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新店(しんだな)よ、畏れるが良い!
新店(しんだな)よ、崇め立てるが良い!
月曜日の夜です。
今日は定年を迎えたひとつの区切りの日。
ひとり静かに呑もう、と辿り着いたのが、こちらの喜寿司さん。昨年の三月以来となるので、およそ一年ぶりとなります。
六時前に到着。
溜息が漏れるような、威風堂々たる佇まい。
暖簾をくぐると、湯呑みを手にしたおひとり様の先輩男子が、静かに握りを楽しまれておりました。
『そいじゃあ、細魚を』
『はい。承知しました』
お好みで旬のネタをいくつか所望されたあと、次第に埋まり始めるカウンターを横目で見ながら『お会計を』と呟いて、そっとお帰りになりました。
粋だな、似合うな、カッコ良いな。
ついつい食べ過ぎ、飲み過ぎで長っ尻になるラッコとしては、これは見習わないといけません。
さてさて、翌日からは一ヶ月の休養期間。
痛んだ身体をゆっくり癒すとして、今夜はその前夜祭。旨いツマミと菊正宗の辛口に漂いながら、上京してからの42年間に思いを巡らせます。
御多分に洩れず色々なことが有りましたが、総括すれば、ヒトとして未だ未熟者のラッコ。
日々、反省と磨きを重ねるしか有りません。
いただいたものはお好みで以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。
そしてご馳走さまでした。
<まとめ>
およそ百年になろうかという、嫋やかな時間だけが醸す昭和の息づかい。こればっかりは、どんな素敵な新店が、いくら足掻いても、背伸びしても、どうにも及ばない現実。
旧さの中にあるお江戸の粋を感じたい方は、是非お試しくださいませ。
<つまみ>
●貝盛り:
・本みる貝/赤貝/赤貝紐/鮑
●煮穴子:炙り
●手綱寿司:海老、小肌
●生牡蠣:大分、門司
●奈良漬:箸休め
●煮槍烏賊:印籠
●真鯛:カマ焼き
●墨烏賊とバフンウニ
●べったら漬け:箸休め
<握り>
海苔は大森はxxの有明産。山葵は御殿場の真妻。盤石の布陣です。
●鮃
●梶木
●背トロ:背鰭直下
●煮蛤
●梶木:隙身、細巻き
●干瓢巻き
<お酒>
●エビス:小瓶
●菊正宗:三合
新店(しんだな)よ、仰ぎ見るが良い!
土曜日の夜です。
三越前から人形町まで散策。
今夜はおよそ二年ぶりの喜寿司さんにお伺いします。
通りを左折すると、蒲公英色の暖簾を下げられているところ。以前は確か草色だったような記憶が...
『こんにちは』
『いらっしゃいやし~』
カウンタの左端にご案内。正面は柔らかな接遇が持ち味の山根氏。大親方亡きあと、老舗の矜持を護る旧き良き職人さんです。
隣には確かご次男だったかな。当代の海老蔵似のご長男は、今日は帳場にいらっしゃるようです。ということは大女将はご不在ということか。
『お久しぶりですねぇ』と山根氏が呟きます。
隣のご次男もラッコに微笑みます。
覚えてんのかよぉ~。
そりゃあね、こんなにたくさん食べる輩は記憶に残るかもしんないけど、アハッ、恥ずかしいような、嬉しいような。
ほどなく賑やかな十名様のご家族がご到着。ご近所にお住まいのご常連さんのようです。
一番奥にオヤジ様が着席し、お孫さんたちに囲まれての和やかな夕食。
おもわずラッコの顔もほころびます。
だって皆さん、幸せそうなんだもん。そんな笑顔のお裾分けなら大歓迎。
親方の油井隆一氏が鬼籍に入られて早三年目の春。
ラッコの左手の遺影から、柔らかく微笑む視線を感じ取ります。
素敵なお店だなぁ。
今更ながらその事実を再確認します。
小粋で鯔背で新参者にも優しく、小さなお子様にも丁寧な言葉遣いと所作。
時間だけが醸す上質な空間に漂うラッコ。
昨今、お若くして独立されるお店も多いようですが、是非こちらような名店を仰ぎ見て、確かな目標に定めていただきたいと感じます。
さて、いただいたものは以下の通り。
明らかに食べ過ぎ、呑みすぎなので、支払いもちょうど四枚となりましたが、普通に過ごせば二枚でお釣りがくるかと思いますので、その点はあまり参考にしないでください。
そしてご馳走様でした。
<つまみ>
●お通し:蛍烏賊
●お造り:青柳、細魚、帆立、真鯛、梶木
●平貝:磯辺、知多
●〆鯖:静岡
●口直し:べったら漬け
●生牡蠣:新種、佐伯市大入島
●煮蛤:鹿島灘
●真鯛:カマ焼き
●真鯛:肝の甘露煮
●槍烏賊:印籠
●手綱寿司
●口直し:たまり醤油漬け
<握り>
●赤貝:大連
●蝦蛄:日生
●赤身:背鰭
●小柱:伊勢
●鰹:鹿児島
●赤貝紐:細巻き
<お酒>
●エビス:小瓶
●菊正宗:四合
新店(しんだな)よ、傅くがよい!
金曜日の夜です。
出張帰りの新幹線を上野駅で降り、電話をおかけしたところ『カウンターをご用意できます』とのこと。
心なしか逸る気持ちを抑えつつ、日比谷線の改札に向かいます。今夜はアジアカップの決勝だしな、軽めに終わらせないと生中継に間に合わないよなぁ、と出来もしないことを誓います。
だってそろそろ梶木の揃う頃。宮城の突きん棒かな? まさかの芭蕉だったりして?
こちらは老舗の風格漂う、江戸前の粋で鯔背なお鮨屋さん。
そう! お鮨屋さん。
雨後の竹の子のように林立する新店とは訳が違います。格が異なります。
企業経営の雇われ店主が営むところは”お鮨店”。家族経営もしくは独立資本は”お鮨屋”さん。ラッコの中では勝手に線引きしています。
良い悪いの話ではありません。
所詮、個人の好み。お鮨屋さんが不明朗会計で不安に思われる方は、一斉スタート、おきまりのみの時間制限の回転制の”お鮨店”が宜しいでしょうし、逆に、お客のペースで親方との距離感を愉しみたい方は”お鮨屋”さんが宜しいかも。
ラッコの中ではいくつか馴染みの”お鮨屋”さんをセットしてまいりましたが、人形町エリアのラッコ基地の拠点がこちらのお店。
1923年創業と言えば関東大震災の年。暖簾の前に立つと、時間が必要な風格を纏った、威厳、を感じざるを得ません。
お客様も、新宿や銀座の新店とは明らかに異なるプロファイル。
分かりやすく例えれば、銀座の二葉や昔の新富、帝国のなか田の流れをくむ奈可久の客層と同様、『寿司は白シャリよぉ~』と呟く、いわば守旧派の面々。あっ、ラッコは広島の田舎者ですけどね。
一方、グルメ雑誌や赤本に取り上げられている新店は、お若いアントンプレナーとして成功された方や、業界人風の比較的お若い方達で人気のようなイメージを持ちます。
重ねて言います。
良い悪いの話では有りません。個人の受けた心証というだけの与太話です。
お店が納得していればそれで良し。お金を払う人が楽しんでいればそれで良し。
伝えたいのはただ一つ。
良き格の違いを肌で感じたければ、人形町エリアではこちらにどうぞ。その一点のみ。
そしてご馳走さまでした。
いただいたものは以下の通りです。
ラッコの流儀で色々な個別リクエストに応じていただきましたが、それを快く受け入れていただく懐の深さ。毎度のことながら、心地良い時間を過ごすことができました。
ブートキャンプの軍曹、海老蔵と蜷川幸雄を足して割ったような当代、カッコ良いなぁ。
おっと、サッカーに間に合わない。
小走りに地下鉄に向かいます。
PS:負けたぁ! 今夜はやけ酒ヤァ!
つまみは●、握りは○、特に舌に馴染んだものは★付きで表現しております。
コメントは写真とともにどうぞ。
<つまみと握り>
★●鮪の頬肉の生姜煮
★●本ミル:愛知
●平貝:愛知
●赤貝
●帆立
★●小柱
●小肌:有明産
★●槍烏賊の印籠
★●手綱
●たまり漬け
★●穴子炙り海苔巻き
○赤身
○春子鯛:昆布〆
★○生の車海老
●車海老の頭の炙り
★○真梶木:銚子産
○平政
○真鯛:明石産
★○煮蛤
★○背トロの隙見
★○馬糞ウニ:根室産
○赤貝の紐巻き
★○干瓢巻き
●べったら漬け
●卵焼き
<お酒>
・恵比寿ビール:小瓶
・菊正宗:冷酒 三合
新店(しんだな)よ、跪くがよい!
木曜日の夜です。
福島からの出張帰りに上野で下車。日比谷線で人形町まで移動し、喜寿司さんにお伺いします。
予約はしておりませんが、木曜日だし、まぁ、大丈夫でしょう。
六時過ぎに暖簾をくぐります。
そうそう、この空気感。
なんだか身体の力が抜けていきます。弛緩し始めます。老舗の歴史がそうさせるのでしょう。
銀座の新店にはない、威厳、というか、精霊に満たされたような空間がそこに存在します。
こればっかりは好みですからね、良いも悪いも仕分けする必要は無いのですが、私はこちらの歴史漂う空気に癒されます。ただのジジくさい小デブなんでしょうね。あっ、確かにジジイでは有りますが。
先代のサウスポーは今年の五月に鬼籍に入られたとのこと。昨年七月から板前には立たれていなかったようです。
亡き家内の抗癌剤治療の合間を見て、何度か二人でお伺いした土曜日のお昼。先代の優しい眼差しとお話に、大人の男を感じたあの頃・・・
今は御子息が後を継がれ、腕利きの年配軍曹の睨みも効きつつ、喜寿司の暖簾は安泰です。
次回は加治木が旬の来年二月にお伺いすると誓い、二時間半の孤独な、でも自由な宴は終了。
いただいたものは以下の通りです。
そしてご馳走さまでした。
<つまみ>
●もずく酢:酢だよ酢。覚醒
●本ミル:コリコリ
●赤貝:糸を引く昆布の旨み、驚きの大連産
●平貝:愛知産、築地仲卸の隠し水槽、毎日五枚
●帆立:硬めの身質、だれていない
●蒸し鮑:メガイ、肝は甘露煮
●松川鰈:薄造り、淡路産の三キロ
●穴子の炙り:舌の上で解ける、フワフワ
<握り>
●鰹:気仙沼産、鞍掛で
●鱸:京都の宮津産、全く泥臭くない
●縞鰺:天然、今夜のナンバーワン
●蝦蛄:知多産
●本鮪:大間産、太平洋からの反時計回り
●中トロ:骨に近い部位、濃厚
●活車海老:天草産、頭は炙りで
●新イカ:小柴産、シャクシャク
●ウニ:礼文島のムラサキ
●新子:有明産、二枚付け
●小肌:東京湾、三日目、どストライク
●煮烏賊:白イカの印籠、もうすぐ槍烏賊
●手綱寿司:甘い朧と渋い緑茶が合う
●海苔巻き:締めはこれに限る
●卵:冷蔵前なのでフワフワ、白身の擂り身入り
<お酒>
●恵比寿:小瓶
●菊正宗:冷酒、二合
新店(しんだな)よ、震えるがよい!
水曜日の夜です。
今日は五十六の誕生日。
一人静かに呑める場所を考えます。
想い起すこと5、6年前、今は亡き家内の誕生日にお伺いした此方を思い出しました。
出張帰りの新幹線のデッキから電話をかけます。ひと席キープ出来ました。上野で日比谷線に乗り換え、人形町で薄暮の地上に駆け上がります。
セントポールの油井サウスポーはご不在でした。会計時に三男にお聞きしたところ・・・
でも海老蔵からケレン味を、蜷川幸雄からアクを脱色したかのような男伊達のご長男と、彼を厳しく指導されたBoot Campの軍曹が脇を固めているので、まったく問題なし。
老舗は盤石です。
ピンクリボンの会のウォーキングを抜け出し、一緒に食したお昼のちらし寿司に弾けた笑顔・・・
夜にお伺いして腹六分目の小デブの脇をつつき、『下品だから食べ過ぎないようにね』と優しく釘を刺した大きな瞳・・・
カウンターの左奥で、目立たないようにハンカチで目尻をぬぐいます。
今夜は誰も止めてくれません。
お隣のお任せコースと比べると、お好みなので一皿一皿の盛りも多く、優に二人前の食事量。
菊正宗の冷酒があまりにも美味く、ついつい呑みすぎの六合ともなれば、お会計はそれなりの結果。
清澄な老舗の空気にほぐされ、スマホの中でジッと見つめる家内の笑顔に癒され、気がつけば三時間強の滞在。
老舗の味と風格に酔いしれました。
いただいたものは以下の通り。
そしてご馳走さまでした。
<おつまみ>
●お通し:
菜の花の辛子和え
●貝盛り:
赤貝、小柱、帆立、本ミルの水管、本ミルの内蔵を包む袋。帆立と本ミルは昆布味が濃い。早くも悶絶
●加治木:
銚子沖産。蛇腹部分。産卵前なので美味い。その内台湾沖に南下しちゃうんだよなぁ
●平貝の磯辺焼き:
知多半島産。デッカくて分厚い特大サイズ
●煮蛤:
老舗の器量にただただ溜息
●〆鯖:
静岡の御前崎産。中を開き、生姜と浅葱を忍ばせます
●槍烏賊の印籠:
一本。ガリと胡麻と海苔と柚子
●焼き穴子:
壱岐産。タレと塩でいただきます
●生牡蠣:
佐賀のオトフセ。クマモトのような小振りの牡蠣。味わいはシルキー
●鱸のカマ焼き:
焼き物を所望したところ、鱸がございます、とのこと。サッカーで鍛えた頑健な若い衆が、じっくりと丁寧に焼き上げてくれました
●鮃の肝:
鱸が焼きあがるまでの酒の友。3キロの魚体なので肝も大きい
●鮃の卵と槍烏賊の内蔵和え:
これも酒に合う
<握り>
●寒鮃:肉厚
●縁側:熟成とコリコリの間
●赤貝の紐:旨味が濃い
●小肌:江戸前のエース
●背トロ:背鰭の直下。繊細な歯触りと峻烈な脂
●細魚:立て塩
●馬糞ウニ:手巻きです。小川の北方四島産
●手綱寿司:これがいただきたかった
●ヒヨッコ:此方の名物
●寛平:江戸前の締め
●馬糞ウニ:軍艦で二貫。海苔が美味い。大森の老舗
<お酒>
●菊正宗:冷酒で六合
人形町散策のお昼ご飯なのだ、の巻
古い写真が見つかったので、記録と記憶のためにアップします。
2014年に帰天した家内と水天宮に参詣した際、お昼ご飯に立ち寄りました。
『ああっ、鯛が入ってる』
『これ、なんだろう』
『何種類ぐらいなのかな?』
なんてかいわしながら、二人で仲良くちらしを頬張った記憶が蘇ります。
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raccostar
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店名 |
喜寿司(㐂寿司/きずし)
|
---|---|
受賞・選出歴 |
寿司 百名店 2021 選出店
食べログ 寿司 TOKYO 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | 寿司 |
予約・ お問い合わせ |
03-3666-1682 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄人形町駅 A3出口より徒歩1分 人形町駅から115m |
営業時間 | |
予算(口コミ集計) |
¥20,000~¥29,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 |
サービス料・ チャージ |
サービス料なし(2階は10%)、お通し550円 |
席数 |
42席 (カウンター12席、テーブル4席、座敷26席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり、座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
---|---|
料理 | 魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
オープン日 |
1923年 |
備考 | |
お店のPR |
江戸前寿司伝統の仕事を施すことで、厳選素材がさらに魅力を増す
創業大正12年、江戸前寿司の伝統を頑なに守り続ける名店。その本質は、すべてのネタに施す丁寧な仕事にあります。柔らかく煮た蛤や穴子、オボロを挟んだ海老、筋を剥がした鮪、浅く〆られた光物。ひと手間加えることで、素材自体の持ち味がさらに輝きを増しています。シャリは白酢、赤酢、塩だけでさっぱりと。砂糖を一切使わないことで、米自体の甘みが引き立つのです。さらに品書きには手綱巻きや印籠詰めといった、見慣... |
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火曜日の夜です。
人形町です。
今夜は凡そ二年ぶりのこちら、【喜寿司】さんにお伺いしました。
というのも件のニャンコ娘がLINEで呟きます。
『喜寿司さんが、暖簾を畳まれるとヨォ』
『えっ、嘘やろ』
『だって昨日たまたま隣り合わせになった女子お二人が言うとったとよ。閉まっちゃうから似たような雰囲気のお店を探してここ【與兵衛】に辿り着いたって・・・』
『ホンマかいな』
『畳まれる前に行きたかトォ、もうすぐ天神に帰ってしまうし、その前に行きたかとねぇ\(//∇//)\』
ううっ、ニャンコ娘の涙には弱い。
LINEなので、泣いているかは定かではないものの、きっと八の字眉毛でシクシクしているに違いない!
『おおっ、そんじゃ予約入れてみっか』と約束したのが一ヶ月前。
そして六時半に待ち合わせ、暖簾をくぐります。
ご長男の当代の前に席を引かれ、先ずは恵比寿の小瓶で乾杯。
さてさてそれでは本題です。
いただいたお皿は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。
そしてご馳走さまでした。
<まとめ>
九時過ぎに最後のお客となったところで、暖簾の真相をお聞きします。
『えっ、まだまだアッシが元気なうちは続けますよ、アハッ』
『えっ?』
『もしかして東大前の【喜鮨】さんのことでしょうかね、定かではありやせんが・・・』
『・・・ハヤトチリなのねん』
『ウッフゥ〜、かもしれにゃい・・・』
と言うことで、ご兄弟で先代サウスポーの暖簾を護ることをお約束いただき、ホット胸を撫で下ろすラッコとニャンコ娘でした。
<いただいたお皿>
こちらは回転性でも無く、アラカルトオッケーの典型的な昭和のお寿司屋さん。
手綱も印籠も昔ながらの仕事は美しい。それに加治木があるのも、こちらならでは。
壁の板にない隠しネタも豊富にご用意されており、銀座の二葉鮨同様、きっとお鮨の精霊が潜んでいるに違いない名店かと思います。
⚫︎お通し:蛍烏賊
⚫︎貝盛り:
・赤貝
・鳥貝
・小柱
・青柳
・帆立
・本ミル貝
・おごのり:有明
⚫︎槍烏賊:印籠詰め
⚫︎カツオ:生姜醤油
⚫︎生牡蠣:
・江戸前オイスター爽夏:富津
⚫︎穴子
・塩
・ツメ
⚫︎手綱寿司:海老、小肌
⚫︎鮟肝:酢橘
<握り>
⚫︎赤身
⚫︎中トロ
⚫︎墨烏賊
⚫︎蛸:ツメ
⚫︎蝦蛄:ツメ
⚫︎細魚
⚫︎加治木
⚫︎ムラサキウニ:宮城
⚫︎小柱
⚫︎紐胡巻き
⚫︎干瓢巻き
⚫︎奈良漬
⚫︎玉子
⚫︎お椀:鯛のアラの潮
<お酒>
・恵比寿:小瓶
・米焼酎:コヅル、三杯
3.71