事で、堅い方なのかなと思っていましたが、
実際に会ってみたらとても気さくな方で、
リピーターが多いのも納得ですね。
この日もリピーターの方ばかりでした。


コースを待つ間に
【八海山ヴァイツェン】をオーダー。

柔らかな口当たりの爽やかなドライさ。
非常に飲みやすいですが、ビールらしい「くぅー！」って感じはしっかりとくる。
薄張りのグラスも相待って、
とても美味しいですね。


そんなこんなしていたら程なくして
前菜到着。
いやー、美しいな。楽しみだ。

それではいただきます。
Report〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜★
★・おまかせコース　　22000円

前菜
つまみ　5種
握り　　12種
巻物、玉子


・前菜3種
このわたの癖を品よく楽しめる
筍とこのわたの茶碗蒸しに、
バランスの良い味付けでビールがすすむ
いいだこの桜煮。
海老と菜の花とうるいの胡麻和えは
胡麻の優しい香ばしさが心地よく、
春の訪れを感じる優しい味わいの前菜だ。


・蛤と筍の酒蒸し
大振りの筍にぷりっぷりの蛤を酒蒸しに。
味わいはシンプルながら、
素材本来の食感や旨味を活かした構成。
決して味は濃くないのに、
お酒が進む不思議な一品だ。


・中トロ
千葉勝浦の中トロ。
中トロとは思えぬ脂の乗りで、
中トロらしいバランスの良さと、トロっととろける食感は絶妙。
今まで食べてきた中トロの中でもダントツ。
これは旨い。


・鯛の刺身
2日間熟成された明石の鯛。
あえて肉厚に切る事で、より旨味と食感を感じられるのだとか。
甘さがかなり強くて、食感はぷりっぷり。
山葵と塩で食べてるだけなのに、グッとくる。
これもまたとても美味しい。


・サクラマス　
サクラマスを漬けで頂く。
香りがとにかく凄くて、
口いっぱいに旨味が広がる。
こいつもやばいな。
食感も柔らかく、
旨味のみで構成されたかのような一貫だ。


・ホタルイカのなめろう
沢庵、葱、大葉等を混ぜ合わせた
なめろうの握り。
ホタルイカの旨味に様々な食感が相まって
楽しい一貫だ。


・平貝の磯部焼き
表面を香ばしく焼いたヒラ貝を海苔で巻いて磯部焼きに。
香ばしいヒラ貝の香りと海苔の香りが合わさると、とんでもない酒盗に。


・スミイカ
酢橘の香りが秀逸な綺麗なスミイカの握り。
プリッとした食感のスミイカは程よい甘味で、酢橘の爽やかさを掛け合わせる事で
さらに美味くなる。これもまた絶品。


・銀鱈の粕漬け
お店で使用しているお酒で漬けた粕漬け。
甘いニュアンスでホクホクな、絶品おつまみ。


・赤貝
食感が良く淡白ながら、臭みは一切なく、
貝の滋味深い旨味だけが広がる。
ちょっと大振りなのもよくて、いつまでも口の中で無くならない幸福な時間。
これこそ貝の良さって感じがする。


・赤身漬け
ふわっふわの赤身の漬け。
中トロもそうだったけど、なんでこんなマグロの身がフワッフワなのか。
味も勿論抜群なんですが、
この食感が堪りませんね。
めちゃくちゃ美味しい。


・小肌
4日間寝かせた九州天草の小肌。
小肌らしい青臭さを残しながら強い旨味と塩気が堪らない。
プリッとしていながら、
噛む度にとろける素晴らしい一貫。


・車海老
上品で分厚い旨味の車海老。
まさに『詰まっている』と感じる旨味で、
噛んだ瞬間に弾ける食感も素晴らしい。


・金目鯛
１０日寝かして昆布で〆た金目鯛。

サクラマスの時にも感じた芳しい香り。
醤油がうまいのか、はたまたこいつの地肩の強さか。
香りの効いた旨味の分厚さがやばくて、
素材そのものも勿論良いんだろうが、
それよりも一貫一貫の素材の引き立て方がやばいといった印象だ。


・北海道ばふんうに
海苔の香りが抜群な北海道産のばふんうに。
あっさりとした甘さと癖のない爽やかさ。
ここまでさっぱりとしていて旨い！って思える雲丹も珍しい。


・白子ご飯
しっかりと焼かれた芳しい白子に海苔の佃煮？がにくい白子ご飯。
トリュフを感じる気品のある香りに、とろっとろの白子とご飯を混ぜる。

そんなん美味いに決まってるやん。
はじめっから言うといてや。って逸品。
ちなみにめちゃくちゃ赤ワインに合います。


・玉子
焼き立ての厚焼き玉子が調理場に登場。
少し甘めで厚焼きの香ばしさが堪らない。
お鮨屋さんの玉子食べてテンションが上がる事はなんてそうそうないんですが、
この玉子のビジュアルと美味さは上がっちゃいましたね。


・穴子
ふわっというやりかはしっとりな穴子。
コクのある珍しいタイプの穴子は
濃い香りが豊かな絶品穴子だ。


・ひもきゅう
大葉の香りを強く活かしたひもきゅう。
きゅうりの爽やかさとお醤油の出汁感が堪らない巻物。

drink〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・赤ワイングラス
（ブランドオーシェール）
重いニュアンスだがしっとりと華やか。
お寿司に非常に合う味わいで、ソムリエの方がお酒のラインナップをお鮨用にセレクトしているとの事。


・白ワイングラス
（ルバイヤート甲州）
さっぱりとしたニュアンスで爽やかさな甘さが特徴的。
軽快で軽やかと評されるワインだけあって、お鮨の旨さを邪魔しない、
気品のある白ワインだ。


epilogue〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
大将の気さくな人柄からは想像できないような繊細な旨味と美しい握りの出立ち。
（ちょっと失礼）


最近お鮨屋さんにちょこちょこ行くようになってこのお鮨美味しいなーって思うことはあるけど、このお鮨の握り凄いなーって思ったのは初めてでした。

なんか大将の手の中で、
鮨が一段階美味くなる感覚。
メイドさんの萌え萌えきゅんみたいな？
とにかく伝わってほしい。この感覚。


得てせず大将さんとは界隈の狭いストリートワークアウトの筋トレ仲間という事が判明し、
勝手に親近感が湧いてしまいました。
またこのお店でも会いたいですが、
日比谷公園でも会いたいですね。


それではごちそうさまでした。
とても美味しかったです。