庶民派中華 Lv.100 : わさ

街の中華屋で食べれるメニューを高級食材や技でLv.100にした感じ。
元々は都立大学にあった中華料理屋さん。
都立大時代は1人10000円、お酒も入れて20000円くらいだったと記憶している。
それが瞬く間に人気店となりけやき坂に移転、紆余曲折を経て恵比寿に移転。
けやき坂時代は来店する機会がなかったため、今回5年ぶりくらいに来店することが出来ました。

コースのメニューが最初に渡される。
ご飯のコースが12品。デザートが1品。
キャビアビーフン、コーンスープ、椒麻、皮蛋豆腐、搾菜、鮎の春巻き、餃子、焼豚、よだれ鶏、フカヒレ白湯スープ、麻婆豆腐、冷やし坦々麺、杏仁豆腐
椒麻というメニューは聞いたことがないが、他のメニューは聞いたことがあるし、なんとなく味の想像がつくぞ…？？と思いながら、1品目が到着。
キャビアビーフン。
ビーフンの上にキャビアが載っている、よく見かけるそれ。味は想像通り。キャビアの塩気がちょうどよく美味しかった。
コーンスープ。
2.3口はそのままで。途中から醤油を2滴垂らしてもらえる。これまた想像通り。
椒麻(ジャオマー)。
これはソースの名前らしい。
ムール貝のフリットと、酒蒸しが4粒程度、椒麻ソースにつけて食べるというもの。
フリットも酒蒸しも美味しいけど、4粒じゃお腹に貯まらない。ソースも美味しいがなんとなくどこかで食べたことがありそうな味。
皮蛋豆腐。
胡麻ソースがかかった皮蛋豆腐。
搾菜。
搾菜と長ネギと胡瓜を千切りしたものに葱油？がかかってそうなサラダ。次の鮎の春巻きと合わして食べるらしい。
鮎の春巻き。
鮎に薄い春巻きの皮が巻いてあるものを揚げたもの。
餃子。
手前から高坂鶏で作った餃子、鹿児島の梅山豚で作った餃子、茨城の梅山豚で作った餃子。
鹿児島の梅山豚の餃子の中には蓮根？みたいな根菜が入っててアクセント。茨城の梅山豚はスパイシーな味付け。小さい餃子が3つ。
焼豚。
ソースに果物っぽい酸味と甘味があり特徴的だが、某3つ星中華の焼豚を食べているので、衝撃はない。皮のところに五粮液というバイチュウの味付けがされている。
よだれ鶏。
見た目よりかなり辛い。黄ニラが載ってる。

と、ここまではメニューの字面通りのものが出てくる。
ここまでは正直、量的にもクオリティ的にも満足出来てなかった。
全部美味しいんだけど、キャビアビーフンと鮎の春巻き以外は普通の街中華でも頼めるメニューだし(素材やクオリティは違うけども)、値段の高い中華を食べに来て、想像がつく味が出てきて、一品一品が少ないのはかなりがっかりだった。
しかしここからWASAの反撃が始まる。

フカヒレ白湯スープ。
焼豚までは量も、質も満足出来ておらず、これも街中華で食べれるくらいのフカヒレスープが出てきたらどうしようと思ったが、出てきたものは、濃厚白湯スープの上にフカヒレのステーキと煮込みが載った、特濃フカヒレスープであった。
やはり高級中華を食べに来たのだからこのくらいのパンチのあるスペシャリテが欲しい。
途中で帆立の干貝柱と白湯で作ったリゾット、自家製XO醬載せがくる。これも美味。

麻婆豆腐。
前述のよだれ鶏が思ったより辛かったので、それ以上辛かったらどうしようと思ったが、辣はそれほどでもない。その代わり、麻がかなり効いている。山椒苦手な人はきついかも。山椒はかなり上等なものを使っている。ご飯は少なめで鮨一貫くらいの量がくる。
クセになりそうって思ったくらいの量で終わってしまうのがちと残念。

メニューにはないがここで追加の炒飯いかがですか？と聞かれる。WASAといえば炒飯だったなと思い出し注文。
炒飯。
卵と葱がご飯と絡み合い素晴らしい炒飯。
そういえば途中で帆立干貝柱のリゾットのときに載ってたXO醬があったけど、あれがつまみに欲しい。あれを炒飯に載せてたら素晴らしかったと思う。

冷やし坦々麺。
量を聞かれる。
一品一品が少なかったため大盛りをチョイス。
麺は湯河原の銘店、飯田商店の麺らしい。だけど違うラーメン屋さんの麺を中華に使うってどういうこと？？と突っ込みたくなった。しかしどうやら麺料理の質向上のために飯田商店で修行をされていただとか。
飯田商店の麺が中華として受け入れられるかは疑問だが。
しかしさすが飯田商店の麺。つるっともちもちとしていて胡麻の汁と絡む。
胡瓜のたたきが入っていてさっぱりとした冷やし坦々麺。大盛りを最後に食べてさすがに満腹になりました。

デザートの杏仁豆腐。
口に入れると消える、杏仁豆腐。
初めての感覚でとてもおいしかった。
そのあとに小さめの杏仁豆腐に小夏蜜柑ソースを合わせた杏仁豆腐がくる。こちらもさっぱりして美味しい。

とまあ最後まで食べるとかなり満足。
値段的には高級中華なのに街中華のメニューばっかりじゃないかよ！っていう突っ込みどころはあるものの、一品一品は確かなクオリティ。だが想像出来る味ではあるなーといったところ。
今まで食べたことない中華を食べたい！！と思って行くと確実に満足できない。

途中までは不満だったものの最後は満腹で、思い返すとたしかに美味しかったな、と思うメニューは多い。
500円で食べれる庶民派中華をLv.5とすると、WASAは庶民派中華のLv.100なんじゃないかという感じ。
ピジョンLv.100みたいな。
40000円かけて伝説のポケモンを食べたいんじゃ！と思う人は別のところに行ったほうがいいと思う。
今回4人で訪問したのですが、完全なカウンターではなく2人用の机が5個少し離れて設置されているので、話しにくかったです。
シート的にはデート向けのお店かも。

ご馳走様でした。