恵比寿が誇る本物のスペインバル : バル ペピート

恵比寿駅のスペインバルです。

昔からここにはオシャレなスペインバルがある印象で、恵比寿ではおなじみの景色ですね。
ずっと同じお店かと思っていたのですが、どうやら、代替わりしたようで、先代は他の場所でスペイン料理店を開き、後継者がお店をそのまま引き継いでいるようですね。

店頭には、酒樽があって、夜風が心地良い季節にはここで飲む人も見かけます。
店内は、カウンターと２人用のテーブル席です。大人数での利用には不向きですが、２軒目でグループで来た場合は、外の酒樽で利用すればＯＫでしょう。

メニューは、スペインバルの小皿料理が１皿６００円程度です。
お酒は、ワインやシェリーが１杯６００円～ですね。
長居してガッツリ飲むよりも、寄り道して軽く１杯２杯という利用法がいいでしょう。

いただいたのは、
●生ビール（７００円）
土地柄、ヱビスビールです。

●スペインビール（９００円）
エストレージャ・ガリシア（「ガリシアの星」の意味）というビールです。
褐色の瓶にラベルもイカツイスペイン語で書かれており、期待できる見た目です。
このところ、アジアの緑色の瓶の薄いビールばかりを飲んでいましたが、これはやはり、ヨーロッパの味ですね。全然違います。
喉ごしは爽やかですが、ホップの苦味をしっかりと感じられる本物のビールです。

●サングリア・ぺピート（７００円）
お店の屋号を冠したサングリアです。
比較的しっかりとした赤ワインをベースにしていますが、カットしたフルーツもちゃんと入っていて、全体としてはフルーティーで飲みやすい印象です。
ワイン好きの女子にもおすすめですし、お酒が得意でない女子でもちびりちびりと飲めるのでおすすめです。

●ブランキート（ボトル４，８００円）
ブドウ品種は、アルバリーニョとのこと。
少しグリーンがかった色合いからもわかるようにフレッシュな印象のワインで、フルーティーで爽やかですね。若い印象ですが、味のバランスが整っていて、フレッシュ過ぎず、スーッと飲める美味しいワインです。
スペイン産のワインで、ブドウも固有品種、ラベルも大航海時代を彷彿させるもので、まさにスペインバルにピッタリのワインでしょう。

■ピンチョス（価格不詳）
利用した後、食べログを改めて見て知ったのですが、１ドリンクにつき１ピンチョスを提供するお店とのこと。写真は３人前でファーストドリンクの後に提供されました。飲むと踏んで提供してくれたのだと思います。
サラミとスペイン風オムレツとオリーブです。

■イベリコ豚の生ハム（８００円）
注文すると、通称、原木と呼ばれる足１本の生ハムから切り出してくれます。生ハムっていうのは、パック詰めされたものを言うのではなく、やはり、こういうものが本物ですね。
小さくても質感のある生ハムは、熟成感があり、噛むと旨みが口に広がります。
これぞ、本物、スペインバルの味です。

■自家製レバーパテ（６００円）
ココット皿にすり切りいっぱい盛られたレバーパテは、なかなかの濃い色合いをしていて期待できます。しかし、スプーンですくうと、滑らかな感触です。
食べれば、レバーの旨みがしっかりしていて、混ぜものが少ない本格派で私の好みです。
生クリームやバターを加えれば、滑らかにはなりますが、レバーっぽさは薄れます。これは丁寧な調理で滑らかに仕上げている手間のかかったレバーパテですね。

■牛胃袋の煮込み、マドリード風（８００円）
イタリアではトマトで煮込み、フランスではシードルやカルヴァドスで煮込む牛の第二胃のハチノスです。
トマトベースで煮込んであるのはイタリアと同じですが、トマトの比率が少なく何かのスープで延ばしてある感じでちょっと優しい仕上がりです。また、豆も入っているのも特徴ですね。
ハチノスの煮込みは私も作るのですが、素材の質が重要です。こちらの煮込みは厚みのあって美味しいハチノスで良質なものを仕入れていますね。おすすめです。

■小海老のアヒージョ（６００円）
こちらもスペインバルの定番ですね。
お店のメニュー表記は、「小海老」ですが、なかなかのサイズです。　
プリプリの海老も美味しいですが、ニンニクもたっぷり入っていて、オイルにいい味が出ています。バゲットが必須のアヒージョです。


さすが、恵比寿の名店という感じです。雰囲気、味、お酒の揃え方、すべてがスペインですね。
「スペインっぽい」お店なら今の日本では簡単に見つかると思いますが、「本物のスペイン」となるとなかなか難しいでしょう。本物のスペインバルを体験したいなら、こちらのお店で決まりです。