ほぼ会員制っぽい都心の穴場フレンチレストラン : ベラージュ

●大手町２－２－２というとても覚えやすい住所にあるアーバンネット大手町ビル（旧東京市外電話局）。
因みに大手町１－１－１は三菱UFJ銀行大手町ビル（旧三和銀行東京本部）だ。
（さらに蛇足ですが、千代田１-１-１は皇居（旧江戸城）です。）
●このビルの最上階には東京會舘が経営するフレンチレストランがある。
ビルが完成した当時（１９９０年６月）は周辺に高い建物はなかった（せいぜい１０階建て）。
その中で抜きん出た高さ（２２階建て）を誇ったこのビルは、まさに大手町の摩天楼であった。
●店内は、入口のレセプションを挟んで、右側がレストラン、左側がバーになっている。
レストランは正方形のテーブル若しくは丸テーブル（４人掛け）がおよそ２０卓程ある。
その奧には１０人程度が入れる個室と６人程度が入れる個室が各１室ある。
一方、左側のバーに入ると、窓側（右側）にはソファーがおよそ１５席と小さな丸テーブルが５卓程ある。
奧（左側）は低いカウンターになっていて６席ほどの席がある。

＜料理・味＞
●ディナーコースは３種類あり、いずれも月替わり。
ロワールは、オードブル、スープ、魚料理、肉料理、ドルチェ、飲み物が付いて１０,８００円（サ10％別途、以下同様）。
セーヌは、ロワールのうち魚料理、肉料理のどちらかを選択するもので７,５６０円。
お得なのはサンクフルディナー（５,４００円）で、一通りフルコースとなっている。
肝心の味は、まずまず行けている（なにせ東京會舘の運営ですから、ハズレはないですね。）
●ワインは３,０００円代からあるが、総じて安くはない。
なにせハウスワイン（店では「おすすめワイン」と称しています。）が赤も白も４,８６０円もする（要するにサービス料込で５,０００円を軽く超えます。）
●ランチは、一見最高級と思われる「エグゼクティブランチ」が３,２４０円。
メインディッシュのアプグレード（４種類から選択）するとサンクフルディナーとほぼ同じ内容となり値段も５,４００円と一緒だ。
これ以外には、ランチセットが７種類あって、名前だけ聞くと１,５００位で食べられそうな気がする。
だが、こちらのほうがエグゼクティブランチよりも高く４,８６０～７,２３６円もするから気をつけたい。
因みにランチも月変わりだ。
最近、中華ランチ（３,２４０円）も登場したようだが、まだ注文したことない。
次回来る機会があればレポートに追加するつもりだ。
●と、ここまで説明しておいて、本当にここでランチを安くあげたいのならバーに行こう。
サンドイッチセット（デザート、珈琲付）が１,５４０円（サ込）で食べられる。
その他、ライス系のランチセットが１,７５０円（サラダ、デザート、珈琲付、サ込）。
こちらにも中華ランチセットが新たに加わったがまだ注文したことなし。
●ランチが比較的安いバーだが、夜は、打って変わって結構高め。
値段は、シティホテルのラウンジで飲む値段と思えばいいだろう。
だとすれば、シティホテルで飲んだほうがいい、という価値観も生まれる。

＜サービス＞
●サービス料をしっかり徴収することだけあって、ランチもディナーもバーも接客は行き届いていて気持ちがいい。
●個室を使用する際は部屋の大きさに関係なく１０,８００円（サ別）。
何故か、今は７０％ディスカウントの３,２４０円（サ別）で貸してくれる。

＜雰囲気＞
●当店が入居するアーバンネット大手町ビルが竣工した１９９０年の頃はビルのセキュリティに対する考え方が甘かった。
だから、誰でもこのビルのエレベータを使って上階に行くことができた。
ところが、１５年程前あたりからは、警備が厳しくなり、ビルの運営にも変化が現れた。
特に、このビルのテナントは野村證券だけにセキュリティは完璧を期す必要がある。
そのため、エレベーターの手前にゲートができ、基本的に野村證券にアポを取った人間しか入れない。
●気の毒なのは東京會舘だ。
ビル完成時に入居し、一般客も普通に使っていたのに、セキュリティ強化によって客が激減。
対策として１階に、店舗専用の受付を設けてセキュリティ内に入れる仕組みはあるが、これが結構面倒だ。
●それゆえ、店内はとても空いていて穴場中の穴場になっている。
彼女と食事をする際も、１階でセキュリティカードを受け取ってからエレベータに乗るなんて、なかなか稀有な経験だろう。
●実際店内はガラガラのことが多い（たまに、運が悪いと、野村證券の接待客や会合などでうるさい事もあるが…）。
窓は南側に面していて、東京駅の八重洲口がよく見える。
丸の内のレンガも一部見えるが、超高層ビルが眼前を遮り、開放感はそれほどないのが残念。
ま、いろいろと行き慣れている「お嬢」をこういう店に連れて行くには結構使える店である。
但し、繰り返しになるが空いていることが多いので、とても静か。
初デートでも会話を弾ませる自信があれば別だが、人並みの能力しかないボクやキミは、彼女とある程度打ち解けてから使うことをお薦めする。