マンガロールバンズ、マトンビリヤニ、ドリンク多数 : バンゲラズキッチン

2019年に食べたものを振り返っています。

ランダムなので、何位など順位をつけていません。
バンゲラズキッチンのランキングは食べログでもオープン当初、出足が鈍い反応でした。
日本人の多くというかほとんどは、ブロガーの反応を見たり、点数評価で来店するので、さほど良い反応がなかったからでしょう。
プレイベントで招待された、自称カレー専門家の方々の反応については、彼らの経験と知識が浅いので、信じるに値しないと判断しました。

インド料理については己とその国の人の感想しかあてにしていません。笑
インド人のH師匠およびインドのマスターシェフの舌に一切の信頼を置いています。
(言っちゃったよ)

ま、そんなわけで、こちらには高得点をつけましたが、日本初という事実よりも、美食としてのインド料理として十二分に応えられる店だと感じました。

やはり、マストは魚介類の料理ですね。
(肉料理はまた違う店です。)

ランチについてはわかりません。笑

ミシュラン獲得おめでとうございます。

身体的特徴はインド人、国籍は日本(とアメリカ)、脳と思考はプロテスタント的アメリカ人という方と会食で利用しました。

食事も刺激的ですが、さらに刺激的な御仁で有意義なディナーになりました。

ドリンクはコカムシャルバット、カピ、チャイなどをいただきましたが、一部撮影を失念。

笑い話の一つで、その方の近所の人の話がありましたが、私はインド系の方に、インド料理について指南するような、見当違いなことはできませんね。苦笑

某所で、バンゲラズキッチンのビリヤニを食べたいと吠えていたら、レビュアー様がキャッチしてくださいまして、ご同行くださいました。
拙い者に、お付き合いいただきまして、ありがとうございます。

レビュアー様がワイン通のため、初回でダメ出ししたワインの話に及びましたので、まずは試しにインドワインのカベルネ･ソーヴィニヨンをオーダー。
記憶が怪しいけれど、おそらくフラテッリです。
開封したら、若い。赤が苦手な寺西、怖じけづきます。
ただ、そこは、お詳しい方のテクニックで、おいしく飲めるものに仕立ててくださいました。

サービスで、ミニサモサをミントチャトニ付きでいただきました。これがミニのために、程よいスナック感覚でテンションが上がります。

最初はワインに怖じけづいたものの、スターターとしてオーダーした、蛤のスッカに合いました。
ストロングなスパイス使いなので、赤でも負けません。
蛤のスッカは、貝の旨味にマスタードオイルとスパイスが乗って、口に入れた途端に、ブワッと香りとともに旨味が広がります。
おそらく、浅利でも美味しいでしょうが、蛤のほうが品が良い出来栄えになるでしょうね。

次に、ニールドーサと提案された、メニューにないマナガツオのタマリンドチリソースがけ(ミーンプリムンチ)をいただきました。
これが、ザ･マンガロールな味付けです。
ストロングに酸っぱくて辛くて、ほんの少し甘くて、旨味があります。
タマリンドとチリは南インド料理の定番スパイスにしても、とても調和が取れていて、バランスが良いです。魚の身も適度に火が通っています。
調和が取れていながら、決しておとなしい感じがしないのは、スパイス使いもさることながら、使用量をケチっていないからですね。ケチらないからこそ、ジャガリ(キビ糖)が活きてくるのでしょう。
これは経験とセンス無しでは成立しない料理です。工程は簡単ですが、この両輪があってこそ、作れる一皿です。

さらには、お待ちかねの、ミーン(魚)ビリヤニが登場。
これが、もうね。
さきほどの皿に残った、タマリンドチリソースをかけて、味変したら、クレイジーなレベルになり、脳内が沸騰。
付属のライタより、合うのです。
これだけ食べて生きていきたいと思わせる、特級なビリヤニでした。
南インドのビリヤニを見直しました。ごめんなさい。国内で食べられる、100%偽ハイデラバーディビリヤニより雲の上でした。
設備の都合上、偽ハイデラバーディにならざるをえないビリヤニよりも、ミーンビリヤニを選ぶというか、これじゃないと嫌です。
スパイスやビリヤニに慣れて来たら、これは是非とも召し上がっていただきたいですね。

末文ですが、ホイホイに引っ掛かり、快くお付き合いいただきました、ジゲン様、ありがとうございます。
また、ご一緒いたしましょう。

聡明な幹事さんによる、日本初のマンガロール料理を食べる会で、貸切にて利用しました。

場所は、銀座インズ２の２階です。
方向音痴の寺西でもわかる、銀座インズです。
ずいぶん思いきった場所で開業したなあと、怖いもの見たさで、参加してきました。
今回は、幹事さんの交渉により、レアなメニューのコースで予約したので、品数の割にかなりお得な価格となりました。アラカルトでオーダーすると、1.5倍になるとオーナーのバンゲラさんに聞きました。
品数が多いので、総評からまず申し上げると、どれも、凄く美味しかったです。それでいて、南インド料理として、ダ○イン○ィアや○ク○ンのように北インド要素を料理に入れ込まず、南インドはマンガロール料理に特化していました。

やろうと思えば、アーンドラ料理やタミル料理などもできるけれど、できる限り、マンガロール料理で勝負したいと、オーナーさんはおっしゃっていました。
調味は全体的に、しっかりした味付けですが、塩分は思ったほど強くなく(日本人向けに調整してある)、しかしながら、お酒と合う料理の数々は、酒好きの男性でも満足できます。

カレー類は、ホームメイドスタイルの味付けだそうですが、おつまみの類はレストランスタイルで、中華料理や日本料理に近いものが散見されました。

以下、個別に寸評します。

1 、Tomato saar Tongue-tickling version of the popular Mangalore soup トマトサール マンガロールスタイルのスープカレー。

かなりしっかりトマトの味がする、濃いめのラッサム。酸味が強いが、トゥールダルを溶かして入れてあるので、豆の甘味とポタージュ感が酸味を緩和している。
こってり系ラッサムという形容が一番合う気がします。

2、 Mangalore buns Deep fried mangalore speciality snack made from dough of various flours, banana and spices マンガロールバンズ バナナの風味が香る揚げパン。

バナナ風味の揚げパン。これは、店の前で150から200円で売れば、バカ売れすると思います。付属のチャトニも美味しかった。女子受け間違いなし。

3 、Chicken Uruval Chicken pieces roasted in a masala mixture and fried till dry with the coconut and dry chillies. ウルワル カシューナッツやカレーリーフを使ったスパイス炒め。

確実に酒の友な味付け。強めのスパイスがっちりで、特にチリとジンジャーとカレーリーフが強いので、ビールと一緒がベストです。

4 、Bangude rawa fry Sea-food marinated in home made masala and deep fried with crispy semolina coating サバラワフライ マサラでマリネした魚のセモリナ粉を衣にしたクリスピーな揚げ焼き料理

アジをマサラで揉み込んで、セモリナをつけ、油少なめで焼いたもの。グリーンチリチャトニであえた玉ねぎと一緒に食べました。
これは想像通りの味わいでしたが、そこまでスパイスが強くなく、スパイス初心者や一般受けは良いと思います。

5 、Yetti Butter Pepper Garlic Fragrant garlic, sauteed in butter and seasoned with pepper makes it an aromatic white sauce based side-dish. エビバターペッパーガーリック 胡椒を効かせたコクのあるバターガーリック炒め。

これは寺西的にヒット作。というのも、中華料理のような、しかも非常に上質な料理で、高級中華料理好きも唸る美味しさだと思いました。チェンナイ滞在経験のある、隣の席のヨガ資格ホルダーの方も絶賛していました。
意外感が強かったことが、余計に印象が強くなった理由かも。
インド料理は苦手という方にも強く勧めたくなります。

6、 Green Banana Sukka Mangalore speciality dry dish made using masalas, grated coconut; and it is generously tempered using ghee as well as onions. グリーンバナナスッカ ココナッツとスパイスの炒め料理。

いかにも南インド料理な青バナナとココナッツファインの炒め物ですが、箸休めになり、さわやかな青バナナの香りに癒されました。ずっと嗅いでいたい。

7、 Kori Gassi Mangalore speciality Chicken dish cooked in finely ground fresh coconut with spices. マンガロールガッシ マンガロールではグレイビー（ソース）のあるカレーをガッシと呼びます。ココナッツをふんだんに使ったコクのあるマンガロール流のチキンカレー。

ニールドーサと一緒にいただきました。結構マイルドな味わいですが、ふんだんにマスタードシードとココナッツオイルを使用してあり、材料費を想像して、背筋が少し凍りました。材料費をケチっても、日本人にはばれないと思います。笑

8 、Neer Dosa Mangalore speciality thin Crape made from rice. ニールドーサ マンガロール名物のドーサ。米で作った生地を薄く焼いたクレープ。

まさしく、日本初ですね。
実は、どこかで食べた味なのですが、思い出せません。
面白い食感ですので、好奇心が強い方にトライしていただきたいです。

9 、Ganji with Nungel meen chutney Mangalore brown rice served in liquid consistency with Dry fish chutney. ガンジ マンガロール名物の魚ふりかけをかけて食べるブラウンライス粥

マッサライスをお粥にしてありました。同席のOさんいわく、インドのホテルで日本食として提供されるお粥そのものだと。インド和食かもしれないです。
魚はモルディブフィッシュチップで、ココナッツチャトニ仕立てで、噛めば噛むほど美味しさが倍増。お粥に入れて食べました。


10 、Holige　 Mangalore speciality flat bread stuffed with sweetened mixture with honey and almond chips. ホリゲ豆とジャガリーを生地に練りこみ、ハチミツとアーモンドチップをトッピングにしたマンガロールの甘いパン。

クレープですね。生地はさほど甘くないのですが、ジャガリーという黒糖が活きており、ハチミツの甘さと調和して、デザートとしてかなり優秀でした。アイスクリームを乗っけて、チョコレートソースをかけたくなりました。こってこてにしたくなる、嗜虐感のある、一皿です。


日頃、インドの家庭料理やムスリム向けハラル食堂で食べているので、南インドの高級レストランスタイルはご無沙汰でしたが、メニューから厳選すれば、ハイレベルな高級マンガロール料理を堪能できますね。
私のレビュアー様には、グルメな方々がいらっしゃいますが、完全にお口に合うかどうかはともかく、一度は召し上がられると、南インドへの扉が再度、開かれるかもしれません。
お口が肥えた方にも、何かしらの満足感が訪れることでしょう。

ビリヤニは未食ですが、南インドのビリヤニとしては、かなり魅力的なビリヤニですので、試してみます。ローズウォーターやミントも使っているとのことで、材料費を贅沢にかけたビリヤニですってよ。

全ては、社長の気前次第なのですよ。
材料費をかけられるか、かけられないか、採算が取れるか、取れないか。博打ではありますが、是非ともこのままのクオリティで頑張ってください。