モノは良くても神田相場を超えるランチ : 遊友魚港

この日はランチ友との神田ランチ。
しかし、神田はほんと次から次へとランチ営業をしている新店がオープンしますね。
最近ランチ友と回っている日銀通りの周辺エリアでも新店を見かけることが多いです。

日銀通りから裏通りに入ったところにある当店もそんな新店の一つ。
神田では名高い本陣房グループのお店で、平成28年7月に神田で千ベロの立ち飲み屋さんを立ち上げた「魚祥」の2号店として平成30年4月にオープンしたお店です。

母体の魚祥の方は未訪ですが、そちらはランチをやっていないため、ボチボチと利用機会をうかがってみたいです。
千ベロ全盛の時代とはいっても、すでにレビューは50件に達し、評価も3.5点を超えていますので、なかなか流行っているようですね。
さすが本陣房と言ったところでしょうか。

因みに本陣房グループとは、新橋、日本橋、御徒町、神田、天王洲アイルなど首都圏で手打ちそばを中心に10数店舗を展開するグループで、創業者で現代表の山本育麿氏は、足利一茶庵系(友蕎子〜江戸中期の蕎麦の大家である日新舎友蕎子からきている〜を名乗った片倉康雄氏の流派)の叔父さんのお店で修業したのち日本橋本陣房を立ち上げて独立しました。

現在では、全国に十数人のチルドレンを送り出すくらいの実績を挙げています。

神田では、魚祥で千ベロ路線進出以前も、本業のそば系（派生したうどん系を含む。）として４店舗を展開(神田本陣房、神田味喜庵、神田魚富、神田 五大)していますね。

この日は、12時10分前にお店に到着しました。
店頭にはテラス席もあり、そのエリアを通過して入店します。
店内はカウンター席とテーブル席がありますが、かなりの先客がおり、ざわついています。
やはり、人事異動の時期ということもあって某社のランチ送別会が開催されていた模様です。
幸い貸し切りにはなっていなかったので、利用に当たっての問題はありませんでしたが、料理の提供時間などオペレーションへの支障が懸念されます。

女性店員さんがキビキビと対応してくれ、我々は2名用テーブル席に案内されました。
如才無い接客は、さすが本陣房グループといったところでしょうか。

卓上にはランチメニューが置かれていました。
メニューラインナップは意外に少なく、アジフライ定食、日替り定食、ほっけの塩焼き定食、とんかつ定食の4種類のみ。
日替り定食は、店頭に看板が出されており、この日は温泉卵の乗った牛すじカレーとなっていました。
お値段は、とんかつ定食が1,300円で、その他は1,000円です。
神田ランチとしてはかなり高めの価格設定ですね。

注文を取りに来た件の女性店員さんから、とんかつは売り切れとの説明がありました。
ランチ送別会の団体客対応のためとも思われますが、実は、それから10分近く後に入ってきた後続客に対しては、とんかつの注文を受けてました(ただし、多少時間がかかると説明していた)ので、このあたりは良くわかりません。。

注文は私が日替り定食の牛すじカレー、ランチ友はアジフライ定食にしました。
提供は、オペレーションへの不安をよそにかなり素早く、待つこと1分ほどで定食に共通の小鉢と漬物が運ばれて来て、さらに1分ほどでカレー、アジフライがほぼ同時に出来上がってきました。

小鉢は、マグロのつくねで、なかなか凝った一品です。
なかなか美味しかったです。

私の牛すじカレーは、見た感じから牛肉がゴロゴロと入っている感じが分かります。
温玉を撹拌していただきますが、牛すじ肉の旨味がカレーによく染み渡っており、美味しいカレーでした。
もう少しピリ辛感があってもいいように思いましたが。
小鉢もメインもなかなかこだわりが感じられるので、1,000円の価格設定も分からないでもありませんが、千ベロ立ち飲み店の2号店としては客の期待は別のところにより大きくある(要はコスパ)と思われるので、この価格設定がどう評価されますかね？

ランチ友も、アジフライは美味しかったので、800円なら高く評価できるんだけど、とのこと。
やはり神田にしては高めの価格設定にはネガティヴな印象を持ったようです。

最近新規オープンする神田周辺のランチスポットには比較的高めの価格を打ち出してきているお店が多いような感じを受けます。
客のニーズがちょっと高くてもしっかりしたものを食べたいというところにあるだろうと睨んだものかもしれませんが、やはり神田では違和感がありますね。

この日は、団体利用があったので、純粋な流行り具合は分かりませんでしたが、ランチ営業の今後については、やや不安を感じた次第です。