新橋「浪漫亭」にて土佐酒造（桂月）蔵元の会を開催 | じきの食歴 : 浪漫亭 新橋店

新橋「浪漫亭」にて土佐酒造（桂月）蔵元の会を開催
新橋にある土佐料理のお店「浪漫亭」にて、桂月（土佐酒造）の蔵元松本宗己社長を招いての蔵元の会を酒蔵側とお店の協力もあって9,000円で開催。
今回は、下記のいずれも大会受賞酒６種類を一人５合近く用意していただき、それぞれのお酒にまつわるエピソード伺いながら、美味しい土佐料理とあわせて堪能。
スパークリングの匠（ジャン）の名前の由来は、台湾の方と飲んでる時に自分の名前の酒を作ってくれと言われ、酔っぱらってた勢いでいいよといったのが切っ掛けで、本当に作ることになったとか。
にごりは、純米大吟醸酒の上澄み部分使って作られているとか。
超辛口は、カツオのたたきとの相性も抜群。
また、その他にもいたどりやちゃんばら貝といった高知らしい料理も色々。
ちなみにちゃんばら貝は、身の先端に刀のような硬い部分がついていて、それを激しく動かして移動するところからこのように呼ばれているとのこと。
今回は、日本酒業界でも有名な方達や、日本酒好きな人達に参加いただき、蔵元の松本さん交えて大盛り上がり。
こういうの、年に１回やりたいですよねという話もでたので、また来年にでも開催しようと思います。

 
 
 
 

新橋駅近にある土佐料理の割烹居酒屋「浪漫亭」
JR新橋駅から桜田公園を過ぎてすぐの場所。
駅から徒歩４分という便利な場所でありながら、新橋駅前の猥雑なエリアとも離れていて落ち着きのあるエリアの一角にある土佐料理の居酒屋「浪漫亭」。
こちらのお店、飲み友達の女の子の実家が高知市で営業している居酒屋「浪漫亭」の唯一の支店とのことで、しばらく前から行きますと言いながら、ようやく訪問することができた。
店は料亭のような風貌で、入口では靴を脱いで上がるようになっている。
１階は６席ぐらいのカウンターと掘りごたつ式の広間。２階は、複数の座敷があり、障子を取り外すことによって80名までの大規模な宴会にも対応しているとのこと。
居酒屋というより料亭と言ったほうが相応しい、そんな風格のある店。
今回は、２階の座敷にてテーブル席を用意していただき８名にて飲み放題込み、9700円（税込）のコースをいただいた。

・土佐珍味三種
リュウキュウ（はすいもの高知での呼び方）、酒盗、いたどりの３種類。
最初はビールを頼んだのだが、いきなり日本酒にシフトしたくなる味付け。
ちなみに冷酒は、土佐鶴の500mlという珍しい瓶で出される。
飲み放題でなければ、その他の高知の色々な地酒も楽しめる。

・刺し盛り
一人前づつ、綺麗に盛り付けて出される。こういう所が、その辺りの居酒屋とは違う。

・藁焼き鰹のたたき(特性タレにて)
土佐料理と言えば、これは外せない。
こちらを、店特性のタレにていただく。
下には、わかめと玉ネギが敷かれ、薬味もネギとスライスされたニンニク、そしてキュウリが添えられている。
藁焼きのしっかりした香りと、藁でないと出せない瞬間的な火力の強さによって、表面が香ばしく焼かれていた。

・えびマヨサラダ
オリジナルのマヨネーズだろうか、これが旨い。
この後に続く肉料理に合わせて出された一皿。

・土佐赤牛のたたき
日本の食用肉和牛４品種の１つである褐毛和種の牛で、土佐赤牛の年間出荷量は約４７０頭とのこと。
含有されるアミノ酸は黒毛和種の２倍ほどあるので、旨味も強い。
脂の融点も低いので、たたきにしても油をくどく感じることもなく、パクパクといただける。

ここで、いい感じに寄ってきたこともあり、べく杯で遊ぼうということになった。
べく杯とは、天狗、ひょっとこ、おかめの面のお猪口で机の上においたら倒れてしまったり、口の部分に穴が開いてて指で押さえておかないと酒がこぼれてしまうため、つがれたらすぐに飲み干さないといけないというもの。
それを、それぞれのお猪口の絵が描かれた駒をまわして、刺した方向の人がその杯で酒をいただくという高知の酒宴の場で見かける遊びだ。
お猪口を使いまわすので、毎回布巾とアルコールで消毒して遊んだのだが、これがかなり盛り上がった。

・しらす青のり入りだし巻き玉子
しっかりとだしを含みながら、しらすからの旨味、青のりの風味が程よい感じのだし巻き玉子だった。

・クエ鍋
今回は、時期的なこともあり、特別にクエ鍋を用意していただけた。
クエ鍋も数年ぶりだったが、やはり旨い。
たっぷりとクエを入れられた鍋は、そのスープにもコラーゲン等が溶けだしており、一緒に入れる野菜等にもしっかりと味が含まれる。

・餅入り雑炊
雑炊は、なんと餅入り。これが高知の文化なのか聞き忘れたが、餅入り雑炊は始めてだった。
クエから染み出したエキス、野菜からの出汁をたっぷり含んだスープでつくられた雑炊は、旨味のオーケストラ。クエの旨味を芯に、色々な旨味がメロディーを奏でる。

・フルーツ（いちご、みかん）
こちらも土佐から取り寄せたものだろうか。２種類のフルーツで〆となった。

土佐料理を堪能したと思ったのだが、他にも色々な料理があるらしく、また違う季節にて再訪してみたい。