場所は一等地、料理は一級品 : ラルジャン

夜ごはん

【食べログTOP5000】

■おまかせコース¥22,000（税込）

銀座のシンボルである時計塔。
この時計塔と銀座の夜景を眺めながら、至極のフレンチを味わう。
そんな贅沢極まりない時間を過ごすことのできるレストラン、『ラルジャン』。
2020年10月にオープンし、2022年ミシュランガイド東京で一つ星をすでに獲得。
銀座の“銀”を意味する店名通り、銀座の一等地から“時代の枠を味わえる”、モダンフレンチを発信しております。

銀座の時計塔の斜め向かいのビル、
GINZA PLACE7階。
日産のショールームが入るビルです。
店内は、入り口そばにバーカウンターを設え、
グレーを基調とした世界観がかっちょええ。

いただいたコースは、
おすすめの「L'argent Special Course」。
献立は、以下の通り。
コースを手掛けるシェフは、加藤順一氏。
フランス、デンマークで腕を磨き、
帰国後、麻布十番『スブリム』で、北欧料理とフレンチを融合させた人物。
自ずと期待が高まります。

1.ムール貝
アミューズは、三陸産のムール貝に焼き茄子のムース、紫蘇とキャビアを添えたフィンガーフード。なめらかも香ばしい茄子のムースにムール貝の磯の味わいがフィット。
フィンガーフードとはいえ、手のこんだ芸当で、コースへ引き込まれるプロローグです。

2.喜界島とうもろこし
鹿児島県喜界島のとうもろこしをブリエに。
白エビとエルダーフラワーのピクルス、ハーブのクレスをトッピング。
とうもろこしと相性のいいバニラをアクセントに。

3.コチ
千葉県産のコチでセビーチェをイメージしたひと皿。
塩で軽く脱水させてコチに、トマトジュレと“奇跡のフルーツ”と呼ばれるシーバクソンのパウダーを。
さっぱりと爽やかな味わいながらも、コチの旨み、ムチッと感が魅惑的。

4.掛川茶✕フォアグラ
シェフのご実家である茶畑から取り寄せた茶葉をムース状にし、フォアグラをコーティング。
フォアグラの油分をお茶のタンニンや酸味と合わせることで、さっぱりとやさしい味わいに。
まるっと一本を筒状にしたプレゼンテーションもインパクあり。
ピンクとグリーンのコントラストが鮮やかです。

5.発酵マッシュルーム
静岡県富士宮のマッシュルームを使用した当店のスペシャリテ。
発酵・加熱・生、別々で調理したマッシュルームをひとつに。
下にソテー（加熱）したマッシュルーム、一番上に生のままスライスしたフレッシュなマッシュルーム、それらを包み込むのが、3週間ほど塩で発酵させたマッシュルームのスープ。
マッシュルームよりもマッシュルームなひと皿かもしれません。

6.対馬の穴子
長崎県対馬産の穴子のフリット。
アーティスティックな見た目にクギづけ。
エストラゴンの香りを添えた絹さやのソースでいただきます。

7.舌平目
魚料理は、和歌山県産の舌平目のパイ包みを、王道のブールブランソースで。
軽やかでサクッとしたパイに、バター香るコク深いソースが余韻を残す美味しさ。

8.ピジョン
メインの肉料理は、鳩のロースト。
鳩のガラで摂ったコンソメスープが、どこか薬膳的なアプローチに感じられて滋味深い。
香茸やトリュフが脇を固め、重層的な味わいに。

9.シャインマスカット
長野県産シャインマスカットにエルダーフラワーのジュレ、ニッキの葉のシャーベット。
シャインマスカットのジューシーな甘みに、爽やかなシャーベットで口の中をリフレッシュ。

10.薔薇
デザート2品目は、熊本県阿蘇山に咲く薔薇をイメージしたアイスクリーム。
阿蘇の石灰質を連想させるグレーの陶器に、ミルクティーのチョコレートをコーティングした薔薇のアイスクリーム。バニラのスノーパウダー、溶岩石に見立てたメレンゲが囲みます。
制作段階で阿蘇山に2日通ったそう。頭が下がります笑。

11.ミニャルディーズ
食後のお茶菓子は、3つのお皿に分かれて。
紅茶とキャラメルのムース、シナモンを振ったいちじくのタルト、煎茶のペーストチョコレートなどなど。
バリエーション豊かで手が込んでおり、
これだけでアフターヌーンティーが成立しそうです。
どれもしつこくなく、上品で美味しいのがキモ。
驚きだったのは、銀座のビルの屋上で採蜜される“銀座のはちみつ”で作られたケーキ。
銀座で養蜂されてるなんて知らなんだ。
ちなみにミニャルディーズは、テラス席で食べることもできるのが乙。

ひとうんちく覚えたところで、
ハーブティーを飲み終えごちそうさま。
センスに満ちたクリエイティブなコース。
サービスも抜かりなし。
説明も淀みないし、皆様スマートな接客。
銀座の一等地で、一級品の料理、一流のサービス。
すべて踏まえても、コース¥22000はお得。
銀座の“今”を見ることができ、
味わえるのは間違いなくココです。