スペイン料理でクジラ：銀座8丁目で : バル デ エスパーニャ ペロ

私にしては珍しく、スペイン料理をいただいてきました。
場所は銀座８丁目、交通の便としては
新橋から徒歩７，８分のところです。
お店の名前は
バル　デ　エスパーニャ　ペロ
いかにもスペイン、っていう名前ですよね。

入り口ではお兄さんが出迎えてくれました。
お店の中はワンフロアーに高めの椅子、テーブルです。
インテリアは古材を活用した、落ち着いた雰囲気。
照明器具が素敵です。

キッチンの手前に台座に据えられた生ハム！

お席について、オットはまずビール。
マオウ マエストラ ドゥンケルという
スペイン№１のマオウのダークラガーです。

これはおいしい、とオット満足げ。

そしてキッチンの前に太ももをさらしている生ハム、
ハモン　イベリコ　デ　ベジョータをハーフでお願いしました。
36ヶ月熟成させた最高級生ハムです。
イチオシでお店の真ん中にいるだけあって、
塩味がまろやかでトロっとした脂がおいしい生ハムでした。

次は珍しいクジラのカルパッチョです。
クジラはイワシクジラで漬けにしてあるそうです。
周りのお野菜はアイスプランツやアマランサスの葉（めずらしい～）
ほかに小さな葉っぱたち。

わさび菜のサルサチミチュリソースというのがついてきて、
スペインのパプリカを使ったソースに
わさび菜でピリッとさせています。
程よい酸味があっておいしいソースでした。

クジラは臭みはなく柔らかくて
程よい歯ごたえもありとってもおいしかった。

お皿の周りの穂紫蘇と一緒に散らされている黒いのは
炭塩だそうです。

スペイン、ポルトガルもかつては捕鯨国でしたが
今ではとるのをあきらめて輸入に頼っているとか。
それを銀座でいただけます！

オットの次のビールは
ヴォルダム：
世界ビールコンテストで世界一優秀なラガービールとして受賞
というちょっと色濃い目のビールです。

そしてモッツァレラ・玉ねぎとカンタブリア産アンチョビのコカ。
コカというのは行ってみればお総菜パンのようなものだそうです。
薄い小さいピザ生地におかずを載せました、という感じです。

ホントに小さくて、おつまみ向きです。
玉ねぎの甘さとアンチョビの塩辛さがマッチしていました。

海老のアヒージョもお願いしてみました。
アヒージョはにんにくだらけなので
通常私はいただかないのですが
オットは「家で食べられないから」と
嬉しそうにいただいていました。
（私はにんにくが苦手）

オイルにはスライスしたにんにくとトウガラシが入っています。
海老はソフトシェル、殻ごとどうぞとのこと。
オットはパンにオイルをじょぼじょぼにつけて
おいしそうにいただいていましたよ。
（おいおい、きみはダイエット中では？）

おすすめの一つだったナツメヤシのベーコン巻きもいただきました。
これがおいしかったんです～。
ナツメヤシはクレオパトラが好んで食べたというデーツです。
この中にアーモンドを入れて、
ベーコンで巻いてあげてあります。

加熱することでナツメヤシの甘みが増し、
口に入れるとアーモンドのカリッ、ナツメヤシの甘み、
ベーコンのちょっと塩味で
食感も味覚も不思議な取り合わせになります。
これが大変おいしかったんですよ～。

オットはビールから白ワインに。
MAR DE FRADESという波の絵が描いてあるワインで、
名前の上にヨットの模様があるのですが
このヨットはキンキンに冷やさないと見えないそうです。

スペインはガルシア地方の産だそうです。
ぶどうは雨の少ない温暖な地中海気候のところでよく育ちますが
ガルシア地方は雨が多いところ。
でも断崖絶壁の地形で水はけがよく、ぶどうがよく育つそうな。

リンゴの香りがする辛口でおいしいワインです。
おいしいワインにオット喜ぶ♡

そしてメイン、お任せ２種盛り合わせです。
今日のお肉はイベリコ豚２種。

１種めはセクレト：英語ではシークレット
つまり秘密の部位なんです！
秘密ってなんで？
場所としては前足の付け根で、少ししか取れなくて
おいしいものだから通常市場に出てこない、
だから秘密なんですね～。

これはサシのように脂が程よくあって、
ジューシーでとってもおいしいお肉でした。

もう１種は肩ロースです。
私は豚肉の部位では肩ロースが一番好きです。
こちらの肩ロースもとってもおいしかった。

お皿には野菜もいろいろ添えられていて、
横のソースがありました。
このソースは何？
紫マスタードといって、マスタードにワインを作った時に
上に残ったぶどうの粕をまぜたもの、だそうです。
マスタードに赤ワインのようなちょっと渋みが加わった
不思議な味のソースでした。

ただ、お肉はソースなしで十分においしかったです！

お肉に合わせてオットは赤ワインを。
ラモン・ビルバオ リミテッドエディション グラス
限定品ですって！
それほど重くなく、飲みやすいワインだったそうです。

スペイン料理だったらやっぱり外せませんよね、
パエジャです。
なんのパエジャにしようかさんざん悩んで
おすすめの海の幸にしました。

出来上がった状態で持ってきてくれて、
取り分けをしてくれます。

中に入っていたのは
殻付きエビ、エビ、ムール貝、あさり、イカ、魚はなんだろ・・・
いろいろ入っていました。
取り分けてくれた器にはレモンとアーリオオーリオソース。

まるでしょうゆ味にしたのかしら、と思うようなこのご飯の色です。
魚介のだしにニョラという赤パプリカを
乾燥させた調味料を入れているので
こんな色になります、とのことでした。

まだまだ知らないものってたくさんあるんですね～。

おいしいパエジャでした。

オットはパエジャに合うワインは？と聞いて
おすすめのGABA DO XILをいただいていました。
これもガルシア地方の赤ワインで、
軽めでパエジャにぴったり、と言っておりました～。

お腹はかなりいっぱいなんだけど
デザートまでいただかなくっちゃね～。
ということで
カタラーナとバスクチーズケーキをお願いしました。

酒は飲まないけど甘いものは大好きな私、
評価は辛口ですよ～(笑)

カタラーナはちょっとカスタードが柔らかめでした。
表面のカラメルはもっとパリッとさせてほしいな。

チーズケーキもちょっと柔らかいな～。
もっとチーズがずっしり重いのが好みです。

好みです、あくまで好みです～。

こちらのお店はもとは銀座６丁目あたりにあったそうですが
去年の１１月に今のところに移転してきました。
以前より席数を減らしての移転、
コロナの影響も大きいのでしょうか。
銀座の中では１本奥に入っているので静かな環境です。

シェフは笑顔の素敵な女性で、
盛り付けは華やかで色彩バランスもきれいです。
おいしいものをさらにおいしく見せています。

コッパ（豚の首肉の生ハム）も食べたかった！
クジラの竜田揚げも食べてみたかった！
バスク風クジラのプランチャも食べたかった！

と魅力的なメニューはまだまだあります。
大食漢ではない私、ちょこっと行ってクジラ竜田揚げだけ、
なんていうおじゃまの仕方もいいかも。

再訪したいお店がまた一つ増えました。

ごちそうさまでした～！