落ち着いた雰囲気の中でいただくお膳 : 豆まる

東京駅丸の内口を出て丸ビル前の道を有楽町方向へ直進、２ブロック目の一角にある丸の内ブリックスクエア（パークビル）の３階にお店はあります。

長い通路にぽっと灯された明かりとくり抜いたような入り口。
脇にメニューが置いてありました。
入り口から続く通路の右側にテーブル席、奥にはお座敷があります（厨房は右手にある模様）。
パーテーションで区切ってある店内は、個室感覚を味わえるような造りになっています。

平日１３時過ぎだったこともあり、店内はわずかに空いていました。
窓際にほぼ近い右側のテーブル席に着いてメニューを確認します。

ランチメニューは以下の通り。

気まぐれ膳（1,200円）
豆まるの煮込みはんばーぐ膳（1,500円）
天ぷら膳（1,500円）
お造り膳（1,800円）

追加メニュー　天ぷら（480円）　お造り（680円）

豆まる御膳（2,500円）
はんなりコース（3,500円）

べつばら（ランチセット価格）　アイス（黒胡麻、抹茶、バニラ　350円）、お豆腐アイス黒蜜掛け（450円）


気まぐれ膳は天丼とサラダとのこと。
以前はぶぶ漬膳があったそうですが、現在のメニューにはないそうで、残念。
“湯葉真薯”の文字にも惹かれ、天ぷら膳にすることにしました。

まずお茶とおしぼりが運ばれ、待つこと１０分少々でお盆にのった天ぷら膳が運ばれて来ました。

湯葉真薯と海老の天ぷら：　湯葉真薯はふわっと柔らかく、細かく切った木耳とレンコンが入っているので食感も楽しいです。
とにかく上品な甘味で美味！
海老は既に下味がされていてプリップリ。
さつまいも、れんこんは歯応えを生かし、グリーンアスパラガスは色よく素揚げされていました。

いずれも衣が薄いのでいただいて軽いです。
すっきり味の天つゆをつけていただきますが、湯葉真薯と海老はそのままで十分美味しかったです。

きょうのおばんざい（三種）（上から時計回りに。以下名称は正確なものではありません。）：
おからの炒り煮：　こんにゃく、ねぎ、ひじき、人参が入っていました。
ふんわりと柔らかく上品な仕上がりなのですが、後味がすっきりしないのは何故でしょう（豆乳か何かのお味でしょうか）？
芋がらの胡麻和え：　歯応えが楽しく胡麻が香ばしかったです。
なます：　酸味はそれほど強くなく、お味はまあまあ。
人参の色が鮮やかだったので、金時人参だったかもしれません。

本場京都でも感じたことですが、おばんざいは案外濃いめの味付けでした。
ご飯がすすみますが、個人的にはもう少し薄味の方が好みです。

京たまご茶の月の出汁巻玉子：　薄甘い味付けでお味自体は悪くはないのですが、どこか大量に作られた出来合いのように感じます。
ランチ時なので作り置きであろうことは理解できますが、ふるふわ感がありませんでした。
拘りの卵のようですが、卵自体のお味もそれほど濃くはなく、残念。

じゃこ飯：　上に山椒ちりめんがのった白米ご飯。
ふっくらと炊かれ、甘味のある非常に美味しいご飯でした。
山椒ちりめんも、山椒の香り良くしっとりしていて美味しかったです。

香の物：　胡瓜と茄子、そして大根。
胡瓜と茄子は酸味があり、大根はわずかに甘味がありました。

赤出汁：　丸くて小さいお麩と生海苔が入っていました。
出汁は美味しかったのですが、こちらも塩気が強く少し残してしまいました。


非常に美味しいものと、普通、もしくは残念なものの差がはっきりしているランチでした。
ランチのセットメニューなので、作り置きされたお料理が多い、来店時間が遅めなのでお味が濃い・・・等マイナスポイントが多々考えられますが、作る方は全く味見をしないのかしら・・・？と少し疑問に思ってしまいました。

ご飯に関しては、最近いただいた中でもかなり美味しいと思いました。
その上お代わり自由なのも嬉しいです。
ですが、味付けが濃いものが多く、メニュー全体のバランスが悪いと思います。
（ご飯で味を調節するにしても限度があります・・・。）
山椒ちりめんたっぷりなのは嬉しいのですが、味付け濃いめのおばんざい三種+濃い赤出汁+香の物・・・。
和食だからこそ、この辺の味付けのさじ加減はもう少し拘っていただきたいと思いました。

BGMは琴の音で、女性スタッフは着物着用。
あらかた予想はできましたが、私が居た時間帯はすべて女性客でした。
遅めの時間帯だったせいもあり、落ち着いた雰囲気の中ゆっくりと食事ができました。

夜は舞妓さんと一緒に楽しめるMaiko Nightなるイベントも月に数度開催されているそうです。
何か特別な趣向を考えるときにいいですね。