美味なる一反木綿 : 五代目 花山うどん 銀座店

群馬の館林が本拠地のこちら、オープンした頃から昼の行列が気になっていましたが、この程二回早めの休日ランチを頂きに訪れました。これはっ、と感じたのですかさず夜も訪問した次第です。昼も夜も評点は殆ど一緒なのでレビューは夜の評価として付けさせて頂きました（ズボラですみませぬ）。尚、昼は12時前なら並ばずに入れそうだし、夜は大テーブルならフリーでも大丈夫そうです。

明るく清潔感に溢れる店内は手前に大テーブル7席、館林のつつじが描かれた壁際にテーブルが16席、左側には掘りごたつ座敷が2卓12席という配置です。昼の卓上には”野沢菜”と”白菜漬け”が置いてあり取り放題であります。香ばしい黒豆茶が供され頂いたのは以下の通りです。

～昼～
「天婦羅盛り合わせ ざる二味（鬼ひも川選択）」（1750円 税込）◎・・・夜にもあるメニュー。普通のうどんも選択できるがこちらに来たからには、五代目店主が50年ぶりに復刻させたという看板商品の”鬼ひも川”で頂く。幅5cmの＂一反木綿＂の如きうどんはやはり食感が命。国産小麦と軟水で作られたそれは滑らかな口当たりとモチモチクミクミとした噛み応え。メニューによると塩にも拘っており、ナトリウム60％の他に多くのミネラル成分で出来た塩を使っているとの事。確かに塩気は強く感じない。
つけつゆは返しが強めの醤油ベースのものと、濃厚な胡麻だれの二種類で楽しめる。天ぷらは海老2本/山芋/紫芋/ヤングコーン/ししとう/舞茸/かぼちゃ。カラリと揚がり、揚げ油も軽くて美味しい。
「鬼御膳」（1350円）○・・・御膳はランチのみのメニュー。狸の器に入った”鬼釜”は、牛しゃぶと青葱と刻み海苔と温玉入り。出汁醤油を投入し豪快に掻き混ぜて啜る・・・事はできないか（笑）。これも看板商品らしく結構なインパクト商品。配膳の際に「つゆは濃いめなので少量ずつかけてお試し下さい」と御親切なアナウンス。セットのミニ丼は「かき揚げ丼」「天丼」「野沢菜昆布いくら丼」から選べる。かき揚げを選択したが厚さ5センチ以上あり量的満足は確実に得られる。尚、御膳は麺の大盛り無料である。当然大盛りにしたが腹パン間違いなしである。4種類（かな）ある御膳のCPは見過ごせないだろう。

～夜～
「季節の前菜七点」（780円×3）○・・・岩もずく/鮫軟骨と蛸の梅和え/菜の花と数の子のお浸し/抹茶豆腐/空豆漬/玉子焼き/合鴨西京漬。丁寧な調理の数々で全部合格。抹茶豆腐のスイーツ的な甘さが特に印象的。
「味噌こんにゃく」（200円×3）○△・・・群馬と言えば味噌おでん。白味噌主体な色合いで味は良いが、ぬるいのが残念ポイントかな。
「焼きまんじゅう」（300円×2）○・・・これも群馬らしい品物。みたらし的たれと香ばしい焼きの香りは日本人には堪らん。
「野沢菜昆布のおろしいくら」（500円）○△
「赤城和牛の炙り焼き」（1350円）◎・・・赤身の美味しさを存分に堪能できCPに優れる。舞茸とかぼちゃの焼き物が添えられる。
「ひも川乱切りスティックパイ」（380円）◎・・・酒のアテだがこれが秀逸。油とひも川の相性が抜群である。クリームチーズとサルサソースのディップがまた酒を進ませる。お酒を嗜まれる方には是非試して貰いたい。
「麦豚の味噌漬け焼き」（950円）○・・・しっとりと美味。
「鬼ボナーラ」（1250円）○・・・夜限定メニューのカルボナーラ鬼ひも川バージョン。カルピスバター仕上げとたっぷりの削り節がさっぱり&旨みのポイントかつアイデンティティ。
「丸ごと玉葱の南極カレー」（1300円）○
「鶏だし南極カレーつけ」（1300円）○・・・普通に美味。少し強めに感じる返し（醤油）も炭水化物に合う。白米を入れても美味だろうが、酒も入ってるし食べ過ぎだしこれ以上の糖質はヤバイし我慢する。夜に御飯があるかは未確認だが。
「鬼ひも川のりんご包み揚げ　バニラアイス添え」（500円×2）◎・・・やはりひも川と油の相性が良いのが証明された。トロッとしたリンゴの香りとも相まってかなりの美味。
「抹茶アイスの花山甘味」（500円）○・・・あんこと蕨餅?が一緒盛り。和菓子好きには堪らんセットか。

これに「ボトル麦焼酎」（3800円）「尾瀬の雪どけ」（1250円）「水芭蕉」（900円）「ウーロン茶」（450円×2）を三名で嗜み、ひとり6000円ちょい。夜もCP良いと感じます。

ひも川もさることながら油もの（天ぷら含む）がイケると感じました。そして銀座にありながらCPの高さは間違いありません。コースは4000円から8000円まで6種あり、客層も女性のお一人様から軽い接待使いのサラリーマン、ご家族連れなど多岐に亘っています。最初に書きましたが雰囲気も明るくビシッとした清潔感があり、それでいてカジュアル、なかなか良いですね。サービス的には不慣れな方もいらっしゃいますし、キャパに比して人数が少ないという面も感じますが気になる点は全くありませんでした。きっとまた美味なる一反木綿に会いに行くでしょう。
ごちそうさまでした♪