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食べログ アジア・エスニック TOKYO 百名店 2023 選出店
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銀座の味は、甘い?
上等の南インド料理を、愛する人と、銀座で。その2
しかし、それであってなおバンゲラズキッチンが、
東京のインドレストランの一流基準を上げていることに変わりはなくて。
美質は多い。
なんとかれらは7種におよぶ鮮魚を毎日買っていること。
料理人はフランス料理の基本をご存知で、
ほどほどにその教養を活かしていること。
かれらはインド料理の官能的マサラ使いを遺憾なく表現し、
かつまた料理の仕上がりが優美であること。
難を言えば、店が狭く席間がまた狭いのと、
もしもその日のあなたが運が悪ければ、
大声を上げて騒ぐ宴会客ご一行さまと居合わせる災難の可能性もあるとはいえ、
しかし、それであってなお、バンゲラズキッチンは、数少ない、
デートにお薦めの上等インドレストランです。
しかも、銀座という贅沢好きの客を呼ぶ、
キラキラしたロケーションがまた楽しい。
今回は2回めの訪問。
前回に比べて、メニューがいくらか間引かれてやや簡素になった印象。
もっとも、それでもそうとうに楽しめるリッチなメニューではあるけれど。
あるいは、それは、このレストランのたいへん高かった志に、
東京のインンド料理マニアたちのインド料理リテラシーが、
いくらか追いつかなかった結果かもしれない。
ぼくはおもう、いさぎよく認めよう、
残念ながら、ぼくらお客の力は、あなたたちの表現の高みにまでは届かなかった。
なお、今回インド人給仕長は替わり、日本女性のサーヴィイススタッフの姿はなかった。
料理人たちは同じらしいけれど。
また、たまたまのことだとおもうし、
実際どこのレストランでもよくあることながら、
注文した料理の1品は塩が足りなくてまぬけな味で、
別の1品は塩が効きすぎていた。
他方、ラムミントカレーは、超絶的かつ圧倒的な、筆舌に尽くし難い、
人を寄せては返す喜悦の波に飲み込む、無限のすばらしさだった。
そんなわけで、数々の大いなる比類ない美質がありつつも、
前述の軽微な瑕疵によって、ぼくはこの店の点数をいくらか下げた。
ぼくらは以下の注文をした。
生ビール 中 660円(ぼく)
グラス 490円(彼女)
ヌッゲガイスープ 550円 ふたりでシェア。
(ドラムスティックのスープながら、
最終的にはその姿はない。)
裏漉ししてあって、エレガントな仕上がり。
上等のGHEEのすばらしい香りとコク。
ほのかな、柔らかい、酸味。
イエッティ・サラダ。(=エビサラダ) 950円
エビは自慢できるような大きさのものではないものの、
しかし、ホタテや、グリンピース、
グリーンカール、レタス、赤ピーマンとともに
自家製の気品あるマヨネーズソースで和えてあって、
なお、温度がほの暖かいところに、ぼくはちょっぴりユーモアを感じた。
ニールドーサ 2枚 610円
純白のハンカチーフのような薄い薄いパンケーキ。
米粉の優しい味わい。気品を感じるおいしさ。
ニールドーサは作るのが難しいらしく、
作れない料理人も多い。さすがバンゲラズキッチンです。
マッシュルームのギー・ロースト 1180円
マッシュルームがトマト~レッドチリ系をベースにしたマサラの効いたグレイヴィーをまとって、
ドライに仕上げてある。たまたまのことだろうが、塩の量が多すぎ。
カサゴのタワフライ(輪切りタマネギのミントチャトニ風味添え)880円
マサラにマリネしたカサゴの切り身を、フライパンで焼き上げたもの。
たまたまのことだろうが、ほとんど塩が効いていない。
ただし、「輪切りタマネギ、ミントチャトニ風味」を併せるセンスは、
なかなかにチャーミングです。
ラムミントカレー 2110円
もしもあなたが、「ケッ、カレー1品に2000円越えかよ。ざけんじゃねーよ!」
などと不満を感じ、この料理を敬遠するならば、あなたは千年の悔いを残すでしょう。
今回のコースの前述ふたつの失点を補って余りある、すばらしさ。
こちらのラムミントカレーは、
けっしてブラウンカラーのカレーの上にフレッシュミントを散らしてあるのではなく、
なんとグレイヴィーそのものがフレッシュミントを贅沢にふんだんに使っていて、
絶妙にオイリーな、深い緑色です。
派手なミントの香りの、立体的なマサラ使いの濃厚なセミドライグレイヴィーのなかで、
柔らかく上等な子羊肉が優しく微笑んでいます。
グリーンチリのキックも効いています。
おいしい。すばらしい。おいしい。エレガントだ。
おいしいおいしいおいしいおいしい、おいしーーーーーーーーーーい!!!!!
この優美な仕上がりこそ、まさにバンゲラズキッチンの本領発揮です。
ぼくらは目と目を見つめあい、今回もまたおおいに満足して、
そしてレストランを出て、夜の銀座を散策したのだった。
あらためておもったことは、ぼくはGUCCIとBalenchiaga が大好きで、
準じて、Marni や、Sacai が好きで、
この日気づいたことは、Valentino や DOLCE&GABBANA もまた、
けっこう楽しいな、と、おもった。
(偉そうに! 笑っちゃうね、ブランド服なんて買えない癖に。)
そしてぼくらは夜の日比谷公園を歩き、
来月末あたりにはチューリップが咲くだろうな、
と、ぼくは そこにはないチューリップ を想像した。
夜空にはおぼろな月が浮かんでいた。
ぼくと女友達とインド料理、ときどきフランス料理。
http://tabelog.com/rvwr/000436613/
最高の南インド料理を、愛する人と、銀座で。
ぼくは自分のことを一流だとおもったことは一度もなく、
むしろどちらかといばいんちきくさい人間だと自覚しているけれど、
でも、そんなぼくの服や音楽や料理の趣味は、一流好みである。
もっとも、たとえば服は一流のものはとんでもない値段がついているので、
GUCCIや MARNIや Balenciaga はもっぱら鑑賞するだけで、
着るのはほとんど「地の果ての激安古着屋」西葛西ヴァンベールのもので、
まったく自慢にならないどころか、いくらか情けない。
そこいくとーin contrast ー東京の一流のインドレストランは、
ヴェヌス、Yazhini、サウスパーク、アーンドラ、アムダスラビー、
行徳ビリヤーニーハウスなどどこも安いし、
比較的に値つけが高めのレストランと言えども、
せいぜい表参道SITAARA(季節メニューがすばらしい)と、そして
こちらバンゲラズ・キッチンくらいで、しかも
その両店とて、高額店と言うほどの値段でもなく、たいへんにありがたい。
さて、こちらバンゲラズ・キッチンは、
南インド、カルナータカ州のマンガロール料理専門店で、
マンガロールは、南インドの西海岸、アラビア海沿いの港街で、
ケーララ州の北、ゴアの南といったロケーションである。
(料理は、ケーララ料理のスタイルに近い。)
こちらのレストランは、
場所が商業ビルの2階の一角で店舗面積がちいさく、席間が狭いことを除けば、
食材の等級も良く、つねにサワラ、サバ、タイ、カレイ、サンマ、ホッケを仕入れることも立派で、
メニュー構成はまったく日本化されてなく、現地主義に徹し、
調理技術は高く、味つけは中庸でありながらちゃんとキックがあって、
しかもアッサム出身のインド男と、日本女性の接客は微笑と気品があって、
すなわち、レストランを構成するほぼすべての要素がすばらしい。
そこでぼくは、これまで半年にわたって毎月、大山Yazhiniで
ディナーデートをつづけた女友達と一緒に、こちらに予約を入れ、
開店時刻の五時にうかがった。
以下、注文した料理に感想を添えて紹介します。
生ビール 中 660円(ぼく)
生ビール グラス 490円(彼女)
1)クミンティー(サーヴィス)
こぶ茶のような味わい。
2)シーフードスープ 640円(ふたりでシェア)
「インド中華」である。
アサリ、カニ、イカを具材にした茶色のスープは、
胡椒が効いていて、うまみがあって、ほのかに醤油の味わい、
おそらく片栗粉でとろみがつけてあります。
3)マッシュルーム・ウルワル 1190円
マッシュルームが、褐色のグレイヴィーとともに煮るように炒められ、
肉のようなうまみがあって、
トマトがいちおうベースになっているとはいえ、
むしろ小口切りの赤とうがらし、グリーンチリのキックが強く、
ふんだんなカレーリーフが香りを引き立てています。
4)カジキマグロのフィッシュ・モイリー 1990円
ココナツミルク味のシチューである。
ただし、ココナツミルクの使い方が優美で上品で、
タイ料理のようなくどさが一切ありません。
5)カサゴのマサラ(ドライ)990円
味わいは深く、おいしいけれど、塩がやや強め。
6)アッパム appam(写真なし)550円×2枚
米粉とココナツを使った薄手でふにふにのパン。
小麦粉を使っていないゆえ、味わいがおもしろく、また、ほのかな酸味がある。
こちらのアッパムは大きくて、エッジはほぼ焦がしていない。
7)野菜ビリヤニ、竹筒仕立て 1380円
インゲン、ブロッコリー、カシューナッツ、パニール(カテージチーズ)入り。
華やかで、優美。おだやかなおいしさ。
どの料理もまったくもって authentic で、われわれは最高の夜を満喫した。
他にグリーンバナナのスッカ(1000円)や、
サバのタンドール(1000円)にも惹かれたが、
次回のお愉しみにすることにした。
料理長はPraveen。
二番手はMohammad。
サーヴィスは、Bharatと
たまたまお名前を伺うことを忘れた日本女性。
(彼女の微笑みある接客もたいへん心地よかった。)
われわれは食後、イルミネーションの輝く銀座を散策し、
ガラスブロックの建築が夜には光の塔のように輝く、
レンゾ・ピアノによるデザインのメゾン・エルメスや、
東急プラザ(江戸切子をモティーフにしたファザードだそうな)を
散策した。
エルメスのギャラリー階では、アメリカ人のカップルが、
奇想天外な(寺山修司の天井桟敷のような!)美術展示をおこなっていて、
われわれはかれらとじゃれあって楽しんだ。
東急プラザでは、itobanashi というブランドが期間限定でスポット販売していて、
上等のインド刺繍の服を売っていて、好感を持った。
ぼくと女友達とインド料理、ときどきフランス料理。
http://tabelog.com/rvwr/000436613/
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ジュリアス・スージー
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店名 |
バンゲラズキッチン(Bangera's Kitchen)
|
---|---|
受賞・選出歴 |
アジア・エスニック 百名店 2023 選出店
食べログ アジア・エスニック TOKYO 百名店 2023 選出店
アジア・エスニック 百名店 2022 選出店
食べログ アジア・エスニック TOKYO 百名店 2022 選出店
カレー 百名店 2020 選出店
食べログ カレー TOKYO 百名店 2020 選出店
カレー 百名店 2018 選出店
食べログ カレー 百名店 2018 選出店 |
ジャンル | インド料理、インドカレー、ワインバー |
予約・ お問い合わせ |
050-5597-5827 |
予約可否 |
予約可 ※ご予約の場合は、お一人様ワンドリンク制となります。 |
住所 | |
交通手段 |
東京メトロ「銀座駅」「日比谷駅」C9出口直結徒歩1分 有楽町駅から157m |
営業時間 |
|
予算 |
¥5,000~¥5,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥8,000~¥9,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、iD) QRコード決済可 (PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY) |
サービス料・ チャージ |
22時以降のご利用は、お支払い額から別途10%のサービス料を頂戴いたします。 |
席数 |
46席 (テーブル42席、カウンター4席) |
---|---|
個室 |
有 (2人可) 2名様でご利用頂ける半個室席をご用意しております。※個室料:550円(税込) |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 ビルの喫煙室がございます。 |
駐車場 |
無 近隣の駐車場・パーキングサービスをご利用下さい。 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い、カップルシートあり、カウンター席あり、ソファー席あり、車椅子で入店可 |
コース | 飲み放題 |
---|---|
ドリンク | ワインあり、カクテルあり、ワインにこだわる、カクテルにこだわる |
料理 | 野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる、健康・美容メニューあり、ベジタリアンメニューあり、英語メニューあり、アレルギー表示あり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 夜景が見える |
サービス | 2時間半以上の宴会可、お祝い・サプライズ可、ソムリエがいる、テイクアウト |
お子様連れ |
子供可(乳児可、未就学児可、小学生可) |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2018年1月14日 |
電話番号 |
03-3561-5516 |
備考 |
【コースメニューがリニューアルしました!2名様よりご利用頂けます。当日のご利用も◎】 |
初投稿者 |
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アムダスラビーのガネーシュ・クマール・シェフが言うのだ、
「ぼくは東京の南インド・レストランの基準を知りたい。」
そこでぼくはまず、アーンドラダイニングを選び、
クマール・シェフ、(同じくアムダスラビーの)SANTOSH、
そしてぼくの3人は、まずはアーンドラ・ダイニングですばらしいランチを食べた。
食後にクマールが葉巻を吸いたいと言うので、
6丁目の菊水に案内した。(クマール・シェフはキューバの
ハヴァナ産の葉巻を2本買った)。
そして、日比谷公園でのんびりして、
さて、夕食は ぼくがこちらバンゲラズ キッチンを選んだ。
われわれはこんな注文をした。
生ビール
Bangera's Special Yetti Salad (エビサラダ)950 Yen
Mangalore Thali (盛り合せ定食)2852Yen
Mangalore Bans (マンガロールのパン)2p 820Yen
Set Dosa お好み焼きのようなもの(値段忘却)
Lamb Mint Curry 2110Yen
ぼくの印象は、全体的に甘い料理が多いということ。
これはレストラン側の、
多数派のお客さんに愛されたいという意志の現われではあるにせよ、
しかし、ぼくの感想は----ちょっとやりすぎなのではないかしら。
たとえば、Mangalore Thali (盛り合せ定食)を構成するところの、
ラッサムもサンバルもパニールカレーも、
そしてあたりまえのことながらデザートも甘い。
(なお、デザートはヨーグルト系のもので、なかなかおいしかった。)
ただし、全体的にはぼくはおもった、
ラッサムやサンバルは、もっとそれらしいフレイヴァーを出して欲しいし、
また、それぞれの料理は、もう少し酸味や、辛味、苦みなどなどを、
料理ごとに振り分けて欲しい。
もっともガネーシュ・クマールはひかえめに弁護した、
「ラッサムもサンバルも朝と夜はいくらか甘くすることもままあるんだよ。
昼は、いくらか酸味を効かせることも多いけどね。」
ぼくはそんな説明を聞きつつ納得はしつつも、
しかし、ぼくの感想は変わらなかった。
また、ごはんは、クマールによると、maeta rice と言うらしいものの、
ぼくには、ぼそぼそしていて、まったく感心しなかった。
これならば日本米のなかから南インド料理にふさわしいコメを探した方が、
だんぜん良いし、なんなら5キロ1000円ていどの多産地混合日本米でも、
なかなかおいしい。
また、Mangalore Bans (マンガロールのパン)も、
ふっくらしたボール状で、キツネ色にこんがりしていて、
もしもこれだけを食べればなかなか魅力的でかなりおいしいのだけれど、
ただし、食事用としては、ほのかに甘い。
しかも甘い料理が多いゆえ、ぼくには微妙に、ひっかかった。
他方、ぼくの大好きなこちらのラム・ミント・カレーは、
ぼくには大好評だったものの、しかし、
ガネーシュ・クマールとSANTOSHは、ぼくに苦笑いしていた。
ミントの香る緑色のグレイヴィーのなかに、
柔らかく煮込まれた羊肉が潜んでいて、
ぼくにとってはすばらしい仕上がりだ。
しかし、SANTOSHは厳しい、
「ミントは上だけ。グレイヴィーはほうれんそうがいっぱい。」
クマールも同調した、「この料理には、もっと
ニンニクとグリーンチリを効かせなちゃ。」
ぼくはかれらに半ば感心しつつ、半ば反論した、
そんなにそんなにどの料理にもひとしく
ニンニクと辛味を効かせなくてもいいじゃないか!
そもそも、銀座はけっして西葛西じゃないんだよ、
ニンニクや辛味を嫌がるお客さんも多いんだよ!
しかし、かれらはそんなぼくの反論には、まったく動じなかった。
かれらが大々的に賞讃したのは、セットドーサで、
これは、華やかな仕上げのお好み焼きのようなもので、
ぼくもまた、おいしいおいしいとよろこんで食べた。
実はこの夜は、始まり方が悪かった。
生ビールがちょっと、すっぱい臭いがして、
生ビールサーヴァーのホースや器具を洗浄していないことが丸わかりだった。
(あるいは、10リットルのビア樽が、
たまたま売れゆきがかんばしくなく、5日を越えて使っているために、
ビールが劣化した可能性もあります。なにしろビア樽は常温保存で、
それをサーヴァー内部の radiator で冷却するゆえ、
風味の劣化は避けられず、
それゆえ10リットルは5日以内に売り切ることが重要です。)
もっともどんなレストランとて、
もしも減点評価を徹底すればいくらだって欠点が上がってくるもの。
もちろんアムダスラビーとて、
インド人料理人たちが客としてそこそこ来てくれるとは言え、
もしもかれらの社交辞令の扉をこじ開けて、
かれらの本音を訊いたならば、
そこにはけっして讃辞ばかりではなく、
あれこれの批判もまたないわけがない。
たとえば、「南インドレストランを標榜しながら、
ブッフェメニューに北インド料理がかなり混じっているぞ。」
というようなお叱りはままあったりもするし。
また、ブッフェのビリヤニに肉が少ないとか、
たまたまある日のビリヤニには
スパイスの奥行感が足りなかったりとか。
はたまた別の日はコルマの味がボケていたり、
ときになにかの料理の塩がやや多すぎたり、
そんなことはいつものことではある。
この世に完全無欠の料理など存在しない。
また、公平のために言えば、
こちらのレストランは魚自慢であり、
われわれが魚料理を注文しなかったことも失敗だったかもしれない。
また、こちらのレストランのカトラリーはゴージャスで、
金属製のコップも、平皿も、ターリの盆も、小鉢も、貴族的で、
なるほど、これが銀座が要求するクオリティであるのだなぁ、
と、われわれは感心もした。
とは言え、ぼくにとって、バンゲラズへの評価が
食事回数を重ねるごとに下がってゆくのは、哀しい。
給仕長も、行くたびに替わっている。
料理人が替わったのかどうかは、ぼくにはわからない。
もしもレストラン側が(ホームページなりなんなりで)
料理人紹介を掲げていれば、客側は味の変化に納得ができもすれば、
次回料理人が交替したら、また食べに行こうかな、と、おもえもする。
しかし、こちらのように料理人非公開では、
客側はそんな納得さえできない。
ぼくをあんなにも狂喜乱舞させてくれた初回のバンゲラズ体験は、
幻だったのだろうか???
それともあのすばらしい夢は、
ぼくと一緒に食事をともにしてくれた、
ぼくの大好きな女友達による、
いわゆるところの 美女効果 だったのだろうか???
ぼくはおもいだす、
この日、あれこれのジャズのなかで、
セロニアス・モンクの、『クレプスキュール・フォア・ネリー』もまたかかった。
セロニアス・モンクの太い指が、
ピアノの鍵盤を走り、美しいメロディを、
いかにも不器用そうに、そしてまたその不器用こそが、
ひとつの不思議な美を表現していて。
ぼくにとってcrepuscule(薄明かり、夕暮れ)という言葉からは、
いつもモンクの音楽が聴こえてくる。
ぼくと女友達とインド料理、ときどきフランス料理。
http://tabelog.com/rvwr/000436613/