白い金字塔 : 代官山ASO チェレステ 日本橋店

週末のランチに伺いました。

重要文化財である日本橋三越本店の屋上には、金字塔と呼ばれる白い高塔があります。会いに行ける重要文化財ならぬ、食べられる白い金字塔、それが館内レストランにあります。

日常の延長線上の少し特別な時間。遅めのクリスマスデートや女性同士の再会、年配のご夫婦のお誕生日祝いなどで利用されているようでした。普段通りの買い物に連れ出されたと思ったらサプライズのお祝い、というシチュエーションも素敵かもしれません。

席のみの予約が可能なので、現地で前菜・メイン・デザート・コーヒーをそれぞれ選べるプリフィクススタイルのFukiyose:B、税サ別4,200円と季節の食前酒を選びました。アミューズやミニャルディーズにあたる品をコースに入れるイタリアンもありますが、シンプルに3皿とパンとコーヒーという構成も悪くありません。
それぞれ3、４種類の中から選びます。皿数が少ないコースだけに1皿の占める割合が高くなり、安全を求め熟考してしまいます。

○季節の食前酒　フランボワーズとグレープフルーツのスパークリングカクテル

○ホイップした生クリームのバターとパン
こちらのお店と言えばまず思い浮かぶ、アイコン的存在です。塩味のある生クリームのようで、コースを邪魔することなく、しかしついパンが進んでしまう人気のホイップバターです。

○前菜　北海道産カスベのカルピオーネと甘海老のマリネ
ひらまつ系列らしいというのでしょうか、華やかなビジュアルの前菜です。酸味のしっかり効いたエイの南蛮漬けに、ねっとりとした食感の甘海老。

○メイン　フランス産ホロホロ鶏のサルタート　ジオファーム八幡平マッシュルームのソース
焼き目の付けられたホロホロ鶏の香ばしさ。そこにマッシュルームソースやソテーされた野菜の香りと味が生きていて、美味しかったです。

○デザート　チェレステ特製モンブラン
食べられる白い金字塔。ミルクの泡に包まれたモンブランです。雪のように消え入るホイップミルクに、中は栗のアイスやペースト、マロングラッセや焼きメレンゲなど、様々な食感を詰め込んだ、驚きが止まらないデザートです。

○コーヒー

さりげない特別感が心地良いです。サービスも落ち着いていました。場所も便利で予約もしやすく、使い勝手が良いのでまた利用する機会があると思います。
ごちそうさまでした。

週末のランチに伺いました。
日本橋三越本店の新館10階に位置し、三越前駅の地下道から外へ出ずに直行できます。百貨店の上階という場所柄、買い物ついでのカジュアルな服装の方やおひとりの方も多いです。店内はフロアから完全目隠しにはなっていませんが、喧噪を離れた落ち着いた空間となっています。

平日限定ランチメニューもあるようなのですが、休日のランチコースだけでも4種ありました。
最も軽いプリフィクススタイルのFukiyose:A、税サ抜3,500円と白ワインを選びました。

○ホイップした生クリームのバターとパン
ふわふわのクリームに適度な塩味を効かせたもの。ショートコースなのにたっぷり盛って頂きました。評判のバターと聞いて納得の至福のふわふわ感です。

○前菜　鹿児島県「かのやカンパチ」のカルパッチョ　冬の野菜を添えて　四万十ぶしゅかんの香り
爽やかな酸味のヨーグルトと粒マスタードソースと、初めて見る粉末状のオリーブが添えられています。彩りも良く目にも鮮やかで爽やかな一皿です。オイルのカルパッチョと違いミルキーな味わいです。

○本日のパスタより　魚介のラグーのパスタ
サーブされてまず、ホワイトセロリとケッパーの鼻を刺激する鮮烈な香りを、しばし楽しみました。セロリよりも、外見通り葉三つ葉に近いと思います。魚介のラグーは形が無い程に細かく刻まれています。ずわい蟹と思われるほぐし身のパサつきがあり、もう少ししっとり仕上げられた方が好みでしたが、魚介の風味と香味野菜の良いバランスの一皿でした。

○デザート　チェレステ特製モンブラン
想像を裏切られる、その驚きの姿。茶色の栗のクリームを細く絞り出したものでも、パテで塗り盛られたものでもありません。ホイップしたミルクで表面を覆った四角錐です。太古は白く輝く石灰石の外装が施されていたというギザのピラミッドを想起させられます、私は。白い山の意のモンブラン、本来の姿でもありますね。中にマロングラッセや焼きメレンゲが隠れています。軽やかながら食べ応えもあるモンブランでした。ミルクの風味を纏って一層後を引く美味しさでした。

○オリジナルハーブティー

全てがプリフィクスで構成を考えるのが楽しいです。生クリームのバター、前菜のヨーグルトソース、モンブランのホイップミルクとミルキー続きでした。偶然でしょうが、乳製品がお得意かもしれません。乳製品は好きなので、嬉しい構成になりました。

百貨店内レストランは、進化しているのですね。代官山のリストランテにはまだ伺えていませんが、遜色ない雰囲気とサービスではないかと想像します。今回も上野の美術館からアクセスの良い場所を探し、また、直前のネット予約が可能だったこともあり、偶々こちらにご縁がありましたが、季節を変えてまた訪問してみたいお店です。