外国人観光客で大人気の回らない回転寿司 : 魚べい 渋谷道玄坂店

渋谷にある回転寿司店です。

回転寿司店といっても、タッチパネル式で３本ある特急レーンで寿司が運ばれてくる進化した回転寿司です。
タッチパネルは外国語にも対応しており、渋谷という土地柄もあって、外国人観光客に人気です。

座席はカウンター席のみです。外国人観光客はグループで訪れますが、皆さん横並びで座って利用します。
各席にタッチパネルが設置されており、グループで来ても各々に好きなメニューを注文していただきます。
このタッチパネルでの注文は会計システムにも連動しているため、食べた金額が一発でわかるというメリットもあります。

メニューは、１皿１００円＋税が基本ですが、美味しいものを食べようとすると均一価格でないものになりますね。

いただいたのは、
■魚べいこだわり三昧（第１弾）（３２０円＋税）
炙りまぐろ・活け〆ひらまさ・特大うなぎの３貫盛りです。
炙りまぐろは、運悪く、傷がついて血が入ってしまってる部位に当たってしまいました。レーンを流れる形式の回転寿司なら、大型魚の寿司は好みの部位を狙って取れるのですが、タッチパネル式だとこういう不運もありますね。まぐろの縁の加熱具合は割としっかりしています。加熱したことで味が凝縮していて、悪くないですね。
ひらまさは、上品な白身魚でこの価格で出せるのはなかなかのものです。
うなぎも季節のものなので嬉しいですね。
これでおおむね１貫１００円なのですから、なかなか頑張っていると思います。

■ふかひれ（３２０円＋税）
中華料理マニアとしては気になる１品です。価格も安いので期待はしていませんでしたが、小さいながらもかたまりのフカヒレです。これは、うさんくさい中華料理店のフカヒレスープよりも良心的ですね。食感はまさにふかひれですが、寿司にするとなると強い味にするわけにもいかず、軽い味付けなのでちょっと物足りない感じです。
かたまりのふかひれを食べたという満足感を得る食べ物ですね。

■こはだ（１００円＋税）
均一系の回転寿司店でどこで食べても安定的に美味しいのが小肌ですね。

■真いかなんこつ（１００円＋税）
珍しいメニューだったので注文してみました。
部位としては、足の付け根のあたりと思われるあたりの身でした。
食感は、確かにイカの胴体や足よりもコリコリしている感じもしますが、「なんこつ」って言いきってしまうほどでもないですね。

■まぐろチーズ揚げ（１８０円＋税）
まぐろの切れ端を使った揚げ物で、中にチーズが入ります。
赤身のお肉にチーズを加えて揚げて、美味しくないはずはなく、非常にいい具合に仕上がっていますね。
揚げたての熱々が特急レーンで提供される点もポイントが高いです。
今回いただいた中で一番美味しいメニューでした。

■えびたっぷりサラダ（２２０円＋税）
サウザンアイランドドレッシングと青じそドレッシングの２種類から選べます。ドレッシングはかかっているのではなく、袋で提供されます。
メニュー写真だと、プチトマトが見えたのですが、提供されたものには無く、残念に思っていたのですが、食べすすめると下のほうから出てきました！レタスのちぎり加減もオニオンスライスの盛り付けも適当ですね。
お店が混雑していて、忙しいのでしょう。

狙ったにもかかわらず、予想を外してしまったのと、不運が重なり、ちょっと残念な印象になってしまいました。
しかし、特急レーンの快適さと品揃えは悪くないので、渋谷で安く回転寿司店をいただくにはいいと思います。

システムは他の人たちも記載していますが、全席カウンターでカウンターの前にタッチパネルがあり、注文すると３台の高速レーンで寿司が運ばれてきます。

通常の回転寿司と比較してのメリットは、レーンを流れている時間が極端に短いので衛生的。注文したら短時間で届く。１つの席に対して１つのタッチパネルで注文を管理するため、複数人で来ても個々人で会計できる。
デメリットは、テーブル席が無いためファミリーには不向きです。

魚べいは店舗数が少ないですが、経営しているのは元気寿司グループなので、グループ全体ではそれなりの店舗数となります。

メニューを見て特徴的なのは、赤貝（おそらくサルボウ貝）は、市場に回る量の少ないネタです。１００円均一系の回転寿司チェーンは、大量仕入れ大量消費によって低価格を実現しているため、流通量の少ないネタは敬遠されがちです。その点、元気寿司グループは、店舗数がちょっと少ないのでこういった小回りが利いて特徴が出ています。
また、あかにし貝は、地域によってよく食べるところもありますが、家庭向けには出荷されない貝です。サザエの代用品として流通するものですが、こういった、地域でのみ流通するものをネタにすることでバラエティー豊富なメニューを実現しています。

いただいたもののうち特徴的なのは、
■まぐろ（１０５円）
１００円均一回転寿司としては、上等なほうです。スジも少なく、結構、厚みもありました。

■南まぐろ中とろ１貫（１０５円）
判断が難しいものです。１貫１０５円なので通常の２倍の価格ですが、中トロというほどの脂ではありません。
赤身としてみればそれなりですが、ふつうのマグロのほうがコストパフォーマンスに優れるかとおもいます。

■いくら（１０５円）
こちらも上出来です。他のチェーン店よりも量が多いと思います。

■甘えび（１０５円）
こちらは他のチェーンに負けてしまっている例です。尻尾の殻の焼け感から、冷凍から解凍までの過程で雑な点があったと推察されます。また、サイズも小さめ。

■赤えび（１７８円）
生のえびならこちらは秀逸です。おそらくアルゼンチン産の赤えびでしょう。おおぶりなので、正中に包丁を入れて少し広げてあります。このひと手間によって、旨味も出やすくなりますし、ロボットがにぎる製品が、料理としての寿司にレベルアップしています。

■活〆はまち腹とろ１貫（１０５円）
南まぐろの１貫と比較して、こちらの１貫はおすすめできます。
しっかり脂がのった長めに切られたはまちです。

■あじ（１０５円）
流通量が多い魚ですから、均一回転寿司の技量が問われる魚ですが、ここのは量が多いのが嬉しいです。シャリを覆うボリューム感がいいですね。おおきいので中央に包丁を入れ、ちゃんとシャリにフィットしています。

■こはだ（１０５円）
安い魚のはずですが、意外に均一回転寿司で扱ってくれないので、メニューにあるだけで嬉しいです。工場で漬けているのでしょう、シャリの上でシャキーンと水平を保っているのはご愛嬌。
酢加減は、万人向きのマイルド仕上げ。個人的にはむせ返るぐらい酢に漬かったものが好みです。


■オペラチョコレートケーキ（１５７円）
この価格のケーキとしては上出来なものだと思います。
季節メニューになっているので、時期によってケーキも変わるのでしょう。飽きさせない工夫がいいですね。


低価格でほどほどの品質。そして、便利な立地と待たない混雑度なので、これはこれで便利で使いやすいお店だと思います。外国人観光客には重宝しているようですし、若い人でも割り勘などの面倒が無くて食べられるので便利なお店かと思います。