此方は良かった、良かったと言うよりも素晴らしかったです : 平ちゃん

Instagram (bottan222)

ーーーーーーーーーーーーー
2022/05

　おでん屋平ちゃん！、良い響きではないですか、ねじり鉢巻をした親父さんがいて、日本酒の燗を飲みながらおでんをつまむ、良いではないですか、そんなイメージを持って ”平ちゃん” に伺って参りました。

マンダリンバーで２杯のカクテルを飲んだ後、此方に伺いました、Google Map を見ながらお店の前に ”平ちゃん” と表札はあるものの入口が分かりません、依然伺ったことのある ”ダ ゴトウ” さんの表札があります、同じビルなんですね、黒の扉を恐る恐る開けますと地下に下りる階段があります、その階段を下りて行きますとスタッフの方が迎えて下さいます、名前を告げると個室に案内をしてくれます。

私のイメージしていた、ねじり鉢巻をした親父さんの前で日本酒の燗を飲む雰囲気ではありません、シャンパーニュのイメージです。

で、まずは、「Champagne Pol Roger Reserve Brut」 で乾杯です(笑)、カウンターを想像しておりましたが家内と二人で個室とはと思いスタッフの方にカウンターは空いていないかをお聞きすると２席だけ空いているとのこと、そちらを用意して下さるとのこと、感謝です。

カウンター席に行きますとねじり鉢巻をした親父さんはおりません、フレンチかイタリアンかと思えるようなシェフとスタッフの皆さん、おぉ～、この雰囲気でおでんを食べるのも良いですね、それなら、郷に入っては郷に従えだとワインもペアリングにして貰いました(笑)、そして、頂きましたのは次の通りです。

「カマス　クスクス」・・・・・これはアミューズで、サラダ菜で巻いたクスクスです、えっ！、此方はおでん屋さんじゃないのですかと思われる一品です、フレンチ、イタリアン、日本料理屋さんで出されても不思議と思わないですね。

「稚鮎　ケール」・・・・・胡瓜とキュウイのソースがかけられており、上にアリッサムやフェンネルが添えてあります、おぉ～、これは私の大好きな稚鮎ですね、これからドンドン稚鮎が食べられます、嬉しいですね。

「CANTINA TRAMIN KELLEREI MULLER THURGAU DOC 2020 SUDTIROL ALTO ADIGE 」・・・・・イタリア産の白ワインで、瑞々しい果実と心地よい酸が広がる味わいで、爽やかさを感じる白ワインでした。

「新玉葱　グリーンピース」・・・・・新玉葱とグリーンピースのスープ、アイスクリームが真ん中に置かれ、その上におでんのタレのジュレがかけられております、スープの上にはカレーオイルが垂らしてありました。
カレーオイルが効いておりますし、おでんのジュレが素晴らしい、辛うじておでんのジュレがのせてありますので、あぁ～、ここはおでん屋さんなんだと我に帰ります。

「Ricci Rispetto」・・・・・イタリア西北部ピエモンテ州産の辛口のオレンジワインで、ソーヴィニヨンブランを主体にリースリングリングを加えたユニークなオレンジワイン、旨味が凝縮されていて、上品な果実のアロマがグラスから漂いました。

「初鰹　赤パプリカ」・・・・・赤パプリカのムースにはバジルとハーブオイルが添えてあり、オリーブオイルを塗って炙られた初鰹の上にはトマトとアンディーブとワセダ茗荷がのせられております。
今までの写真だけ見ておでん屋さんとは誰も思わないでしょうね、おでんを食べに来られた方は拍子抜けするでしょうけど、美味しい料理を食べに来られた方は大満足です、はい、私も大満足です。

「平ちゃんのスペシャリテ　おでん春巻き」・・・・・大根と桜海老と足赤海老海老のムースが入っております、春巻きの衣を噛むとおでんの出汁をたっぷり吸った大根と２種類の海老を混ぜ込んだ香ばしさと甘みが口中に広がります、見た目は春巻きですが、頂きますとこれは完全におでんです、流石、スペシャリテですね、感動の一品でした。

「2020 Pinot Noir Rose Haus Klosterberg」・・・・・ドイツのロゼで、口に含むとジューシーな赤果実が広がり、チャーミングでフルーティーなロゼでした。

「牛すじ　那須御養卵 ”極”」・・・・・牛すじには一味と葱がのせられており、”極” とは見てお分かりの様におでんの卵です、この卵、割ってみてビックリ、黄味が赤っぽいのです、食べてみて２度ビックリ、濃厚な旨味です、牛すじも柔らかくとても美味しい、やっとおでん屋さんらしいものが出てきました(笑)。

「Meursault Village 2018 by DM Grand Vin de Bourgogne」

「甘鯛　山菜」・・・・・この甘鯛は山口県産で、山菜は ”モミジガサ”、”行者ニンニク”、”甘草”、”二輪草”、”コシアブラ”、”ウルイ” 等です、甘鯛は松笠揚げにされてあり、サクサクとしたうろこの食感と フワッとした甘鯛の食感が楽しめました、山菜も美味しかった、この料理面白いですね。

「Tsumire　モロヘイヤ　ジュンサイ」・・・・・つみれは勿論イワシです、芹とモロヘイヤとジュンサイのスープ仕立てとなっております、スープはおでん出汁、イワシのつみれはキメ細やかでなめらかな食感、汁物が続きましたが飽きずに頂けました。

「オールドパーのダブルのハイボール」・・・・・やっぱ私はここでこれです。
「新政　純米酒　亜麻猫」・・・・・これは家内のです。

「おでん盛り合わせ」・・・・・黒米コンニャク、新牛蒡と人参の豆腐のがんもどき、鶏のつくね 柚子胡椒で、スルメイカ、スルメイカは下足とミンチしたものです。
隣の家内が「良い味のおでん！」と言っておりましたが、確かに上品な味のおでんです、私はお腹が一杯でしたので量を少なめにして頂きましたが、この味でしたら最初っからおでんを一杯頂きたかったです(笑)。

「牛頬と上越妙高の山菜名人奈潟さんの山独活の土鍋ご飯　木の芽のせ」・・・・・いやぁ～、これは美味しい、牛頬が上等のコンビーフのようで山独活との相性が抜群です、素晴らしい〆の土鍋ご飯でした、余ったものは家に持ち帰り翌朝頂きましたが、これまた最高の朝食となりました。
一杯頂いた後、三つ葉とおでんのお出汁を注いで貰い２杯目(極少量)を頂きますが、これが本当に美味しいのです、２度のお楽しみが出来ました。

「香の物」

「Chateau Belle Coline Grabd Vin 2017」・・・・・牛頬肉にピッタリの赤ワインでした。

「ラペスペシャリテ　韃靼そば茶のブランマンジェ」・・・・・塩アイスとゲランドの塩とオリーブオイルで、平ちゃんはデザートも美味しいですね。

「和歌山県蔵光農園さんの柑橘のパフェ ～ 香るアールグレイ ～」・・・・・チュイルの下には、グローブとカルダモンのアールグレイのジュレとデコポンと発酵クリームのババロア、ローズマリーのアイスクリームが入れたります、ホント、平ちゃんのデザートは美味しいですね、感動しちゃいます。

　いやぁ～、此方は良かった、良かったと言うよりも素晴らしかったです、料理の一品一品も美味しく、何と言ってもフレンチの技法で作ったおでん出汁のあっさりした上品さです、ラーメンのスープもおでんの出汁もこうでなくてはいけません、野菜や肉などを寸胴鍋でゴタゴタに煮込んだスープは雑身が多くて私のような年寄りには無理です。

”AU GAMIN DE TOKIO” の木下さんや、高田馬場の ”LOOP” の村上さんが作るラーメンもフレンチの技法を使ってスープを作っているのです、だから美味しいのです(私には)。

最後に、根内シェフとスタッフの方に見送られ三越方面へ、今日も素晴らしい一軒を見つけました、また伺いましょう、皆さん、ありがとうございました、これからも宜しくお願い致します。