進化していたカスレ〜♬ : ビストロ・ダルブル 恵比寿店

今年の春先・・恵比寿に前から一度行ってみたいと思ってるビストロが
あって〜食べログ見たら一緒に行ってほしくなっちゃって〜♬ と、お
友達♡ 聞いてみればビストロ・ダルブルではありませんか！ せっかく
アンジェリーナと一緒に行かれるお店ですので〜もう少し暖かくなって
から（パティオには暖房がありますので冬でも全く問題ないのですが２
時間はみたいディナー・タイムに女子会でパパがいないとママは寒くて
外に出てアンジェリーナにお散歩をさせてあげられない！）と思ってい
る内に桜も散って雨のシーズン到来となり季節は夏に！！ マレーシア
から帰ったらネッ！とお約束して７月３０日の日曜日６：３０pm にト
ライ３回目で予約が入りました。最初に予約のお電話を入れた日はパテ
ィオに８名のグループが入っていて再予約になりましたが、その時のお
電話での対応が実に素晴らしく（女性スタッフでしたのですぐにわかる
と思い・・）お会いするのをワタクシは秘かに楽しみにしておりました。

当日は猛暑とまでは行かない日でしたが真夏日でアンジェリーナも頑張
って歩き、喉カラカラ状態でダルブル到着。ママも先ずサンペレ（￥７
００）をお願いしてお友達の到着を待ち、野菜の冷たい前菜（￥１２０
０）牛ハツのグリルと温野菜のサラダ（￥１５００）蛤のチーズ・オー
ヴン焼き（￥８８０）カスレのハーフ（￥１４００）ワインはコート・
デュ・ローヌをデキャンタのハーフ（￥２８００）でお願い致しました。
冷菜５種はキャロット・ラペ、紫キャベツのコリアンダー風味、カリフ
ラワーの地中海風、キノコの焼きマリネ、クリームチーズと人参のケー
キで、一品一品が非常に丁寧に作られていてメリハリがあり、ともすれ
ば没個性になりがちな焼いたキノコをマリネにしたものが味わい深く白
眉でございました。牛ハツも絶妙な火入れで美味〜♬ 蛤のチーズ・オ
ーヴン焼きはプロヴァンス風ということでしたがパン粉のザラ感が蛤の
ジューシーな味わいを若干損ねたかに感じられました。しかし、です！
しかし！続くカスレが蛤の残念感を補って更に光り続けました。お友達
も噂には聞いていたけど本当に美味しい！！と感激することしきり〜♡

私はそれこそ３０数年前からダルブルのカスレの大ファンでカスレと言
えばダルブル、ダルブルと言えばカスレで〜♬ 何処でカスレをいただ
いてもダルブルのカスレの勝ちだわ〜と永年感じてきたわけですが此の
日お取り分けしていただいたカスレはダルブルでこれまでいただいてき
たカスレの進化バージョンとでも申しますか、鴨のコンフィ、ソーセー
ジと白インゲン豆が奏でる煮込み三重奏にオーヴン焼きの香ばしさが載
って美味しさに更なる広がり〜〜♬ 出色の一皿でございました。お取
り分けしてくださったオーナー社長のご子息 中西ジュニアに更に美味し
くなったわネッ！と申し上げましたら "インゲン豆を国産に変えたんで
すよ” と、おっしゃっていました。が、それだけではないでしょう〜〜♡
鴨のコンフィとソーセージがホクホクした白インゲン豆の美味しさを引
き出し、引き立てて・・他店の追従を許さない ’こっくり’ とした一体感
を醸し出しているのです。美味しいお料理だけでなく手作り感溢れる店
内にはどこか・・昔、白金台にあったビストロ・ダルブルを彷彿とさせ
るものがあり、コンクリート打ちっ放し、スカイライトのある２F まで
吹き抜けという全く違う造りにも関わらず、温かみがあって寛げる空間
なのでございます。不思議ですねぇ・・♡ これこそが DNA なのかし
ら？この日もダルブルは女性客で賑わっておりました（ここも同じ・笑）
またアンジェリーナと絶品カスレを楽しみにおじゃまさせて戴きま〜す。

（２０１６年９月）

お友達ご夫婦と箸庵で３時間〜♬ でも、もう少し余韻を楽しみたくて坂を
下りて覗いてみますとパティオのテーブルが空いていました。お久し振り
です、とハーティー・ウエルカム〜♡ CAVA x２、ブルガリアのピノ・
ノワール x１、アイスティー x１で楽しかった箸庵パーティーに乾盃〜♬
黒板メニューには ’ただものではない' ガーリック・トースト（￥５００）
枝豆のスモーク（￥５００）フォアグラ入り鶏レバーのムースとスプラウ
トのサラダ（￥８００）ラム肉のカルパッチョ・ガスパッチョのソース
（￥１２００）デザートには桃とマスカルポーネのルイボスティ・ジュレ
かけ（￥６００）と、もう少しお腹に余裕があったらお願いしたいアイテ
ムが目白押しで本当に残念！！ ”恵比寿にこんな素敵なお店があったんで
すネッ！” と喜んでいただき、アンジェリーナとクララもお利口さんでワ
ン・モ〜ア・ラウンド〜♬ シードルの樽生（￥６００）x２とハイボー
ル x１。店内にはまだ何組かのディナーの余韻を楽しむカップルがいらし
て和やかな波動が漂う１１pm・・樽生のシードルはキリリと辛口、パワ
フルで濃厚な味わいで喉越し爽やか〜♬ 一年振りのビストロ・ダルブル
で楽しいラップ〜♬ 普段から敷居の高くないダルブルですが此の季節は
通りに面したエントランス・エリアが全面オープンになっていますので
’ふらっとお寄りできる’ 感が一段と増します。メニューを見て美味しそう
ですネッ！とお友達のご主人・・次回は此のパティオでアンクラ・ディナ
ーもよさそうです。名物カスレも忘れずにお薦めしておきました。

（２０１５年１０月）

久し振りでアンジェリーナとパティオにおじゃま致しました。当日予約〜
水曜日の６pm でしたが、店内はデート組と女の子二人組、カウンターは
男性 x３〜後のテーブルは全て予約で満席！！ かろうじてパティオの二人
テーブルならお取りできます、とのことでシダのテーブルへ・・相変わら
ず見事なシダに感服〜♬ リースではなく、お店で皆が育てているシダで
ここまで立派なシダは見たことがありません。大きなシダの元に坐ってい
るだけで癒されますよネ！ お店の波動がよくないとシダはここまで青々
と茂ることができませんから〜お料理以前に嬉しくなってしまいます！！

暖かみのあるギンガム・チェックのテーブル・クロス、吹き抜けに下がる
大きなシャンデリア、エントランスもパティオの雰囲気も全く変わってい
ません。秋刀魚のマリネ（￥６８０）つるむらさきと鶏ハツのスパイス焼
き（￥７８０）仔羊のロール・キャベツ（￥９８０）牡蠣とキノコのガー
リック・バター焼き（￥９８０）ワインはチリのテラ・ノーブレ（カベル
ネ・ソーヴィニヨン ２０１３年 ￥３８００）をお願い致しました。もち
ろん、シグネチャーの自家製ソーセージ（￥１１００）もカスレ（￥１８
００）も健在で〜す。この日のヒット筆頭アイテムは金沢直送の元気のよ
い ’つるむらさき’ と鶏ハツのスパイス焼き〜♬ 野趣溢れるワイルドな一
品で、ひと口いただけば大地のエネルギーが体内に取り込まれて〜ひと口
ごとに身体が元気になっていくプロセスを感じる味わい・・ちょっとスパ
イシーなチリのカベルネによく合います。仔羊のミンチをロール・キャベ
ツのように仕立てトマト・ソースで煮込んだ一品もビストロらしい一品で
自家製パンの魅力倍増〜♬ 牡蠣は香草パン粉焼きでキャセロールの下に
熱々キノコのガーリック・ソテーがたっぷり〜〜♬ よくある組み合わせ
でも、そこにダルブルらしさがあって〜サービス、接客とも申し分なし！
アット・ホームな空気の中にも ’きちんと感’ があって大人がキチッと愉し
めるビストロの名店でございます。

７pm 過ぎると続々お客様ご来店〜２F へ上がって行かれるのは手に手に
キャリーバッグを持った方々で２０名ほど・・東京本社へのご出張でしょ
うか、新幹線で着かれても JR 恵比寿駅から２分ほどですから〜またとな
いロケーションですネッ！以前はもっと女の子寄りな感じがありましたが
此の日拝見する限り〜カウンターの男性３名も含めてビジネス・ユースの
顧客がしっかり定着している様子が見てとれました。1F はデートでも女
子会でも、一列に長いテーブルが作れる２F は会社の会食にピッタリ〜♬
昔も今もスローなジャズ・ヴォーカルが似合うビストロ・ダルブル〜女性
ヴォーカルの合間にチラッとビリー・ジョエルのオネスティーが聞こえて
来て〜実直で真面目なお料理に歌詞が重なりました。どうぞ、これからも
永く永くダルブルの歴史を重ねて行ってくださいませ。

（２０１２年６月）

代官山のレザールで８pm から〜お友達のジャズ・ライブがありまして・・
カスレをいただいてから参りましょう〜〜♬ という６pm・・今回初めて
お電話ではなく食べログの画面で予約を入れてみましたら〜アペリティフ
のサービスがついてきました。お気に入りのパティオでグラスのシャンパ
ーニュとグレープフルーツのジュースをいただきながら〜本日のスペシャ
ル・メニューに目を通します。

台風一過の日でしたが、ビストロ・ダルブルでは何事もなかったかのよう
にすべてが美しく整えられていてプラントの緑も生き生き〜〜♬ エント
ランス前では紫陽花と朝顔のお出迎え！！ おじゃまするたびに季節感を満
喫できます。パティオのシダが実に見事なので〜植木屋さんに定期的にメ
ンテナンスをお願いしていらっしゃるのか伺ってみましたら（以前から一
度伺ってみたかったのです！！）いやぁ〜僕達がお水あげてるだけなんで
すよ〜〜信じられません！！ 日々、スタッフの皆様とお客様、そしてお料
理から出る波動がよほど素晴らしいに違いありません！！

豆アジのフリット（￥７８０）→桃とモッツァレラ・セルバチコ・フレッ
シュ・ハーブのサラダ（￥１４００）→カスレ（￥１８００）→タルト・
タタンをお願い致しました。甘い桃が入ったサラダは Salade J と命名され
ていて毎年この季節にダルブルにおじゃますると必ずいただける逸品です。
パンも焼き上がって〜カウンターからは香ばしい薫りがしてまいりました。

そこへ！更なる嬉しいサプライズ！！なんと六本木一丁目の PAUL と広尾
ガーデンヒルズにあるフィーヌゼルブの私のレビューにご登場・女性ピア
ニストが！ご子息と３名でお見えになり〜あら、お久し振り〜〜♬ 彼女
が大切なお母様のお誕生日祝いに選ぶレストランが恵比寿のダルブルだっ
たとは〜同じ犬種を飼っているだけでなく、お店の好みも一緒だったとは
〜♬ 早い時間でしたので店内は私達５名のみ・・今年は屋上にお庭を作
られたのだそうです。マネージャーが先週オープンしたばかり！！という
屋上のテラスにご案内してくださいました。

まず階段がトリコロール！！ダルブルならではの遊び心に私は思わず ’に
っこり’〜〜♬ もちろん、プロの方にお願いしたのではなく、皆さんでペ
ンキを塗られたとのこと。さすがダルブル！お料理以外のエリアにもスタ
ッフのクリエイティビティーが存分に発揮されています。屋上庭園でマネ
ージャー曰く ”昔の ’白金の庭’ を思い出しませんか？” 私は階段で霞町の
土火土火も思い出していましたがイエス！トルコ・ブルーで夏の予感〜♬
社長のタイル・コレクションも２F 厨房前の天使の羽がついた照明も〜♬
ダルブルらしく、お洒落でとっても個性的〜♬ お料理以外にも！あちこち
に発見があって愉しめる ’遊び心いっぱい’ のビストロでございます。

パティオに戻ると〜熱々のカスレが運ばれてきました。ダルブルのカスレ
は白インゲン豆が本当にたくさん入っていてホクホクとした感じに仕上が
っています。いかにも南仏の田舎の煮込み料理！！鴨も自家製ソーセージ
も味わい深く大変に美味〜♬ そこにはダルブルのシグネチャーたる所以と
風格が漂います。デザートにいただいたタルト・タタンも大きなリンゴが
絶妙な固さを維持していて天下一品のお味でございました。

またギンガム・チェックのテーブル・クロスで〜♬ カスレと季節の品々を
堪能させていただくことに致しましょう〜〜♬

（２０１１年４月）

カスレがいただきたくて再訪です。

グリーンピースのポタージュ・・甘みがあって、濃い目です。とろとろ～♬
パンは前回同様、外側が香ばしく焼けた中身しっとりのレーズン入りで大変
美味～♬ クリスピーに！幸先よく！ディナーのスタートとなりました。
前菜は真ん中に可愛らしく雲丹が載った牛肉のカルパッチョ〜白身のお魚も
あって、周りを人参、そら豆、カブ、トマトなどのお野菜が飾ります。金曜
日の８：３０pm ～店内は満席～ジャズ・ボーカルがふんわりと〜♬ ちょう
どよいボリュームでかかって・・幸せそうなカップルや仲良し女の子二人組
が仲良くテーブルで向かい合っています。

カスレは昔よりポーションが少し小さくなりましたが、美味しさに全く変わ
りはありません！！昔からお肉料理が上手なビストロ・ダルブルは仔羊のロ
ーストも焼き加減がレアーで大満足！！でも後で、オーダーの時に一応〜焼
き方をお客様に伺った方がよいのかしら・・と、ふと思いました。日本人の
中にはラムの匂いやレアーなお肉が苦手な方も多いような気が致します。た
またま私達はＯＫですが・・。

デザートは三重県産のレモンを使ったパンナコッタで～大きなスプーンに大
感激～～♬　但し、いただく時は本物のスプーンを使います。グラッパ入り
ソースとメキシコのバニラ・ビーンズを使ったアイスクリームも大変美味し
くいただきました。ごちそう様～～♬

そして～心より～～☆　
☆ビストロ・ダルブル ＩＮ 恵比寿☆
☆５周年☆　おめでとうございます！！

（２０１０年１２月）

昔々～今から３５年程前〜渋谷は東急プラザ裏のビルの３Ｆか４Ｆにビストロ
・ダルブルは誕生しました。当時、渋谷にはマーク・シティーもセルリアンも
スタバも東急文化村もありませんでした。くじら屋さんはありましたが（もち
ろん！ハチ公も）でも、食べログ読者の皆様の中でこの時代の渋谷を知る人は
いったい何％？

四半世紀以上も昔にあった渋谷のビストロ・ダルブルは細長いお店で〜それほ
ど大きくなく毎晩常連のお客様で賑わっていて〜ビストロなのに、ちょっと暗
めの店内ではいつもビリー・ホリデーやカーメン・マックレーのジャズがかか
っていて・・ジャケットの角が擦り切れた年代物のレコード（ＣＤやＤＶＤの
前にレコードというものが世の中にあったのです！！皆さんレコードって知っ
てますか？）が壁際にずら～～ッと並んでいました。

オレンジっぽい明かりは手作りの照明で（オーナーが照明にこだわりがあり、
そもそも私が彼に渋谷のお店まで案内していただいたきっかけも実は照明器具
でした）暖かく、柔らかい雰囲気を醸し出し・・今、思うと・・あのお店はビ
ストロ料理を愉しむお店というより、美味しいフレンチ・ワイン（３５年前は
東京でさえ、今のようにどこにでもワインは置いてありませんでした）とフラ
ンスの香り、そして味でビリー・ホリデーの名曲 ’青い果実’ を味わう、といっ
た趣向のお店だった・・大人がお酒とお料理、会話を愉しむお店だったのだと
わかるような気がします。場所が場所なだけに、本当に’知る人ぞ知る’ 大人の
隠れ家という感じで～♬ たぶん、夜遅くまで営業されていたのだと思いますが
オーナーからお店を紹介されたとは言え・・私などが７pm～８pm に伺っても
”ヒヨッコはこのお店には似合いませんよ” という雰囲気が漂い～はやく大人に
なりたいなぁ～という気分にしてくれた・・当時 BGM がシャンソンではない
個性的で素敵なフレンチ・ビストロでした。

それから間もなく、オーナーから白金台のダルブルを紹介していただき、家も
近くでしたので～即！白金台ビストロ・ダルブル ’専攻科生’ となり、何１００
回伺ったことでしょう～♬ 青山の骨董通りから一本入った所にあったビスト
ロの方にも何１０回かおじゃまさせていただきましたが、私は白金台のお店の
手作り感、今も恵比寿店のアイコンとして使われているオーナーの友人作家に
よるビストロ・ダルブルの手描きの絵皿が飾られた白い壁、お洒落なオーナメ
ントのひとつ、ひとつ、クリスマスの時期になると～ある年は床一面に藁を敷
き詰めたりして・・本当に！チャーミングな白金台のビストロが大好きでした。

お店の皆様とも仲良しになり～お店主催のパーティーや白金から横浜まで貸し
切りバスを仕立てて開催されたアニバーサリーに参加させて戴いたり、結婚式
に招待されたり（この方とは今でも仲良し〜♡ 彼はその後、西麻布で 豚組を
立ち上げました）と・・ビストロ・ダルブルの長い長い歴史は、まるで私の人
生の一部になってしまったかのように～～☆ それぞれの時代の思い出は尽き
ることがありません。白金台ビストロ・ダルブルの真隣に緑とお花に囲まれた、
やはりすべて手作りのお庭と奥にガゼボがあって豚組の大石氏が支配人をされ
ていた１９８６年前後からの数年は特に思い出深く、螺旋階段を上った２Ｆに
は本物の暖炉を囲む分厚い木のバー・カウンターがあって〜♬ 羊の毛皮をそ
のまま木製の羊に巻きつけた木馬のような椅子があって・・パチパチと火が燃
える冬のバーはコージーで居心地がよく（此方は現在もダルブルズ・バーとし
て営業中〜♬）とっても素敵でした。

そして、今の恵比寿のお店と同じように壁には帽子コレクションが飾られて？
いました。その後、西麻布に土火土火（ドカドカ）と分土火（ブンドカ）とい
う ’お箸でいただく’ フレンチと和が融合したお店がオープンし、お店のネーミ
ングもユニークですが！両軒とも、またまた手作り感満載で！！なんとも味の
あるお店でした。桜の頃は大きな桜の木の枝が吹き抜けになった２Ｆまで届き、
昭和初期の日本家屋に招かれたような純和風造りの２Ｆには靴を脱いで上がり、
お座布団に座って（外国人と一緒に行くと座椅子を出してくださったり・・）
下を覗くと～弾き語りで沖縄民謡のライブをやっていたり、スローなジャズ・
ヴォーカルが入ったりするお洒落な夜がありました。

お箸と和食器でいただくフレンチはアラカルトあり、コースありで、前菜にあ
った逸品！アンコウの肝は今でも忘れられないお味です。屋根の上に上って西
麻布の空を見ながらワインが飲めるお二人様席という趣向もありました。西麻
布に土火土火あり！という時代が何年も何年もあってから～ビストロ・ダルブ
ルは大きく転換し・・或る晩、白金台から独立したスタッフが自由ヶ丘で始め
た小さなお店で友人と食事をしていて～そろそろ帰ろうかと立ち上がった時に
オーナーが来店～！！ もう少し飲んで行きましょうか、ということになり・・
渋谷と青山をクローズして新しいお店は恵比寿でオープンの予定というお話を
伺いました。６年ほど前のことだったかと思います。

そして、オーナー社長の手作り感は今も尚、恵比寿のお店の照明、オーナメン
ト、季節感、スカイライトのある中庭の隅々にまで健在で〜種々雑多なオーナ
メントの中に永年変わらない独特なビストロ・カラーのようなものを感じます。
誰かが、恵比寿のお店がオープンした時～通りからチラッと見たらビストロじ
ゃなくて中庭のあるお花屋さんかと思った、と言っていましたが・・プラント
の見せ方ひとつをとっても～そこにはビストロ・ダルブルの感性がしっかりと
息づき薫っています。

いちばん最近おじゃましたのは～２０１０年クリスマス・イヴの夜・・ディナ
ーは早い時間と遅い時間の入れ替え制で～恵比寿のビストロ・ダルブルは遅い
時間まで満席で賑わっていました。毎年クリスマス・イヴは教会のミサに出て
からディナーということになり、御ミサが終わって駐車場を出られるのが早く
て９：３０pm なので～まともにクリスマス・ディナーをしようと思うとちょ
っと大変・・セット・メニューでのご用意しかなくて、と３週間ほど前にお電
話で予約時間の確認を入れた時～支配人（彼とも永年のお付き合い！）が申し
訳なさそうでしたが・・フォアグラ（これはよかった！）から始まり、お魚→
お肉→ デザートでディナーとしてのプロポーションは整っていたと思います。
テーブルに灯ったキャンドルも嬉しかったし、ミサ後の遅い時間ですから～私
達としては全うなレストランのテーブルに着けただけでも有り難くステレオタ
イプのお料理が出て来たとしてもお料理自体に何の不満もありません。

ただ、日本のレストランはアメリカと違ってテーブルの担当がきっちり分かれ
ているわけではありませんのでチップをめぐるエリア競争がない代わりに・・
たまたま見習い（？）みたいなおどおどした男の子が私達のテーブルにお料理
を運ぶ順番になって何やらボソボソ説明をされると・・お料理の魅力がその時
点で半減してしまうことは否めませんでした。当日は遅い時間も１Ｆ、２Ｆ、
カウンターまでビッシリ満席でしたから、スタッフの人数が足りなくてサービ
スが行き届かなかった点もあるかと思いますが、やはり ”お客様に美味しく召
し上がっていただきたい” という真摯な気持が厨房以外のスタッフにまで徹底
していないと・・お店としての完成度は下がって当たり前です。どこの世界で
もチームプレイの精神が必要なのですネ！ 今回のクリスマスの混乱にメゲず、
近い内に、ぜひ！また！落ち着いた雰囲気の中で～ギンガム・チェックのテー
ブルクロスで～♬ ビストロ・ダルブルの美味しいカスレをいただきにおじゃ
ましたいと思っております。