玄冶店 濱田家
（げんやだなはまだや）- 予算：
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特別ならんち
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先附
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特別な木製の金張り猪口
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店舗基本情報
| 店名 |
玄冶店 濱田家（げんやだなはまだや）
|
|---|---|
| ジャンル | 日本料理 |
|
予約・ お問い合わせ |
03-3661-5940 |
| 予約可否 |
完全予約制 |
| 住所 | |
| 交通手段 |
東京メトロ日比谷線、都営地下鉄浅草線【人形町駅】徒歩２分 人形町駅から120m |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算（口コミ集計） |
￥20,000～￥29,999
|
| 支払い方法 |
カード可 （JCB、AMEX、Diners） 電子マネー不可 |
| サービス料・ チャージ |
15%（昼）、20%（夜） |
席・設備
| 席数 |
120席 |
|---|---|
| 個室 |
有 （2人可、4人可、6人可、8人可、10～20人可、20～30人可、30人以上可） 8室 |
| 貸切 |
可 |
| 禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法）が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 駐車場 |
無 |
| 空間・設備 | 座敷あり、掘りごたつあり |
メニュー
| ドリンク | ワインあり |
|---|
特徴・関連情報
| 利用シーン |
|
|---|---|
| ホームページ | |
| オープン日 |
1912年 |
| 備考 |
FAX：03-3808-0801 |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
|
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2015.04.01. 特別ならんち
こちらのお店は都営浅草線の人形町駅Ａ５出口か
ら歩いて２分ほど、出口前の金座通りを北東に歩
き直ぐの角の大門通りに入ると直ぐ左手の料亭で
「玄冶店濱田家」と云います。
このお店の創業は大正元年と書いてありましたか
ら１９１２年、今年で１０３年と云う老舗。また、
自宅に長く置いてあるミシュランガイド２００８
には、何と星３つで照会されていました。
「玄冶店／げんやだな」と云う地名はこのお店の
辺り一帯を云うそうで、歌舞伎の「与話情浮名横
櫛／よわなさけうきなのよこぐし」で切られ与三
郎とお富さんが再会するシーンの三幕目「いやさ
お富、久しぶりだあなぁ～」のフレーズを放つ場
面がそれなのだそうです。
この歌舞伎の演目は、私の生れた翌年１９５４年
に春日八郎が歌いヒット曲となった「お富さん」
の歌詞「粋な黒塀～見越しの松に～仇な姿のお富
さん～」そのものであり、年配者にとってはあま
りにも有名。
さて、お店に着いたのは１２：００ぐらい、家内
と来ましたが３４回目の結婚記念日にはちょっと
贅沢なランチかも知れません。
お店の棟門正面に立つと凛として厳かな佇まいに
思わず緊張、お店の人に予約済みの旨を伝え案内
されたのは２階の月の間と云う簡素でそれは美し
い格別な和室でした。
昼の部の献立は１５，０００円と２３、０００円
の２つだけ、ただし料金には消費税８％とサービ
ス料２０％が加算されます。
予約してあったのは前者のコース、献立の中身は
先附・椀盛・造り・焼物・煮物・食事・水菓子・
甘味までです。
とりあえずサッポロ黒ラベルをお願い、出てきた
前菜（先附）は朱色の漆塗りで扇形の箱に５品を
並べ桜の花弁を散らしてあります。
左から… 甘夏皮？の器に車海老と板雲丹・岩茸・
こしあぶら・うるい・こごみ、これに酢びたしジ
ュレ仕立てって感じの実に手の込んだ作品。
柑橘系とお酢の爽やかなジュレが湯びきされた車
海老と旬菜、視覚と味覚で早春を感じられます。
真ん中の上は桜の葉に巻かれた竹の子寿司で中は
新牛蒡八幡巻きに下は天豆茶巾、右側上に菜の花
胡麻からし和えで下は蟹二身巻。
竹の子寿司は葉を剥がすと竹の子に三つ葉の結び
しか見えませんがご飯を挟んだ寿司仕立て、思っ
た以上に山椒が効いてて竹の子もおいしい。
新牛蒡はこんがり焼かれた牛肉に太くて噛みごこ
ちの良い牛蒡が入ってて、牛肉も牛蒡もちょっと
逸品の味わいです。
椀盛は漆塗りの黒い椀に潮汁仕立て、帆立の安平
（はんぺん？）の上に白魚の酒塩蒸しと火取干子
（口子／海鼠の卵巣）を載せて山椒の葉をあしら
ったもの。
その白魚も火取干子も何ともおいしい、ここから
は日本酒の熱燗でとお願いすると菊正宗の辛口が
出てきました。
造りは青っぽい花柄皿に真子鰈と鰹・みる貝にあ
しらい色々、これを醤油皿かチリ酢皿でいただき
ます。このチリ酢、鰹でいただいたのだが何とも
面白い、山葵醤油との乖離がうれしい変化で。
焼物は綺麗な平皿に尼鯛若狭焼、大きなカボスと
大きな松葉で皿に少しの出汁が流し。この尼鯛若
狭焼は肉厚で焼き加減も最高、皿の出汁に少し浸
して食べるとなお更に旨い。出汁が旨いのか？
また、一緒に出された小鉢は木製で内側に金箔を
張ったもの、中には竹の子と烏賊の木の芽和えで
海と緑の香りがしました。
煮物（合肴）は美しい花柄の蓋付き鉢に容れられ
た牛ワイン煮と新馬鈴薯・芯取菜、やはりこちら
も底に少しの出汁が流してあります。
ビーフシチューの和仕立てなのですがワイン煮の
ソースは旨味が素晴らしい、洋食屋さんでは味わ
えない和ならではの秀逸さでしょう。
ご飯は帆立と竹の子の薄皮を炊いたものに独活の
葉をトッピングした帆立入絹皮御飯、やさしくて
上質なおいしさです。
水菓子は苺と枇杷・小玉西瓜・マンゴ・さくらん
ぼ、甘味は汁粉をいただいてお腹もいっぱい、何
とも素敵な時間を過ごさせていただきました。
ところで… このお店は１００年以上経つと云う
「老舗」で戦後まもなく建て直された数寄屋橋造
り、総てが文化遺産みたいなもの。
さらにその佇まいやお料理・中居さん？も含め心
に響く「おもてなし」を受けられたこと、まさに
「ミシュラン３つ」に相応しい。
お店の皆さまには心より感謝を申し上げるととも
に、なるべく早いうちに夜の部で再訪することを
誓いたい。また、宜しくお願いします。