有楽町：スパイスとハーブのマリアージュの会（再） : バンゲラズキッチン

2019.08
　その昔、スパイスの魅力をイヌに教えてくれたMYFさんが大阪から久々に上京するということで、旧知のオッサン３人で囲む会です。
　MYFさんは昼しか行ってないということだったので、幹事チョイスの夜メニューを色々と・・・

◆スープ２種
　まずはスープ２杯を４人でシェア。
　「本日のサール(\490)」はダール（豆）で、甘酸っぱい味が特徴的。
　シーフードスープ(\640)はスパイスが前面に出ており、具だくさんです。
　両方とも、バンゲラ以外では中々味わえないスープ。

◆チキンマライティッカ(\810×2本＝4ピース)
　あっ、写真忘れてた・・・
　見た目は普通のタンドールチキンですが、ミニタンドール窯で仕上げ焼きしてくれており、テーブルに置かれた窯からスパイス香が綺麗に立ち上がります。
　そしてバンゲラの特徴であるハーブ、ミントソースを添えてくれています。
　まずはソース無しでスパイスの香りとジューシーな肉を楽しみ、後半にミントソースで味変させるのがオススメ。

◆スタッフドカラマリ(\1,896)
　詰め物入のイカを香ばしく焼き上げた一皿で、具(詰め物)の濃厚な味わいが特徴的な料理です。
　しかも今回は焼き加減が完璧、表面に擦り込んだスパイス綺麗に立っています。
　前半への組み込みマスト。

◆ベジタブルビリヤニ(\1,390)
　何気ないネーミングですが、バンゲラの看板メニューの一つ。
　米から炊き上げる本物のビリヤニで、スパイスとの絡み方が半端ない一皿です。
　しかもアクセントのハーブ、フライドオニオンとカシューナッツとのバランスも完璧。
　都内トップクラスの美味さなので、カレーの分量を抑えてでも組み込みをオススメします。

◆カレー２種＋ニールドーサ
　今回は４人だったので、ここでカレーを２種並べてみました。
　１皿目は幹事イチオシのラムミントカレー(\2,110)。
　具のラムはミントとスパイスでマリネ、カレーソースはほうれん草よりミントが多い、バンゲラのスペシャリテです。
　もちろんベースの美味さあっての完成度で、値段も相当高いのですが個人的には絶対のオススメです。
　２皿目は、二枚貝のカレー(\1,300)。
　バンゲラのカレーの中では最安値レンジですが、本来は貝出汁も効いているオリジナリティ満点のカレーです。
　今回はスパイスが強すぎて激辛仕上がりになっていましたが、この辺は滅多に無いご愛嬌。
　で、もう一つ特筆すべきが、バンゲラオリジナルのニールドーサ(\610／2枚)です。
　米で作った生地を薄く焼いたもので、淡麗な味ですが絶妙食感、個人的には全てのカレーにも合うと思っています。（店側はカレーに合わせて数種類の粉もの組み合わせを提案してくれましたが、ビリヤニも食べると流石に腹パンになりそうだったので、今回はニールドーサに一本化）

◆チーズウタパ
　ここで少し変化球。
　米と豆の生地で作るインド風お好み焼きで、トッピングはたっぷりのチーズです。
　これだけでも実は相当美味いのですが、付け合せのサンバル(豆・野菜煮込)と、甘いココナツチャトニを合わせるとメチャ面白い味変になります。

◆デザート２種
　デザートその１は、ドライフルーツ入りのココナツクリーム「ココナツパヤサ」です。
　今回のメインの具はココナツで、まさにココナツinココナツミルク。
　デザートその２は、胡麻とココナツミルクのドリンク「エルメジュース」です。(すんません、NO PHOTO)
　これも美味い。

　という感じの４人会でした。
　やはりバンゲラは美味くて面白い。
　今回は定番料理を並べる会にしましたが、慣れたメンバーが集まるならフィッシュビリヤニ等の超変化球も面白いと思います。
　ただ、フィッシュビリヤニは意外にボリューミーで、６人以上揃わないと腹パン一直線かも。
　ということで、バンゲラは多人数が絶対的に面白いです。
　ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

2018.09
　以前から行きたかったバンゲラ、友人から四人会の誘いをもらえたので速攻ＯＫで行ってきました。

◆イェッティサラダ(\950)
　まずは野菜ファースト。
　ミックスベジタブルを含めた温野菜をレタスの上にトッピングし、シーザードレッシングをかけています。
　スパイス感が感じられずオンリーワン度は今ひとつですが、駆けつけ一皿として面白い前菜でした。

◆ウルワル：チキン(\1380)
　ここから怒涛のスパイス料理が始まります。
　１皿目は、鶏肉に刻みナッツ・刻みハーブ(カレーリーフも？)・刻み唐辛子をベースにしたスパイシーソースを絡めて焼き上げたもの。
　スパイスの香りの立ち方、鶏肉に染み込んだスパイスの味とコクに唸る感動のキックオフです。
　唐辛子は辛味が強いので、苦手な方は避けながら食べる感じでしょうか。

◆サーモンのスパイシーフライをタワで(\1600)
　２皿目は、タワフライ(米粉フライ)とラワフライ(小麦粉フライ)から、タワフライをチョイス。
　写真が少しピンボケで恐縮ですが、スパイスは完全刷り込み系で表面カリカリ・中はジューシーな仕上がりです。
　１皿目とは方向性を変えたスパイシー料理で、これも美味い。

◆チキンマライティッカ(2個)(\810)を２本
　３皿目は、テーブルの上に置けるミニサイズのタンドール窯、というか壺に入った串焼きです。
　鍋の底には火の入った炭が置かれています。
　スパイスは軽めで味を染み込ませる作り込みで、ふわふわしっとりな鶏肉は単独でも旨味十分。
　そして驚きが付け合せ。
　写真右側の緑色のタレはミントソース。
　これが絶妙に鶏肉に合います。
　巷のタンドリーチキンとはひと味もふた味も違うすごい料理でした。

◆カレー：ラムミント
　４皿目はカレーを珍しい「ラムミント」で頼んでみました。
　見た目はサグカレーですが、味わいは驚くほど軽やかで香り立つもの。
　聞いてみると、カレーソースは半分以上がミント、残りがパクチーとほうれん草とのことでした。
　頼んだときにはミントは香り付け程度と思っていたのですが、まさかの主軸、独特の香り立ちも納得です。
　具のラムも味が濃く、これはオンリーワンで素晴らしいものでした。
　お供は薄焼きの米粉クレープ「ニールドーサ」です。
　
◆マンガロールビリヤニ：ベジタブル(\1380)
　５皿目はビリヤニ。
　本物のビリヤニは時間がかかることを承知していたので早い段階でオーダーしていたものですが、予想通り宴の後半に登場。
　竹の入れ物に入って出てくるのですが、蓋を空けた瞬間にスパイスの香りが一気に広がります。
　写真では表面はスパイスが無いように見えますが、底の方にスパイスが効いた部分が沈んでいるので、ガッツリ混ぜ合わせます。
　考えてみると底の方にスパイスを沈めておき蓋をして仕上げ蒸し、蓋を開けると一気に香りを広げる作り込みだったと納得するサプライズの一皿でした。
　味も素晴らしく、長粒種の米がしっとり食感に炊かれており、スパイスの味と香りが重層的に組み込まれ、メンバー全員が無言で食べ進みます。
　しかーも、ここでも登場のミントソース。
　少しクリームを効かせた印象ですが、これをビリヤニに少しかけると味と香りの軸が更に一本増えます。
　ここまで美味いビリヤニは初めてでした。

◆スタッフドカラマリ(\1896)
　６皿目は、イカフライの中に詰め物をした料理。
　香ばしく焼かれたスパイシーな烏賊の中に、スパイスとハーブで味付けされた具が入った面白美味いものです。
　これは前半に組み込むと面白そう。

◆アイスとフルーツの盛り合わせ
　デザートは多種フルーツの上にアイスをトッピングした一皿。
　これはインドらしからぬ、というと怒られそうですが西洋チックな完成度の高いデザートでした。

　という感じの小宴でした。
　これまでのインド料理のイメージはスパイスＯＮＬＹ、上質な店でブイヨンが美味いという程度だったのですが、今回はスパイスとハーブの完璧マリアージュという新しい発見をさせてもらいました。
　再訪必至ですし、メンバーはミニ壺焼きとビリヤニの全制覇を希望です。
　ミニ壺焼きは、メニュー上は「タンドーリメニュー」のところにあり、今回頼んで串焼き以外にも、マナガツオ(\2020)、海老(\1570)、サバ(\1000)、骨付きチキン(\590)がオンメニュー。
　ビリヤニは、今回のベジタブル(最安値の\1380)以外にも、チキン、マトン、海老、カジキマグロ、マナガツオがオンメニューでした。
　マナガツオのビリヤニは(\2990)という驚きの値付けですが、個人的には絶対に行き着きたい一皿です。
　予約必至の人気店ですが、遠征する価値があります。
　オススメは最低４人、できれば６人で訪問してビリヤニを２種並べる頼み方でしょうか。
　ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。