久し振りに堪能しました！ : ニュー加賀屋 新橋店

全品高いけれどこれぞ昭和の酒場です。
久しぶりに新橋店に来て、カウンターの上に貼ってあるお店の場所を見て楽しくなりました。
お世話になったお店も暖簾に書かれて貼ってあります。全店制覇したくなったのは何故でしょう？

もつ焼きはぎりぎりの鮮度で何とか美味しく食べられます。もつ煮込みは量が多く、相変わらず特級品の美味しさです。これを超えるもつ煮込みは余りないと思います。

実は4年ぶりに来ました。

緊急事態宣言中ですが他のお店と同じで酒も提供していてとても混雑しています。

ただし、無理矢理席を作っているのでテーブル横を通り過ぎる際にテーブル上の醤油やメニューを引っ掛けて落とされました。
店内は結構大変なことになってます。

昭和の世界が令和の3年の新橋に現れました！

加賀屋と初めて付き合ったのが、8年前でした。それも大宮の駅前のお店でした。
初めて入る時は緊張したことを覚えています。まだ40台後半。昼に定食食べに一人で行くことは当たり前でしたが、夜に酒を飲む時は必ず最低でも二人で行きました。大宮店は一階にカウンターとテーブル席があって、夕方5時にはほぼ満席。カウンターに座って、隣の人と肘が触れるのが気になったことを思い出しました。

必ず生ビールを飲んでました。隣の人が飲んでいたホッピーを初めて見たのも大宮でした。不思議に思い、隣のサラリーマンの方に覚悟を決めて尋ねました。「今お飲みになっているこれは何ですか？」「ホッピーですよ。焼酎をビールみたいな味のもので割って飲むんです」
そして人生で初めてホッピーなるものを飲みました。安いことと普通に美味しいと感じたことを覚えています。ホッピーをジョッキ一杯に注いだのに半分位残ってどうしようかと思ったことは懐かしい思い出です。
中身、中、お代わりと3種類の言い方があることも大宮で学びました。

そして、東松山で焼き鳥屋で食べた豚もつを明確に記憶したのも大宮で勤務していた時でした。
シロ、カシラって何？
当時はスマホを持っていなかったので、iモードで検索して調べたことを思い出しました。
えー、豚のホルモンだったんだ！
初めて知りました。

前置きが長くなりましたが、大宮以降、一人飲みに何の衒いも気負いも無くなりました。
そして黒ホッピーが大好きになり、美味しいもつ焼きを探して「もつやき たろう」にも巡り会えました。
私の現在の身体を作っているローカロリー、ハイタンパク質の豚もつの始まりが大宮でした。

本日行こうと決めていた新橋の「美味ぇ津」は予約で一杯、「もつ焼きばん本店」も予約で一杯。
今時のもつ焼き屋は予約で席を埋めてフリー客を排除しているようにも思えます。
どうしようかと悩んだ結果、このお店が新橋にあることを知って訪問した次第です。

場所柄なのか、チェーン店だからなのか、全体的に高めの価格設定です。
でも、店内は広く二階もあるようです。そして元気な挨拶と注文の声は広い店内で響いています。うるささが昭和の酒場のその時を再現しています。

早速、原体験の黒ホッピーともつ焼きを注文。もつ焼きは二本縛りです（２８０円）。
シロ、レバー、ナンコツ、カシラと次々注文しました。
どれも普通に食べることが出来ました。食感も嫌な臭いもしません。普通に美味しいと思いました。
ただ、もつ焼きの美味しい店を知ってしまった身としては、1級品ではありません。全部が2級品です。
カシラはギリギリで鮮度が落ちる手前の食感でした。レバーも同じです。
でも、本当にギリギリで美味しいレベルを維持していることが逆に凄いことだと思います。

酒は中身、いやここでは焼酎のお代わりです（２５０円）、生搾りレモンサワー（４５０円）、緑茶ハイ（３６０円）を注文。みんないい値段します。

最後にもつ煮込みを注文。４９０円也。
大宮で必ず食べていたものを危うく忘れるところでした。
小さな土鍋に入って登場。真ん中に結構大きめな豆腐が入っています。豆腐は煮込み過ぎず、かと言って何処かで食べたもつ煮込みの豆腐のように真っ白な肌ではなく、とろとろで味が染みていました。美味しい豆腐です。これだけで熱燗ぐびぐび行けちゃいます。
そして煮込んだシロも美味しい。
ドロドロになりかけて、ギリギリで抑えた汁がとんでもなく美味しいです！
このこってり系のもつ煮込みはさっぱり系が好きな私でも美味しいと思いました。
結局、汁もほぼ飲んでしまいました。

会計は予想通り3千円超え（3,390円也）。でも、もつ焼きを色々食べてお腹一杯になったので、2回目からは好きなものだけ食べて2千円前半で終わりそうです。

私の原体験を再確認できた良い夜となりました。
もつ煮込みは絶品だったので、これを中心に飲みに来ても良いかなと思った次第です。

お腹が一杯の身体がとても重く感じた春の新橋でした。

そう言えばこのお店はチェーン展開ではなく，完全な暖簾分けのようです。
もつ煮込みを同じ味に出来るようになるまで5年程度かかるそうで，それでチェーン展開を止めたらしい。
関東に５０店舗ぐらいもある暖簾分けの大手です。
ニューと付くのは，新橋に１号店があるのでニューだそうです。
もしくは，店のオーナーが代替わりするとニューに変わるそうです。
昭和の酒場も捨てたもんじゃありません。そう感じた春の夜でした。