✽ 新世界 : 鮨 なんば 日比谷

と言っても交響曲じゃありません。

結果的に有名店の師匠のいなかった難波親方だけが辿り着けた新世界なのかも…

あらゆる資料から試行錯誤を繰り返して…自分だけが知る孤の世界って感じは犇々。

なんか孤って、ホントのとこは本人しか分からないブラックボックスだからいい。

こっちの想像をたくましくするから、また行っちゃう。

それを人はオーラと言うし。

でもホントのオーラってそこじゃないけどね

ご馳走さまでした。

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　　　　　　ー 以下は備忘録です ー
★にぎり…
今回で3回目、にぎりは回を重ねる毎にどんどん美味しく感じる。これは相方も同意見。なぜだろう、なんばマジック。
鮨種と酢飯の緻密な温度管理で有名だが、正直１℃単位はどうなんだろう。。。例えば今回の席では握ってから私のところまで歩いてもって来られるが、その際の温度変化はどうなるんやろかとかってちょっと思ったり。
何でも聞いてくださいよって言われるが、正直こればっかりは聞けなかった。

ただそうは言ってもにぎり毎の温度の違いは酔っててもはっきり分かる。鮨種ごとにその切付け方やにぎりの大きさや固さも調整されているのもよくわかる。よって繊細な新世界に引き込まれる気がする。

★つまみ…
つまみもピンでとっても美味しいが、前回の5ヶ月前と大きくは変わらない内容なので、酒のアテとして次に何がでるのかって言うワクワク感はあんまり感じず。

★お酒…
日本酒をおまかせでお願い。
つまみ提供時は精米歩合を高めた濃醇な吟醸ものが中心で、にぎりに移行すると精米歩合60ぐらいの純米酒を提供。お酒の種類に関しては豊盃の限定酒がでるものの、それ以外もスター級のお酒だが他店と比べても銘柄に大きな違いはない感じ。
因みにお隣さんのグラスシャンパーニュはボランジェのグランダネだった。最高傑作はカジノロワイヤルでしょ…って言いたかったぁ

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つまみ
◯ 佐島の煮蛸
◯ キンキの煮付け
◯ ぼたん海老（増毛）を軽く炙ってミソと殻のソースで
◯ ホタルイカの串
◯ 鮟肝
◯ 鮟肝のトースト
◯ 鰯の巻物（みょうが、大葉、生姜）白胡麻と海老のおぼろを振りかけて
◯ お凌ぎ　鱈の白子焼きを酢飯で
◯ 焼き穴子　甘めのパリッとしたもの

◉ 満寿泉の貴醸酒（酒で仕込んだ甘口の日本酒）

頂いた日本酒（おまかせ）
◉ 加茂錦 荷札酒黄水仙 山田錦・雄町 精米歩合50
◉ 豊盃 純米大吟醸 GOMA x 豊盃 華想い 精米歩合30
◉ 磯自慢 水響華 大吟醸　山田錦 精米歩合50
◉ 加茂錦　NANBA Edition 山田錦 精米歩合40
◉ 田中六十五 生 純米酒 山田錦 精米歩合65
◉ 美丈夫 純米 超辛口　松山三井 精米歩合60
◉ 義侠 はるか 純米酒　山田錦　精米歩合60
◉ 土佐しらぎく特別純米 斬辛 きたしずく 精米歩合60
　　　ー 以上 ー

990/ 2

いきなりで、それもシツレイかも知れませんが…
二番手さん、物腰は不器用そうですが、それでもどこかいい感じです。

今回で伺うのは二回めです。
間を置かずに伺っている事もあってか、つまみは贅沢な前半である事は変わりありませんでしたが、ほぼ前回の延長上でした。
トリミング量が半端ではないまったく雑味のない鮟肝や、網走の金目鯛の煮付け、大きな蒸し鮑など…

台風接近で時化が続くなか、魚の確保も難しいとは想像しながら伺いましたが、その事には全く触れる事がありません。

そして、にぎりです。
にぎりは前回よりも、品書きにある親方の口上（写真のもの）を、より身近に感じる事ができました。

にぎりのコース仕立てにストーリーがあって、淡白なものは鮨種も酢飯も小さく柔らかく、コクのあるものは大きく酢飯の温度も高く、そして鮨種の価格の多寡も含めて…提供に抑揚があって食べ疲れと言うのか飽きない感じ。
これだけ七変化で握られるお鮨は唯一無二です。

親方のおおきな体躯とは裏腹に(ｼﾂﾚｲ)、とっても繊細な味わいのお鮨です。

お鮨はお好みで頂くのが好きなんですが、こちらのお鮨の場合は、親方の組み立てたコースにこそ意味があるように思います。

お客さんに是非食べてほしいと言う思いがひしひしと伝わるお鮨でした。

世の中には、まだまだ知らない世界があるものですね。

これは相方とも同意見ですが、前回より、上記をもっと感じる事ができました。

出来れば、また伺わせて頂きたいけれど…

…先の二番手さんにもまたお会い出来る日を楽しみにしながら…

ご馳走さまでした。

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✽ お酒おまかせ… 十四代、而今などスター級を頂く
　９６／２

今回ははなれ（店の奥にある４名の個室Ｌ字カウンター）で頂きました。天気の良い日で、大きな窓から昼光の差す心地良いお昼です。
壁の「無一物」の額はおそらく、画家で書家の※熊谷守一のものだと思います（お店に確認しなかったのでたぶん）。最近では山崎勉が演じて『 映画 』にもなっていますね。

さて、
はなれの４席はスタートが13:00でつまみの類は二番手さんが提供されます。にぎりは親方が提供します。

つまみは総じて、甘めの味付けでした。
にぎりは、皆さんがもうご存知のように最初に今日のにぎりのお品書きを頂き、それぞれのにぎりの酢飯と鮨種との温度が出ています。よくみると特に鮨種の温度にメリハリがある事に気付きました。食してなるほどと分かったのは、私のレベルでは、出だしの白烏賊や、温度が高いトロの前後かなと言う感じでしたが…、ただそこに鮨全体の提供の緩急のストーリーがあって、その親方のこだわりは想像しながら頂きました。

ちなみその気になる温度チェックの方法はレーザー式の温度計でチェックしているそうです。また親方の手の温度は平均32度前後だそうで、その辺も考慮して提供しているそうで凄い話です。しかし１℃単位の温度に拘るとは唯一無二で、ブランディングとしても成功しているかなとも思います。

前述のように４名席なので、親方と会話の機会が多く鮨に対する拘りをたくさん聞く事が出来ました。鮨が大好きで、鮨の事ばかり考えていると言われたのが印象的事でした。
昼光の差す中で、何気に親方の指や爪をみて、やはり現役の職人さんの手だなあと、ふつうの社長（経営者）の手ではなかったです。
このハナレ席って、ある意味とってもよかったように思います。

ご馳走様でした。


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◆ オマケ（熊谷守一について…）
※この方の豊島区にあった元自宅跡地が小さな美術館になっていて、この方の作品が鑑賞できます。（私は一度だけ行った事があります）私はこの方の猫や蝶や蟻を描いた作品が好きです。

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　　　　　　ー 以下は備忘録です ー

◎ 煮蛸（神奈川県佐島）山葵で　煮蛸はお酒と水だけで仕上げているようです。　

◎ シャイニングコーンの冷製スープ（擂り流し）紫蘇の花を散らして。北海道の白くて糖度の高い玉蜀黍です。昼と夜の温度の差で糖度が高いのが特長です。

◎ キンキ（網走）の煮付け　酒麹の香りがします。味醂とお酒と薄口醤油で結構甘く煮付けてあります。
◎ クラゲノ酢の物

◎あん肝（余市）☆☆　こちらお店のつまみのスペシャリテです。雑味をなくす為に６割以上はトリミングして、中心部分だけを頂く。ある意味凄いです。
◎ あん肝トースト

◎ 帆立のつまみ
フレッシュな貝柱の上に干した貝柱をのせて。中華風味のピリ辛を感じたので聞くと、それは辣油との事でした。

◎ 酢で締めのイワシの巻物、みょうが、大葉、生姜と合わせて巻いて、最後に白胡麻と海老のおぼろを振りかけて　△

◎ 蒸し鮑のつまみ

◎ お凌ぎ碗…すじこ（新物）と岩のりを赤酢飯で　

◎ 焼き穴子（対馬）に蕗の酸味を添えて
タレに水飴を使っている様な甘さとパリッとした表面コーティング感がある。味も結構甘めでした。

◉ 満寿泉の貴醸酒（水の代わりに酒で仕込んだ酒で、独特のとろみのある甘口の日本酒）
◎ 鮑の肝チョコレート　殆どカカオしか感じなかったような。

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◆ にぎり（にぎりの写真は撮りませんでした）

◎ 白烏賊（呼子のケンサキイカ）
◎ 真子鰈
◎ 鰹　葱を挟んで
◎ 北寄貝（長万部）
◎ 鯵（唐津）とって大きな鯵です☆
◎ 春子、酢橘と塩で、この日のいちばんかも、柔らかく繊細なにぎりがこの鮨種によく合います。美味しい☆
◎ 九絵　締めてそんなに日が経っていないのかあっさりめでした。
◎ 鯨（ニタリ鯨）やはり筋のない尾の身部分で適度にサシが入っています。冷凍だそうですが、仲卸の方で段階を経て時事に解凍する事で鮮度が維持出来るどうです。鯨をにぎりで頂くのは初めてかもしれません。
◎ ごま鯖　△
もうすぐ真鯖の登場ですね。
◎ 牡丹海老（増毛）　味噌を上にのせて
特大ボタンエビでした。ミソとの相性がとってもよいこれ☆でした。
◎ 金目鯛（銚子）、焼いた皮目を乗せて
◎ 赤身（漬け）熟成感がいい感じです。
◎ 小鰭　熟成３日目　おぼろをのせて△
◎ トロ　種と酢飯の温度差が大きく分かりやすかったです。美味さを認識。☆ 塩竈の100キロ超え延縄、まだ夏感ありますが、塩竈はこの時期巻網も出回っていますが（実は先週あるところで頂きましたが）、やはり延縄の方が味がいいそうです。
◎ 穴子　煮詰めで
◎ 追加　赤ウニ（唐津）
◎ 玉　とても特徴的な玉です。焼いた牡丹海老の殻を砕いて上にのせています。

◆ 日本酒は相方が飲みました。味見で一口頂いた程度です。（私は麦ソーダを２杯にとどめる）
つまみ時に出た日本酒は全てスタークラスで一升瓶で市価１万前後のお酒だと思います。と言うかそう手に入らないお酒ですね。日本酒も一流です。

◉ 醸し人九平次（愛知県）純米大吟醸 human 2021山田錦　この蔵の最高峰… 兵庫県産山田錦（精米歩合45% ）alc 16 度✽ 全くグレープフルーツのような香りだが、フィニッシュに向けてのキレがいい。

◉ 磯自慢 大吟醸 一滴入魂　（静岡県焼津市）
兵庫県産山田錦（精米歩合45% ）alc 16〜17度
✽ 一升瓶で販売している磯自慢では、最高ランクのお酒　これもフルーティーな香りでスッキリ系　

◉ 農口尚彦研究所 山廃 愛山 無濾過生原酒（石川県）
✽ 農口杜氏が大切にしている「喉越しのキレ」を堪能
農口杜氏の技術や精神を次世代に継承することを目的に2017年に設立されたのが、この農口尚彦研究所です。　


◆ ここからにぎりに合わせました。比較的リーズナブルな価格体で精米率も60%程度で派手さのない料理に寄り添う日本酒なので、鮨が際立ちます。
◉ 義侠 純米酒 はるか　（愛知県）
兵庫県産山田錦（精米歩合60% ）アルコール度数低めです。alc 14度　

◉ 美丈夫　純米酒　超辛口　（高知県）
日本酒度＋１０の超辛口の純米酒。軽い口当たりで上品な感じ、適度な酸味があってキレがいい感じ。
精米歩合60% alc 16度


合計（税サ込み）95,000円 ／ 2人

✔︎ 日比谷ミッドタウン３階にあります。時間になると鍵が開くようです。


　　　ー 以上 ー