青首鴨と蕗の薹とバレンタイン 表参道 ラチュレ : ラチュレ

金額 28,312円 / 人 ジビエコースにワインペアリング デザート一品追加 ペリエ 大瓶2本

渡り鳥が北へと旅立つ準備を始め、あちらこちらで植物が芽を出し始める、もうそんな時期らしい。この日のテーマは(そうハッキリ言われた訳ではないけれど)、冬の終わりと春の訪れ。お米を食べて脂の乗った、ベルベットのような緑に輝く青首鴨と、雪溶けの土の中から顔を出す蕗の薹が今夜の主役。

この日のアミューズは、
香住蟹と蟹味噌のタルト
フォアグラのブリオッシュ(金柑ジャムのせ)
アナグマのリエット、ライスチップスのせ

個人的には、鹿のブラッドマカロンを何度出して頂いてもよいのですが、同じものはなるべく出さないように配慮して下さっているようで、それはそれで嬉しくもあり、流石だなと思います。 香住蟹は、(松葉蟹とくらべると)サッパリと、またミソも濃厚という感じではなく、エシャロット、ナッツとマリネされた蟹さんは、爽やかめなスタート。アナグマのリエットは、クセもなく、ライスチップスと共に舌で脂が溶ける。いつも楽しいアミューズ達。

ヒラメのカルパッチョと小松菜
小松菜のお浸しから着想した？とのこと。鰹節のかわりに鹿節、ユズのドレッシングと春らしく筍。

猪のベーコンと野草のサラダ
これは最高のサラダと思ってます。とにかく猪のベーコンが味わい深すぎて、そしてそれに負けないタンポポなどの野草の力強さ、クセのある白ワインとの相性はぴったりで。

パイ包み (マディラワインのソース) 猪、鹿、熊の肉
パイ包みを口いっぱいに頬張れば、バターの香りに、甘酸っぱいソース、この塊はクマか鹿か、はたまた猪か、フォアグラの濃厚さが加わって、お口の中で一緒くた。

青首鴨(サルミソース)
そしてメインはコルヴェール。見よ、見よ、皿に盛られた鴨の血を。濃厚な深紅の肉や内臓は、メインディッシに相応しい。脂ののった青首鴨の肉とトロリとしたサルミソースの一体感、この重厚感。無我夢中で食べました。この時期に来れて良かったという感じ。

蕗の薹のデザート
雪の中から顔を出した蕗の薹というテーマ。蕗の薹のシャーベットとアイス。メレンゲをどけると、鮮やかなオレンジが。相変わらず美しいビジュアルで、食べていて楽しくなるから大好きだ。舌でシュワりと溶けていくメレンゲが雪溶けを連想させ、良く出来ていたと思う。蕗の薹の苦味も全体の甘さとバランスが良かったです。

マスタード入りのチョコレート
バレンタインスペシャルらしい。追加料金で食べますかというから、もちろん頂いた。なんかミワさんのデザートで初めて今ひとつだった様な笑 マスタードが癖がありすぎるように感じました。まぁ、これはこれで楽しかったです。

やはりこの日は、ベーコンのサラダからメインの青首鴨にかけての盛り上がりと絶頂が素晴らしかった様に思う。

La・La・Lature 表参道 ラチュレ

金額 21,840円 / 人 14,000円のコースにビール、赤、白一杯ずつ 水大瓶一本

楽しくて、美味しくて、リーズナブルであったら、それ以上何を望もう。僕にとっては、ここはLa La Land。

何だか嬉しかったのは、特にお願いしなかったのに、以前食べたものは外し、デザートを2種出して下さったこと。毎回可能かは分かりませんが、デザート好きの方は、予約時に相談すれば、そういった対応もして下さるかもしれませんね。

今回は、鮎と猪、デザートが印象に残りました。

鮎のパイ包み
”日本人 鮎の塩焼き最強説”という説があるらしい笑 こちらは、それに対抗すべく？考案されたシェフの夏のスペシャリテ。ごく薄いパイ生地、クネルの中に綺麗な鮎の身が積み重なって。ふわふわしたクネルの後に舌に余韻として残る鮎の繊細な身の旨み。ブールブランソースのまろやかな酸味。塩焼きとは比べらないが、これはこれで美味しかった

猪
イボイボのカリッと、脂の旨み、ウマし。これを食べたら豚さんはもう食べれない(といったら家畜にまでなっている豚さんは可愛そうだが。)
子羊の次に好き

デザート2種
一品目は、ピニャコラーダ(を再現したもの)。パイナップルとココナツとゼリーがラム酒だったか？。今年の夏も、僕は何処にもいけない。でも、少なくとも、これを食べている一瞬は、ヤシの木の遠い南国を満喫してしまったのだから凄い。(と、前回に引き続き、何処にも行けない個人事情を書いてしまった笑)

二品目 レモンタルト(を再構築)
一品目に続き、清涼感のあるレモン。ミワさんのデザートは、食べていて楽しいから好きだ。割って中から何か流れ出てきたものだから、夢中で急いで食べてしまって、夢中だったことしか記憶にありません・・・

もう最上級の賛辞を送りたい、大興奮だ！
Salon de La Ture
〜野草と羊と海亀と with パティシエのデザートコーススペシャル〜

金額 29,410円 コースにワインペアリング

ラチュレ＝ ジビエ、それはそれで正解かもしれません。でも、ジビエだけだと決めつけてしまうと、あまりに勿体無いと思います。

今回は、ラチュレの女性パティシエ、ミワさんの、1日限定、デザートコースに行って参りました。昼間はデザートコースのみ、夜は通常コースにデザートコース付き。もちろん夜のコースにしました、デザートが目玉・・・のつもりだったのですが。

結果、デザートはもちろん、お食事も素晴らしかった！ 夏にも同様のコースをされるそうで、スイーツ好きにはオススメでございます。大食漢(グルマンはたいていそうですが)は、夜のコースをオススメ致します。

私は、こちらのデザートが都内のフレンチのコースでは一番好き。

① スイーツコース 3皿＋お土産つき 野草茶と共に。

ミワさんのスイーツに共通しているのは、季節感とビジュアルの美しさ、そして甘いにもかかわらず重くない後味のよさ、です。

今回のテーマは春。一皿目、発芽、2皿目、産卵、三皿目、結実(だったような、3皿目は名前は違ったと。)とストーリーになっております

ジャブの柑橘のサラダからの、二の矢、三の矢が凄かった。

二皿目は、温泉タマゴを使ったスイーツはないだろうと思って、作りましたとミワさん。その名もTKG タマゴかけご飯、でございます。もうね、バルサミコ酢のソースとひな祭りに食べるあのパブパフの米菓子の食感と、その他色々なものが混ざりあって、食べきるのがもったいなかった。香りも、シソの実かなにかかな、良かったです。産卵は、お料理の海亀と掛けていたのでしょう。

三皿目は、ホワイトチョコの球の中に、ストロベリーのムースとストロベリーとハーブのソース？がギッシリ入っておりまして、割ると中から流れ出て参ります。当然、歓喜の声を上げました。添えてあるアイスは生姜と何とかのアイス。流れ出たソースも舐め尽くし、ラチュレに来るのが毎回楽しみです。

② 食事
ジビエの時期以外はどうなのか、これが今回うかがった理由でもあります。これがまた、大変良かったので少しだけ、書きます。

38度で調理したサーモン、旨い。シェフの釣ってきたニジマスと野草。一皿の上に、20種ほどの野草、春の恵み、味わい深い。
そして、プルップルッの海亀の登場です。手の部分。ソースも亀。凄い滋味、少し中華的な味がしました。舐め尽くしましたね、これも。海亀は初めてでしたが、コラーゲン部分とソースですね、亀感を感じたのは。美味しいっ。父島の亀です。年間100匹しか取ってはいけないらしく貴重です。
最後は、のびのび育った北海道の羊さん。脂がね、やっぱり羊は美味しいですよね。火入れは当然○

これで、僕はラチュレでウサギと亀を食べたことになる笑 さすがに桃太郎シリーズは無理と思われる・・・

③ 最後に、ソムリエのワインと会話が一層、その場を盛り上げたことを特記致します。

そんな訳で、ラチュレ、ジビエ以外もオススメ、特にスイーツスペシャルの日。

仕留められたのは僕だった 坂の上のジビエ王国
(2回目) 表参道 ラチュレ

お勧めの用途
まだ沈黙が恐い、付き合い初めのデート (話題がなくても、ジビエ料理で盛り上がります笑)
女子会、ボッチ飯、デート

金額 19,067円/人 14,000円のオールジビエコース 赤ワイングラス一杯 ペリエ 大瓶2本

① 予約難度
評価の高い店ですが、ジビエのせいか、予約は取りやすいです。私は3日前にボッチ予約

② 料理
ネズミこそ出て来ませんが、3時間遊び尽くせる、食べ尽くせる、ディズニーパークならぬジビエパーク。(猿もやらないそうです)
鹿にラスカル、猪、雉にミカンヒヨドリ、熊にウサギ。今回のテーマは、ジビエの春です。

木に登ったラスカル、いつの間にやらパテとなり、パテの土壌から若葉が(アミューズブーシェ二皿目) 。一皿、一皿、遊び心があったり、季節を感じさせるものであったり、また、お皿そのものにも注目です。

メインは、ジビエの女王と言われる野ウサギ。リエーブル ア ラ ロワイヤル でございます。歯のない王様が、高級食材の野ウサギ、フォアグラ、黒トリュフを使用した料理と命じて作られた、この料理。来年、ぜひお楽しみください。

そして最後はデザート。きちんと甘くて、でも重くなくてさっぱり。本当に美味しいです。良いパティシエを置かれたと思うなぁ。

③ 接客
ラチュレ、実は、シェフ、パティシエだけじゃないんです。ソムリエとの会話をぜひお楽しみ下さい。こちらは、皆さん、気さくな方ばかりですね。

④ ワイン
やはりジビエでワインは欠かせません。とはいえ、今回はワインは1杯に控えました。しかし、メインにぴったりなワインを出して頂き大満足

⑤ ジビエ豆知識
200数種いる鳥のなかでも、獲ってよいのは10数種。実は、禁止されているもの程、美味しいとか。鶴が美味しいとの噂あり

⑥ その他
ジビエが終わりましたら、次は、のびのび広い所で育った羊ちゃんとのこと。楽しみです。

楽しい3時間でした。あ、ウサたんは青森出身です。自ら狩猟し食材を調達されるシェフ。ジビエの美味しさ、楽しさに、私も仕留められてしまいました。