ピークの見極め : 巴裡 小川軒 新橋店

まさかの桃のパイ追加。
こうなった経緯は置いといて、
桃のパイはやはり時期とタイミングがあることを実感。
前回（8月4日）と比較すると幾分桃が小さめ。
見た瞬間「お、小さいな」と思いました。
写真を見ても明らか。
ちなみにクリームの中のカット桃も少し小さめのような。
桃そのものの柔らかさや甘さは変わりなく上質。
美味しさは変わりなしなんだけど、
何となく少しだけテンションが下がるリピーター。
いや、これが本年初回だったら気が付かないのよ、きっと。
そろそろ桃のシーズンも終わりに近づき
ややピークを過ぎた感が出てきたせいなのでしょう。
あんまりギリギリを狙ってもいけないのね。
やっぱり桃のピークの見極めが大事である、
それを実感しました。いやー難しい！

自由が丘のピーチメルバの一件で
ダンナ「今年はまだ桃パイ食べてないな」
ワタシ「・・・」
ロタンティックの桃ヴェリーヌを見て
ダンナ「小川軒の桃いつまでかな、食べてないな」
ワタシ「・・・・」
ついに３回目で「そうね、食べなくてはね」と言いましたよ。
忙しくて行けないと行ったら自分が行くというので
予約も含めて頼みました。ついでにレイズンサンドも予約し
買ってきて、初めて目にする5個入り箱。
薄さが半分なのね。あっという間に食べ切りました。
どれだか品名は不明ですが、近々値上げがあるらしい。
仕方ないですよね、元々が安いし打撃は大きくないです。
桃パイもまた来年。
その間にモンブラン、行きましょう。

レーズンウィッチで有名な巴里小川軒さん。
小川軒のレーズンウィッチは数種あれども（お茶の水とか
鎌倉とか）ワタシの場合「巴里小川軒」一択なので
訪問することが多い。値段もお手頃だし美味しいし。
しかしこの季節。
今年もやってきました「桃のパイ」の季節が。

過去の経験から学び、もう少し後の時期に行こうと
計画していたのだが（完熟の柔らかい桃が好きなので）
この暑さで幾分シーズン終わりが早い懸念。
そんなわけで計画前倒しとなった。
この日の午前中に自由が丘某店の「ペッシュメルバ」の
電話予約に２週連続で敗れてしまった。
先週は30分、今週は60分くらいで完売（泣）
もう週末に桃スイーツを食べる気満々だったので
完全に口が桃。これを何とかすべくの「桃のパイ」でもある。
直ぐに小川軒に電話、在庫確認と予約をお願いした。
小川軒の予約、レーズンウィッチだけは別。
流石の人気商品。そして毎回丁寧な電話対応も流石です。
確認して折り返しお電話下さるとは。

◯桃のパイ　800円
　毎年100円ずつ値上げしている気がする。
　他店は丸ごと桃で1,600円とかしてるから仕方無しか。
　ちなみに姉妹品は同値段のマンゴーのパイ。
　フォークで品良くは難しいので手掴みでガッとかぶり付く。
　半切りの桃の中には
　ゆるゆるカスタードと少しの生クリーム。
　今年は桃の熟度も申し分なし。
　水分多くて食べるのは大変だが美味しければ全て良し。
　あら！今年は中にカットした桃が！
　例年入っていた覚えがないので嬉しいビックリ。
　これで100円UPなら納得の大満足。
　パイの軽いはらはら具合も絶妙なのよね、これ。
　中にカシスのコンフィチュールを入れる店が多いが、
　自分的には入っていないほうが桃そのものが味わえて
　好き。毎年美味しいけど、いやー今年のもなかなか良い。
　
◯バナナエクレア　350円
　パッと見て追加購入。
　中には柔らかい丸みのある味のカスタードと
　半割のバナナ。シュー部分はふっかりの表面さくっ。
　表面に艶があるが、なんか塗ってあるのかな？
　味は見たとおりのバナナとカスタード。
　でもバナナ好きにはまさにこれが正解だと言いたい。
　これで良いのよー、もうあれこれしてくれなくて。
　バナナがどーんと入ってて、バナナの甘さと香りが
　メインになってれば良いので。
　これが350円とは素晴らしい。

◯杏仁プリン　450円
　杏仁豆腐ではなく、杏仁プリン。
　なのでつるりんとした食感ではなく、少しざらっと。
　杏の種から作っているらしい。
　その為か或いはアーモンドエッセンスが効いているのか
　香りがちゃんと杏仁。ミルク感も強い。
　これはこれでなかなか。

◯ブランマンジェ　400円
　店頭で見て追加購入。
　見た目が地味だが、いやこれは本当に美味しい。
　上の部分がキャラメル味のブランマンジェという二層構造。
　この部分の甘苦さと香りが、下部のアーモンド風味と
　相性良く予想以上に美味しくてびっくり。
　こういう地味なものが美味しいのが小川軒。

しっかり作り込んだフランス菓子も美味しいけれど、
過度に手を加えずシンプルなお菓子も美味しい。
それも過度に果物盛り盛りじゃなくてお菓子として
きちんと成立していて美味しい。
「また来年」と思ったが、パンフレットをみたら
生菓子の写真が桃のパイとモンブラン。
食べたことないな、小川軒の和栗のモンブラン。
というわけで次は秋に。

今年も桃のパイ。
数年経験して学んだことがある。

「季節初めに飛びつくと桃の柔らかさが足りない」

たまたまだったのかもしれないのだが、水分多めの
食べる時にダラダラ汁気が溢れるほどの桃を希望している身
としては、硬めの桃はちょっとガッカリなのだ。
ということで今年は、８月に入ってから。
今年は猛暑だし、８月なら桃も相当な完熟では？
事前に予約の電話をして（当日では間に合わないこともある）
数日後に取りに行った。この日も予約で一杯だったらしく、店頭には並んでいない。

桃のパイ　700円

ここ数年で100円値上げ。
原材料が上がっているので当然なのでしょう。
ただ桃が半割り分なので桃のケーキとしては抑え気味価格。
サクッとした軽いパイはリーフパイのような味わい。
中には柔らかい甘さ控えめのカスタードと生クリーム。
この具合が桃の甘さを超えていないのが良い。
あくまでも甘さの主体は桃なのだ。
主体は桃で、そこにクリーム類とパイが加わって
単なる桃以上の味わいになる、これこそケーキの本分だ。

今年は柔らかさはそこそこ。水分も多い。
大満足ではないが満足だ。
何せ「桃」なので個体差も大きいのだと思う。
ではまた来年！
（写真が黄色っぽく撮れてしまうのはなぜかしら）

今更なのだが、巴裡小川軒さんのレイズン・ウイッチについて。
東京五輪の開会式をテレビで観るにあたり、毎夏恒例の「桃のパイ」を食べようと思い（特に理由はないのだが4年後に思い出すこともあろうかと…）それを買うついでに購入。
ひとくちに「小川軒のレイズンウイッチ」といっても、どの店も同じというわけではない。
勘違いされている方も実際多い。悔しい。
鎌倉や御茶の水などいろいろあるのだが、たしか初祖は新橋にある、こちらの「巴裡小川軒」さんのはずで、個人的には一番だと思っている。
以前他所のものを購入して納得がいかなかったことがあり、以来こちらでしか購入しない。そのくらい違う。
どこがどう違うのか」と訊かれても説明のしようがないので、食べ比べていただくより無い。基本的に洋酒漬けレーズンの質が違うし、圧倒的に完成度が違うのだ。

食べるタイミングで味わいが違うのも、レーズンウイッチの面白さ。買ってきて直ぐに食べれば、サックサクのクッキー（サブレに近い）と柔らかい特製クリームが、冷やして食べるとクリームが固くなり別の味わい。日が経つにつれ、クッキーのサクサク感がなくなるが、それもそれで美味。日持ち５日間でいろいろ味わえるのだ。

そして10個入りで税抜1100円という値段も優等生。
これでも以前より値上げした。いやはやなんとも。
真夏以外でという季節限定になるが、お手頃価格の手土産としては価格、品質、知名度の三拍子揃いで、おまけに個包装という優れもの。昔はちょっと地方に軽く（相手が気にしない程度の）手土産というときには、必ずこちらの「レイズン・ウイッチ」と決めていた。箱のサイズ感も絶妙。相手がレーズン嫌いというのは別として、大抵喜ばれること間違いなしである。困ったときのレイズン・ウイッチ。このステイタスはなかなか強力だ。

スーパーの果物売り場に桃が並び始めると、「小川軒さん！」と思う。季節商品の桃パイである。かなり以前には桃のショートケーキがあったはずで（おそらく記憶違いではないとおもう）、それはそれは感動モノの美味しさだった。現在は桃パイ。ちなみにショートケーキは苺で販売されている。

桃パイ 600円（税抜）

見た目どおり、パイ皮のカップにホイップクリームとカスタードを絞り、中に桃を忍ばせ、上から半割りにした桃でフタをしたものである。意外性はない。ただ、裏切ることなく、桃の魅力全開である。フォークやスプーンで食べることは難しい。手でガシッと掴んでかぶりつく。桃の果汁が溢れ、トロトロのクリームと一体となって、それはもう、言い表せないような幸福感…このジューシーさといったら、もう！
どうしたらこれだけの果汁を含ませることができるのか、なのにパイはザックリハラハラしてるのよー、とか言いながら、まるで飲むように完食。桃のスイーツ好きな方は是非。
私も今季もあと1回は食べなくちゃ。