寿司はマズマズですが、コスパも良くないし、オペレーションもイマイチ : 金沢まいもん寿司 珠姫 大手町

台風接近で、この日は朝から本格的な雨模様。
このため、前日に続いて神田ランチは断念。
この日は、大手町パークビルの地下1階レストラン街、通称「よいまち」にある当店に狙いを付けました。

よいまちでは、16店のレストラン(一部一階にある店舗も含む。)が営業していますが、主としてこの日のような天気の時に利用を重ねてきた結果、当店で12店目の利用ということになります。

金沢まいもん寿司は、石川県金沢市に本社を置く株式会社エムアンドケイが展開する寿司チェーン。
平成11年の創業で、回転寿司業態を中心に店舗を拡充してきており、現在金沢市内に2店舗のほか、関東エリアに4店舗、名古屋市に1店舗、京都市と吹田市に各1店舗の計9店舗を展開しています。

これらの他、非回転寿司業態のお店を金沢市に3店舗、関東エリアに2店舗、名古屋市に1店舗出店しており、最近は、こちらの業態の方により力を入れている感じです。
と言うより、一時はデフレの勝ち組の代表的存在だって回転寿司チェーンの経営環境が、一部の魚種の漁獲量の減少による魚価高騰、人手不足、消費者の実質賃金の伸び悩み等の余波で厳しさを増していることが影響しているのかもしれません。
現に2018年に入って関東でも神奈川のジャンボおしどり寿司(エコー商事株式会社)が倒産したり、全国でも1-7月に6件というハイペースで倒産が発生しているそうです。

当店は、その非回転寿司業態のお店の関東エリアの2店のうちの一つ(もう一つは玉川高島屋S.C店)です。
この2店はいずれも「珠姫」というサブ店名を有しています。

私は、戸塚在住中に港南台グラスコートに出店していた回転寿司業態のお店を利用したことがありましたが、現在、同店は閉店しているようですね。

この日は、ランチ友は夏休みのため一人ランチ。
当店には12時15分前に到着しました。

当店に狙いを付けたのは、よいまちのレストランの中でも比較的空いていること。
他店は混んでいても当店は空いているという場面を何度も見てきました。
なので、この日のような雨で客が集中する日でもスムーズに食事が出来るだろうと読んだわけです。

ところが、事はそう上手くは運びません。
この日に限って当店の前には6名の待ち客。
やはり台風接近で皆が同じ気持ちなのでしょうね。
この時間帯でも他店もほとんど待ちになっています。
仕方無く、並ぶことにしましたが、店内をチラチラ覗くと空席もかなりあります。
要は、客の捌きが今ひとつということのようですね。

暫く待たされましたが、待つこと４~５分でようやく先客の誘導が始まり、私もほどなく席に案内されました。
店内は、L字型のカウンター席12席とテーブル席12席からなります。
店員さんは、厨房に男性3名とホール係に女性3名の計6名。
24席のキャパのお店にしては店員数が多く、しかも前記の通り、それでもなおオペレーションに支障があるなど、マネジメントの不味さが目立っています。

ランチメニューは、にぎりが5種類。
最廉価メニューは、にぎり8貫に茶碗蒸し、お椀の付く「琴柱(ことじ)」で1,500円(税込み。以下、同じ。)。
その他のにぎりの価格は、2,100円、2,500円、3,500円、5,500円となっています。
脱回転寿司で想定客単価が高めなのかもしれませんが、ランチタイム価格としてはかなり強気の設定です。
なお、限定10食ながら、ばらちらしという廉価メニュー(それでも1,080円ですが・・)も最近投入したようですね。

それでも、折角なので、その強気の理由を探るべく、ばらちらしやにぎりの最廉価メニューはやめ、2,100円のにぎり「翠滝(みどりたき)」を注文しました。

待っている間も厨房の男性陣からホールの女性陣にかなりの大声で配膳の指示等が飛んでいます。
聞いている限り、今ひとつ指揮命令系統がはっきりしていないようで、男性陣が自分の受け持ちの注文に関してのみ思いつきで発言しているケースが多いようにも思われました。
それがえてして女性陣には不評だっりするんですよね。
あくまで私の感じ方かもしれませんが、チームワークを含めて非効率的な動きが多いように感じました。

料理の方は、まず待つこと3〜4分ほどで茶碗蒸しが出されましたが、これは他のお客さんへの茶碗蒸しの提供が滞っていたことの煽りで私のところへはやや早く提供され過ぎた感があります。
寿司の提供は、それから4分後で、お椀と一緒に提供されました。

にぎりは、白い楕円形の皿に10貫が並んでいます。
彩りは鮮やかですね。
ただ、ネタは小さめですし、シャリの握りも甘く、ヤリイカなどは摘んだ瞬間にシャリが崩れてしまいました。
その他、赤エビやホタテなど比較的しっかりしたネタもありましたが、マグロやタイは平凡。
創作寿司の生ハムのにぎりは無くていい（ノーマルなネタでいい）と思いました。

茶碗蒸し、お椀(岩ノリの味噌汁)は普通でしたが、これで2,100円というのはコスパ悪いですね。
ゆったりできる客席配置等があれば、それに応じたニーズもあるかもしれませんが、この簡素な造りの客席では、雰囲気も価格のうちみたいなことは到底言えません。

混んでいたように見えたのですが、退店する12時5分過ぎ頃には、空席の目立つ有様。
ひょっとしたら当初混んでいたのは10食限定のばらちらし狙いの客だったのかもしれませんね。
いずれにしても、現状だと苦戦は必至と思われます。
メニュー構成も含めて思い切ったビジネスモデルの見直しが必要ではないでしょうか？