[銀座3丁目]心尽くしの美味しいもので送り出しました : 時喰み

本日で退社する恩人をせめて美味しいもので持て成そうとお連れしたのは時喰みです。
改めまして系（松川とか）＆三つ星系（L’Osierとか）＆ゴージャス系（ZURRIOLAとか）だと断られそうだったのでｗいろいろ考えてこちらにしました。
奥ゆかしい女性ですからｗ恐縮させちゃうと感謝の気持ちも伝わらないし。
銀座の隠れ家はこういう使い方にもぴったりです。

では、ガージェリー・エステラで乾杯して会食スタート。
最近、会社を辞めていく（私よりも）若い人を見送ることが増えたんですが、それは良いことなのかどうなのか。
ともあれ、これからも健康に留意して幸せな人生を送ってくれることを祈るのみです。
別れの涙は心に隠して酒で流します。

以下、本日いただいたものです。
☆焼き胡麻豆腐　お通しですが立派に美味しい一品料理です
◎名物フォアグラ最中　今日の最中は普通ヴァージョンでした
◎お造里　北海道産の鱒と鰆に熊本の馬刺　どれもヤヴァい
☆筍山椒焼き　季節の美味いもので心ばかりの慰労ですｗ
★カニクリームコロッケ　この店のマスト　蟹ぎっしりです
★甘鯛鱗揚げ　大定番　素晴らしい揚げ上がりに技が冴えます
◎牛すじ白味噌煮込み　一転して渋い大人の居酒屋味
◎締めの炊き込みご飯　旬の素材で身も心も満たして下さいｗ

デザートの黒糖プリンを食べながら彼女がポツリ。
本当に自分の決断は正しかったのか、急に不安になってきたと・・・
この決断が正しかったかどうかと考えるのではなく、正しいものにするんだという決意が自らの背中を押すのだと伝え、自分がこれまで転職してきた経験も交えて話します。
この決断が正しかったと思えるかどうかは、これからの自分の頑張り次第です。

まだ話し足りないようだし、時間もあります。
ではもう少しの間、彼女の気持ちに寄り添いましょう。
美味しかったと大変喜んでくれて、私も一安心＆然りげ無く気を遣ってくれるお店に感謝です。

ご馳走様でした。
これからの彼女に幸多からんことを！

徳 うち山系列のカジュアルスタイル飲食店です。
スタッフはきちんと修行されているので仕事が早くて丁寧、素材もそこそこ良いものを仕入れていて何をいただいても非常に完成度の高い＆美味しい酒肴を楽しみつつ飲むことができます。
先日ワイフの誘いで初めて伺いましたが、私もすっかり気に入ってしまいました。

今日はワイフと外出している最中に電話をいただいたのですが、予定が変わったのでキャンセルしたはずがキャンセルされていなかったことがわかったので、用向きも早めに終わったし、それなら行くかと二度目の訪問となりました。
こう云うのも食運っていうのかもねｗ

今日はカウンターではなく奥のテーブル。
前回初めて来た時のことを女性のスタッフさんが覚えていてくれて（たくさん召し上がって下さってありがとうございますってｗ）シンパーティコな雰囲気で酒席スタートです。
夫婦揃って左利きなのが印象的だったそうです。
ガージェリー・エステラを飲みつつ、何を食べようか算段。
定番メニューはほぼ不動で、季節のメニューを少しずつ入れ替えているようです。

本日いただいたものは、
☆焼き胡麻豆腐　お通しとは思えない 香ばしくて抜群に旨い一品です
◎名物フォアグラ最中　今日の最中はXマスヴァージョン 前回はハロウィーンでした
◎焼き薩摩芋のピュレ　生雲丹と生湯葉が乗って出汁の味わいがお見事
◎お造里3種盛り　鮃、鰆に熊本の馬刺という変化球系ですが抜群に美味しかった
☆長芋と軟骨のバター醤油焼き　パルミジャーノが効いてます これは酒が進む
★海老真薯　毎日この酒肴で飲みたいくらい好きな味 海老たっぷりで揚げが極めて上手
◎公魚と舞茸の天麩羅　サクッと軽い揚げ上がり 酢橘と塩でいただきます
★カニクリームコロッケ　前回美味しくて目を剥いた一品 蟹たっぷりで満足度高いです
です。

どれも素材の味を引き出して軽やかに仕上げてあり、酒を邪魔しないどころか引き立て役として大活躍してくれました。
完成度が高い料理ばかりで、単なるアイディア料理ではなくて試行錯誤して旨さを追求しているように感じます。
それとやはり出汁が見事です。
旨味をきちんと乗せて素材との相乗効果を高めています。

締めのご飯もいろいろ用意があって迷いますが、今日はいくらと牡蠣の土鍋炊き込みご飯にしました。
ふっくら炊き上がった牡蠣ご飯にいくらを乗せていただく上品で贅沢な締めです。
前回は海老フライを乗せたカレーで大満足でしたが、今回のいくら牡蠣ご飯も抜群に旨かった。
まあ何をいただいても美味しいってことで、安心してガツガツいけますｗ

酒もガージェリー・エステラ、明鏡止水の垂氷（たるひ）純米槽搾り、アルザスのリースリングなど酒肴に合わせて飲み分けてみましたが（普段はしません）とても楽しく飲めました。
旨い酒肴に合わせて酒を変えるのもありですね。

メニューが少しずつ変わるのを楽しみに、ちょくちょくお邪魔したい店です。
ご馳走様でした！！！

銀座で徳うち山、くどうなどを展開する徳うち山系列のカジュアルスタイルの飲食店です。
銀座から昭和通りを渡ってすぐですが、この界隈は知る人ぞ知る店が多くて楽しいところですよね。
テルミニとか離亭三ぶんとかVini e Salameとか気の置けない店ばかりです。
ここから少し新富町方面に行ったところにその名もうら銀座くらぶという店があったんですが、コロナ前に諸般の事情により閉店してしまい、気軽に飲み食いできる店を探していたワイフの白羽の矢が立ったのがこの時喰みです。

今日は歩くだけで楽しい丸の内仲通りでワイフの買物に付き合ってその足でやってきました。
建物の入口にはジジーノの看板が大きく出ていて時喰み感ゼロですが、それでも狭い階段を2階に揚がって人を寄せ付けない＆蔵の内戸のような印象の扉を開けると中は別世界、カジュアルダイニング風な明るい店内です。
入口右手にカウンター5席と本当に小さい厨房、奥には5〜6人が座れるテーブル席があるだけのこぢんまりした店です。
かわいいね。

入口近くのカウンター席につきました。
先客は女性ばかり、この店のカジュアルな雰囲気は女性客に人気がありそうです。
では早速メニューを拝見します。
ドリンクはワイン推しみたいですね。
お、ガージャリー・エステラもありますよ。
秋田のたかむら一押しの美味しいビールですから、まずはこれからいただきましょう。

冷菜、お造里、煮物、焼物、揚物と分かれていますから、会席料理をイメージして注文すればいいのかな。
では冷菜から、名物と書いてあるフォアグラ最中、大変気になるマカポテサラダ、★で強調されているので（実は強調ではなくハーフサイズ対応の印だったｗ）素直に従って蔵王鶏ムネたたきサラダ、お造里は戻り鰹、焼物は出汁巻玉子とぽんぽんと頼んでみました。
目の前が厨房なので、どんな感じで調理されるのか興味津々です。

厨房はツーオペで男女のペアです。個人店ならご夫婦な感じになるんでしょうけど、先輩後輩もしくは同僚といった感じ。
仕事の棲み分けはスムーズで動きに無駄がないのが見ていて気持ち良いです。
すぐにガージェリー・エステラが出てきました。
オリジナルのリュトングラスが素敵です。
獣の角をモチーフにした自立しないグラスで、台座がついていてスッと持ち上げる感じ。
台座がついてこないと軽くて持ちやすく、当然飲みやすいです。
もともと角杯は下に穴が開いていて、上から酒を注いで他の器に注ぎ分ける儀式用のものが起源ですが、こういうアレンジメントもありですね。

ガージェリーは注文した翌日に造りたてのフレッシュなビールが届く仕組みだそうで、営業も自分たちのコンセプトに合った「ここで飲んでもらいたい店」を選んでサンプルを置いて店主やスタッフに飲んでもらい、納得してもらって置くんだとか。
クラスファイしたい意向が強いようですね。
でもまあ美味しいから好きにすればって感じｗ
置いてある店は良い店だ的なコンセプチュアルビールですが、60日以上かけて発酵・熟成させているそうですから、軽くてコクがあって豊かな味わいです。
上面発酵ならではで香りも高いし。

お通し代わりの一品は焼き胡麻豆腐です。
グリラーで何か焼いてるなと思ったらこれでした。
見た目は焼餅ですが、胡麻豆腐です。
餡も白胡麻たっぷりで最初からかなり美味しいです。
良い店ってお通しに力入れてますよね。

お通りを好印象でいただいて、ガージェリーも2杯いただいたのでさて次は何飲もうかな。
やや、この店はワイン推しかぁ。
このメニューならてっきり日本酒かと思っていましたが当てが外れました。
では無難に白ワインでもお願いしてゆっくりいただくことにしましょう。
ワインは最近全部ワイフ任せです。
そのほうがうまく行くんですｗ

フォアグラ最中はハロウィーン仕様だそうで、Jack O'Lantern'sをイメージした最中で登場。
かわいらしいね。
中に何が入っているのか（もちろんフォアグラは入っているんだろうけど）興味があったので開けてみると沢庵？と透明なプルンプルンのものが入っていました。
私が写真を撮っている間にワイフが食べるといぶりがっこにのし梅っぽい味がすると言っています。
目の前の料理人がいぶりがっことのし梅を合わせていますと教えてくれました。
へぇ〜フォアグラにいぶりがっことは・・・いただいてみると確かに合いますよこれは。
フォアグラって脂が強くてクセもありますから、これでバランスとっているんですね。
さすが名物、これは感心しました。見た目だけじゃなくとても美味しいです。

で、マカポテサラダ。
マカロニサラダとポテトサラダの合体です。
ありそうでなかったよねあるのかもしれないけど。
ペンネとごろごろ大きめのじゃがいもがマヨネーズでしっとり絡められ、粒々の黒胡椒たっぷりで整えられています。
普通はマカロニサラダかポテトサラダのどちらかがメニューに載っているものですが（両方載っている店は少ないですよね）これなら両方食べたい人（自分のことです）にはぴったりだｗ
野菜は控えめでペンネとじゃがいもをしっかり味わう一品ですね。
これから自宅でも作ろうっと。

蔵王鶏ムネたたきサラダは一転して大根、水菜、ロメインレタスがドレッシングで和えられてサラダ感満載。
鶏肉は下に隠れていてよく混ぜていただくと大変バランスの良い味わいになります。
女性客が多いのも頷けます。
メニューには揚げ物もがっつり載っていますが、むしろこういうヘルシー系？とワインの店なのかもね。
ワイフはいい店見つけたと喜んでいます。

さらにワイフが喜んだのは戻り鰹。
こんな狭い厨房で壁際に皿を置いてガスバーナーで表面を炙るなんて火事でも出す気かと思いましたがｗ（壁焦げてるし）、葱や貝割れ大根、紫玉葱、茗荷などと和えて盛り付けも美しく出てきました。
細かいところに徳うち山のイディオムを感じます。
鰹の脂の乗りもよく、野菜と合わせてさっぱりいただけるのがいいですね。
私は日本酒が飲みたくなってワインはワイフに任せました。
戻り鰹の脂は白ワインでは太刀打ちできません。

出汁巻玉子は目の前で料理人が焼いてくれます。
これは楽しいね。焼き加減や火入れの具合、返すタイミングなど見ていて飽きることがありません。
最後に巻き簀にとって整形し、あっという間に出来上がりです。
かなり腕の立つ料理人がこちらの店を任されているんでしょうね。
見惚れてしまいました。
美しく焼き上がった出汁巻玉子は、アツアツでふっくらふんわり。
含み出汁はそこまで多くはありませんでしたが、十分ジューシーでとても美味しいです。
完成度の高い出汁巻ですねー。
何をいただいても平均以上のクオリティと盛り付けで楽しませてくれます。
私もワイフにやや遅れていい店見つけたと思い始めました。

さて、最初にお願いしたものは美味しくて全部片付いてしまったので、ワイフに聞いてみるともっといろいろ食べてみたいとのことですから、追加しましょう。
私の好物の甘鯛が鱗揚げと書いてありますからこれはマストでしょう。
ワイフは秋鮭のホイル焼きをリクエスト。
あ、カニクリームコロッケもある！
これでじっくり飲めますねｗ

ぐちは身も大変美味しいですが、なんと言っても鱗のパリパリっとした食感が素晴らしいです。
松笠揚げはこのコントラストが楽しいんですよね。
カラッと申し分のない加減で揚がった甘鯛はこの季節のメインです。
鱧より鰻より松茸より甘鯛ですｗ最高です。
ちょうど日本海側ではぐちが揚がり始める季節ですからこれからがお楽しみですね。

秋鮭のホイル焼きには舞茸やらしめじやらが一緒に入って、レッドチェダーがたっぷり。
これも秋の味覚ですね。季節感があってとても嬉しい。
これも蒸し焼きになったアツアツをいただきます。
猫舌の人は絶対無理な熱さですけどｗこれも滋味豊かで美味しいですねぇ。
脂のあるしっとりした鮭にキノコの旨味が移ってチーズがトロトロです。
芋焼酎でもいいけどこれも日本酒だよ。ああ旨い。

ホイル焼きをハフハフ食べているとカニクリームコロッケ登場。
おお、いい感じに丸くて平たい狐色のコロッケです。
俵型じゃないんですね。しかもそこそこ大きい。
半分に割って香りを楽しみます。
わあカニたっぷりですね。
クリームと（たぶん）ズワイガニのバランスが違います。
これは毎回あったら頼もう。

ワイフはお腹がかなり膨れたようですが、締めは軽く食べたいと。
こういう時は半分食べてねってことです。
私が太る原因はこういうところにもあるわけですねｗ
締めのメニューが別に用意されているところがニクい演出です。
さすが隙なし徳うち山グループ。

ワイフは炊きたて白米に蔵王牛のサーロインが乗った丼を卵黄なしで（もちろんフォグラもなしで）、私は迷った挙句、海老出汁の時喰みカレーに特大海老フライ乗せで行きます。
迷ったのはご飯を大盛にするかどうかで・・・ｗ
普通盛にしました。だって食べきれないかもしれないからさ。
今度はゲビュルツ・トラミネールを飲みながら締めを待つことにします。

ワイフのサーロイン丼が料理人から直接渡されます。
焼いている最中から大変良い香りが店内に漂いましたが、スライスされたサーロインはサッと炙っただけでルビー色が鮮やかです。
青葱と山葵もたくさん乗っていて美味しそうだ。
ローストビーフ好きのワイフが喜んでいますから期待通りの美味しさなんでしょうｗ
予定通り半分残してワイフの食事終了。
あとは私がいただきます。

お、脂の具合が丁度良いですね。
牛肉ってもたれるイメージがあって好んでは食べないのですけど、これはそれほど強く脂を感じません。
山葵と青葱がいい仕事してくれているようです。
タレもほんのり甘いくらいで甘すぎずサラッとしています。
お米が旨いね〜柔らかめなのに粒立ちが良くて米に弾力があります。
堪らない美味しさだよ。

目の前ですから、私がサーロイン丼を満面の笑みで食べ終わったところを見計らってカレーのお出ましです。
おお、カレールウが赤身を帯びて、まさに海老出汁色に染まってます。
確かに特大海老フライだｗ
大皿に乗り切らないほどのサイズです。
しかも見事な揚げ上がりでこの小さい厨房でよくできるもんだと感心しました。
このサイズの海老って築地の場外に売っているのしか見たことないけどここから近いから簡単に手に入るのかな。

カレーからいただきます。
程良い甘みとエビのコクと香り、あとから追いかけてくるスパイスの辛味が絶妙です。
うわーこれはカレー専門店のカレーより美味しいよ。
よくできたカレールウですね。
ご飯とも抜群の相性で、米の弾力がカレーの旨味を引き立てる感じ。
噛むほどに美味くなりますんですのよ。
特大海老フライの火入れも完璧、ブリッブリの身を頬張ってカレールウとご飯を楽しみました。
締めにお腹に余裕があれば、もう一品くらい食べたいくらいだ。

このカレーとミネラル感豊富なゲビュルツ・トラミネールが不思議と合います。
海老だから合うのかな謎だ。
美味しいから文句ないけどｗ

締めまでたっぷりいただいて、ガージェリーもワインも日本酒も飲んで大満足でした。
昭和通りを渡った木挽町ではまずまずのお値打ち価格だと思いました。
ちょっとワインの質の割には高いかなくらいですが、徳うち山に行くより相当リーズナブルなのは間違いありません。
何より一皿一皿の完成度が高いし盛り付けもとても気を遣っています。
徳うち山グループ恐るべしですなｗ

ご馳走様でした！！