居酒屋部門全国1位の実力たるや如何に？ : 高太郎

昨夜は美味しいものが大好きな三人組「美味しいものが食べ隊」で、ディナーにこちらの店を初訪問。

こちらの店は兼ねてから隊長が行きたいと恋い焦がれていた特別な店です（笑）

テーブル席に着いて、先ず突き出しとして出て来たのが「有機野菜と国産大豆のおひたし」です。

優しい出汁の味により野菜の持ち味が余す事なく引き出されていて、素晴らしい味に否が応にも期待が膨らみます。

三人で相談して、先ずは以下のメニューを注文してみました。
「お刺身の盛り合わせ」
「合鴨と里芋治部煮」
「牡蠣朴葉焼」
「燻玉ポテトサラダ」
「讃岐メンチカツ」

先ず最初に登場したのは「お刺身の盛り合わせ」で、内容は締め鯖、鰆、水蛸、太刀魚、墨いかの五品です。

店員さんの勧めに従い「締め鯖」以外の刺身を醤油と塩で食べ比べてみましたが、上質な刺身であれば塩で食べた方が圧倒的に美味しい事を、この歳にして初めて思い知りました。

どの刺身も驚くほどの美味しさですが、その中でも一際強く印象に残ったのが「締め鯖」です。

酢締めは極僅かで、どちらかと言えば生鯖に近い味わいですが、生鯖ではあり得ないほど旨味が濃密です。

一般的な生鯖に比べ若干身が柔らかいので、熟成で旨味を凝縮しているのかもしれませんが、この単価で敢えて面倒な青魚の熟成を施しているとはとても思えません。

店員さんに尋ねようと思いつつもタイミングを逃してしまい、結局この美味しさの理由は分からず終いです（汗）

次に「合鴨と里芋治部煮」が登場です。

小麦粉をまぶした鴨肉を、醤油と味醂を強く効かせた出汁で煮込んだ料理ですが、鴨の表面から溶け出した小麦粉が出汁にほど良いトロミを与えていて、力強くも実にまろやかな味わいです。

そして、鴨肉は表面の小麦粉により旨味が肉の中に閉じ込められていて、噛み締めると引き締まった肉質の食感と共に、鴨の野趣溢れる旨味が口の中に広がります。

次に「牡蠣朴葉焼」が登場です。

牡蠣と赤味噌を朴葉の上で焼いた料理ですが、味噌には予め白胡麻と微塵切りのネギが練り混まれていて、朴葉の上で焼くとそれらの芳ばしい風味と牡蠣の旨味が絶妙に絡み合い、濃密ながら複雑で奥深い味わいが生み出されています。

味噌は甘味が少なく塩分が若干強めですので、豆味噌ではなく恐らく麦味噌が使われていると思われますが、「日本酒の肴」を狙った一品として敢えて塩っぱめな味に仕上げているのだと思います。

次に「燻玉ポテトサラダ」が登場です。

ポテトサラダの上に燻製玉子を添えただけのシンプルな一品ですが、先ずは燻製玉子を食べてみると、燻製で濃縮された黄身の旨味とスモーキーな白身の風味が見事にマッチしていて、想像以上に上品な味わいです。

次にポテトサラダを食べてみると、微かな塩味に対して胡椒をやや強め効かせてあり、マヨネーズも僅かにコクを与える程度に抑えられていて、ジャガイモ本来の味を存分に引き出した味わいです。

因みに、私はマヨネーズが食べれないので、味見の為に極僅かのみ食べた後は二人にバトンタッチしました（苦笑）

そして、最後に「讃岐メンチカツ」が登場です。

一見すると極ありふれたメンチカツですが、箸で切った途端に驚くほどの肉汁が溢れ出し、実際に食べてみると豚の肉々しい旨味が口の中に広がります。

こちらも豚肉本来の味を活かすべく、味付けは最小限に留めていますが、驚くほど豚肉の旨味に満ち溢れている為、ソースなどで余計な味を足す必要は一切ありません。

全ての料理を食べ終えたタイミングで、店員さんから〆に「うどん」を勧めて頂きましたが、炭水化物はもうお腹に入りそうもないので、最後に「聖護院かぶと和牛スジ塩煮」を追加して、この日の夕食を締めました。

食べ終えた感想ですが、どの料理も感動を覚えるほどの美味しさで、「全国1位」の称号に相応しいとても素晴らしい味でした。

因みに、我々はこの日に向けて年始の電話予約解禁（1月7日13時30分）と同時に電話を掛けましたが、やっと電話が繋がったのは掛け始めてから実に1時間15分後でした（汗）

店員さんに聞いたところ、電話予約の受け付けを開始する13時30分から15時ぐらいまでは連日電話が殺到する為、非常に繋がり難い状況との事です。

ただ、私個人的にはそれほど予約に苦労してでも尚訪れる価値のある店だと思います。

また運良く予約が取れれば、是非訪れたいと思います。

ご馳走さまでした。