寒～い昼の「鴨つくねせいろ」。季節のタネものと汁を楽しむ蕎麦。 : 能登治

寒い寒い昼どき。今日はこちらで「鴨つくねせいろ」１，３００円を。
「伍法」が銀座に移転した今、新橋４丁目界隈では昼そばと言えば
「遊喜」とココ、それに信州そばの「おにかけ」になるでしょうか。
こちらの蕎麦は、熱を発しない「胴搗きによる製粉」が最大のウリ。
確かにやや色黒な肌の蕎麦は、蕎麦粉の風味がしっかりしています。
ただ、やっぱり切りのエッジが見られないまーるい蕎麦なので
ひょっとして打ちの後は切らずに押し出してるのでしょうか？？
鴨つくね５つとネギ入りの汁。
つくねは手作り感がありますが、汁に旨みが溶け出してる…というモノでは
残念ながらありません。
でも、コチラの種物はホントに季節感が良く出ていて
【四季それぞれの蕎麦の楽しみ】を提供してくれてるなぁと思います。
会計の際に、ついついまた「蕎麦みそ」を買ってしまいました。
かなり甘目の味噌なんですが、家でちびちび舐めるには丁度イイです(^_^)v。
ごちそうさまでした。

花散らしの氷雨が降る日。
温かい丼を食べようかなぁ、とこちらの暖簾を潜ったものの
季節のお品書きに惹かれ、「若筍天せいろ」１，４００円にしてみました。
やがて、たっぷりのワカメと筍天ぷらが浮かんだ温かい汁と、せいろが。
軟らかい筍天ぷらの甘みと、しっかりした衣から少しずつ
汁に油が滲み出てくるのが、イイですね。
ワカメのシャッキリとした青さも、
添えられた山椒の若芽の薫りもイイ。
でも、冬の牡蠣天せいろの深い旨みに比べると、
良くも悪くも春らしい「淡白さ」でしょうか？
こちらは、変わり切りを打つのではなく、
いつも種物に季節を感じさせてくれます。
桜海老天ぷら＆辛味大根、の「桜おろしそば」も、美味しそうですよね。
寒くない日に、試してみましょう(^_^;)。
ごちそうさまでした。

２０１６．１１

５４年ぶりという１１月の雪の冷え込みの中、久しぶりにこちらの暖簾をくぐってみました。
先日、同じく久しぶりに訪問した「おにかけ」で旨い信州そばを食べられたので
こちらの良さも、今ならわかるんじゃないか…？？という気になったのです。
店内では、サラリーマン＆OLだけでなく、昼から蕎麦前と〆蕎麦を楽しむ年配グループが歓談中。
季節の「牡蠣天せいろ」１，５５０円をお願いします。
古風な蒸籠に載ったそばと、浅めの丼にたっぷりの牡蠣天汁。
大きな牡蠣天が４つと三つ葉が入っています。
こちらの特長という「胴搗き蕎麦」のせいろは、コシがあるやや丸みを帯びた蕎麦。
（以前のレビューで「カドが立った」と自分で書いてるけど、
「カド」ないじゃん？？と自分でツッコミながら…(^_^;)
そばだけ食べてもしっかり旨い、味の濃いイ蕎麦なんですね。
スミマセン、以前のレビューの頃は私の舌と経験が未熟だったようです…<(_ _)>。
そして牡蠣天汁。醤油の香りの立った、辛口の汁に
牡蠣天の大きな衣から、ジンワリと油分が汁に溶け出して、円やかさが増してゆきます。
牡蠣の味もしっかり濃厚で、ウマウマ…寒い季節にピッタリ(^O^)。
思わず「お替りせいろ」２３０円を追加して、味わい尽くしてしまいました。
これなら最初から、「大盛り」＋２２０円にしとけば良かった～(^^ゞ。
店内貼り紙に「蕎麦みそ（お持ち帰り）　５４０円」を見つけ、これも思わず買ってしまいました。
家で晩酌の肴にしよう！楽しみ…(*^。^*)。

先日「おにかけ」を再訪して、
食べログを書き続けながらいろいろなジャンルの食を経験することで、
以前はその良さがわからなかった味が「旨い！」ということに
気づくものなんだなぁ～と感じました。
お店の味が変わることもアリ、自分の感じ方が変化することもまた、アリ。
こちらも同じ。正統派・老舗の江戸蕎麦の良さは、こういうお店にあるんですね。
季節の蕎麦を楽しみに、これからは再訪することにしましょう。
ご馳走様でした。


２０１３．２　再訪

ランチタイムに出遅れ、いつもの伍法が満席だったので、
こちらで初めて蕎麦をいただくことにしました。
もりとざるで汁が違うとのことで、
「ざる蕎麦」７３５円にしてみました。
おしながきの紹介を読むと、
安政年間から続く老舗のお蕎麦屋サンとのこと。
そば粉も‘石臼挽き’ではなく、‘胴搗き’という方法で製粉している…と。
運ばれてきたざる蕎麦は、冷たく〆られて
カドのしっかり立ったコシのある蕎麦です。汁はすっきり辛目。
一緒に口に入ると、何というかキリッとすべてが「固い」印象。
蕎麦のツブツブ感とか香りはほとんど感じられません。
うーん、きわめて普通。
残念なんですが、胴搗き製粉の特長のようなものも、
私にはわかりませんでした。
こちらでは、季節の温かい蕎麦（ふだんほとんど食べないのですが）か
丼モノのほうが、私にとっては無難かも…と感じました。


以下２０１２．９の初レビュー　↓

体調が悪いと、昔母が作ってくれた玉子丼が食べたくなります。
このところの夜の涼しさで風邪を引いたらしく、
玉子丼または親子丼を求めて外へ…。
以前から‘蕎麦屋然とした店構え’と感じていた「能登治」サンで
玉子丼７３５円をいただくことにしました。
外観同様、店内もいかにも‘蕎麦屋然としたしつらい’。
店内禁煙なのも好感が持てます。
間もなく供された玉子丼には、シンプルなお吸い物と漬物の小皿。
お仕着せっぽい黄色い「たくあん」とか「しば漬け」でないところはイイです。
玉子丼は、アツアツながら至って普通。
私としては、もう少し味が濃いほうが好みですが、
あっさりしていてこれもOKです。
ホントはお蕎麦が気になっているのですが、
まわりを見たところ、お蕎麦も至って普通…そうな感じ。
「鴨せいろ」がよく出ているようでした。
体調が良くなったら、お蕎麦に挑戦してみようかな。