しみじみ旨い。 : 味享

マイレビさんにお声掛け頂き伺いました。いつも有難うございますm(_ _)m
料理は相変わらずの美味しさでした。

【半熟いくらの飯蒸し】
ねっとりとしたいくらの食感は此方ならでは。ご飯に絡みます。

【白甘鯛と蒸栗餡】
蒸した栗のモッタリとした食感と餡、白甘鯛の塩味が旨い。

【芋茎の白和え】
芋茎の餡が此方の系列では定番ですが、蒸栗で餡を使われたということで今回はこの出し方に。一瞬「えっ！？」と思いましたが、食べて納得。出汁を吸った芋茎のシャキシャキと滑らかな豆腐の風味が良く合います。

【白甘鯛焼】
長嗣君から送ってもらったという白甘鯛の焼き物。先程の蒸栗餡の物とは産地が違い此方は九州。柔らかで、きめが細かく旨みもしっかり。抜群に美味かった。


此方はお世辞にも広いとは言えません。笑
なので、1人1つの除菌スプレーを置かれたり、昨今の状況にかなり気を遣われています。
「換気だけでしたらどの店にも負けないです」という井上君の冗談も、是非伺ってお店を見て頂きたいです笑

マイレビさんをお誘いして伺いました。

2番手だった弟さんが独り立ちされたので大変だとは思いますが、相変わらず頑張ってみえました。

頂いたお料理はマイレビさんの物をコピペ頂きます！ありやす^ ^
・カマスの棒寿司、インゲンとどんこ椎茸
　やなぎかれいの一夜干し
・芋茎の吉野煮、煮干し出汁
・鱧の焼き霜
・莫大海とツブ貝、土佐酢ジュレ
・ぐじの湯葉巻き、イチヂク味噌
・明石の鯛、藍島の赤雲丹のお造り
・鱧と松茸のお椀
・白甘鯛とうどのきんぴら
・茄子とニシンの炊き合わせ、絹さや添え
・銀シャリ、牛のさっと煮、味噌汁
・鮪ご飯、大間の鮪血合いぎし
・わらび餅、きな粉

莫大海は、アオギリ科（アオイ科）の落葉高木樹である「伯樹（ハクジュ）」の乾燥果実です。
茶色く、コチコチとしたゼリーのような食感です。
それ自体に味はありません。土佐ジュレとの相性、螺貝との食感のコントラストが面白かったです。

井上君の料理にも高いレベルでの安定感が見え始めたこの頃。
マイレビさんとの会話は、井上君も交じり大変盛り上がりました。旨い料理と適度な？お酒。なんでこんなに楽しいんでしょうね。次回も楽しみです(^^)

初挑戦という【いくら丼】のねっとり感に唸る。
津居山の【ずわい蟹】の繊維の太さと味の繊細さに天を仰ぐ。
【北寄貝の天ぷら】は温かく、余分な水分が抜け旨味と香りと歯応えを愉しむ。
【鯛のお造り】は噛めば噛むほど旨味が滲み出る。
【昆布舟の碗】は控えめでバランスの良い出汁で作られている。時間が経つと昆布から出汁が出てきて底抜けの旨さ。底抜けの旨さ。2回言うほど旨い。
【蕪と炊き合わせ】出汁を吸って柔らかく甘い蕪と様々な具材が入った炊き合わせの餡が良く合う。付け合わせの菊の葉が堪らない。

井上さんが目指すのは、しみじみとした滋味深い料理なんだという想いが届きます。

本当に美味しい。

修行先の味を上手に表現されている感じでしたが、所々、オリジナリティを出し始めている印象を受けました。

【鱧と玉葱のお椀】の旨さに天を仰ぎ、「ク〜っ！」と甲高い声が喉の奥から出てくる。鱧の出汁と玉葱の甘み、香りが合わさる素晴らしいお椀。

【無花果味噌アーモンド】は炊かれた後に冷たく冷やされた無花果に味噌が掛けられ、アーモンドスライスが散りばめられている。味噌とアーモンドの香りが無花果と良く合う出来た逸品。

総じて美味しく頂けましたが、料理から多少の焦りを感じることも有りました。ゆっくりでいいのでお客さんと一緒に良い方向に向かって欲しいです。

味のセンスが良くバランスが絶妙です。キッチリとした味の線を描いている潔さも感じます。
やはり出汁が優秀で、結果全ての料理を一段上げています。【蟹しんじょう 薄氷の椀】は出汁の香りと深みがダイレクトに伝わり、後半崩したズワイの旨味と香りがこんにちは。

強肴で出された【蕨と湯葉】は、油で重量感を出しつつソコに載せる太い味と、奥行を感じる上品な甘味に脳天をガツンとやられ、そこから止肴【赤貝】のクリアな酸味で口と胃をスッとさせておいての、【鮪丼とプチ魯山人】コンボは反則。

新橋から10分弱、旧星野さんの場所に居抜きで入られた形になります。
笹田さん、星野さん、に次いでこのパワースポットで腕を振るわれるのは…井上 享俊さんです。眼鏡と笑顔が似合う好青年で「京味」で修行し、この度めでたく独り立ちされました。おめでとうございます！！
京味では煮方をされていたようで暫くは弟さんと2人で切り盛りされる予定との事です。

料理の方は出汁のキレと旨味のバランスが素晴らしく、中でもお椀と煮物は唸るほどです。また井上さんの真面目さが一品一品によく表れているとも感じました。

この日のご飯は鯛飯。鯛の身はとてもジューシーで香りも良く、散りばめられた大徳寺納豆との相性は最強です^ ^ 2杯目以降はウニを乗せたりと遊び心も感じて私的には好感度はうなぎ登りです。

目の前で作られる葛切り。できたてで食感、風味共に申し分有りません。ライブ感もあって良かったです。

「味」の一文字を継承され、ご自身の「享」と合わせて「味享（みたか）」。
少し読み難く変換しづらいですが 笑 、直ぐに予約が取れなくなるほど人気になると思います。
総合的に、今出来ることに全力を尽くされている井上さんの姿勢が素晴らしいと思いました。定期的に通い続けたい間違いの無いお店です。ご馳走様でした！