地味ながら水準の高い赤ワインのカンパーニュ : ブーランジェリーレカン

ワインに合うパンを購入。フランスなどではパンだけで。赤ワインを飲む人も多いという。私は青カビチーズだけで。赤ワインを飲むが。実に味わい深いのだ。またパンで言えばバゲットよりも。カンパーニュが合うだろう。

カンパーニュは田舎風フランスパン。大きく丸い形に焼いた。素朴な味わいのパン。これにクランベリーなどを入れて。さらに赤ワイン用の葡萄を練り込んだ。当店の3種類のカンパーニュ。噛めば噛むほどに。味がしっとりと馴染む。そして赤ワインを包み込む。

他の有名店では。カンパーニュはやや甘い。そしてそれだけでは味気ない。通常はスープに添える。しかしレカンのはコーヒーにも合う。でもやはりワインが一番。もともとは食事用のパン。食事の引き立て役。それが主役になったような。

この東銀座に来たら。レカンを避けては歩けない。正直重いパンだが。幸せを噛みしめるには。仕方が無い。

●イチジク　クリュスティック　　　　　　　　210円
●赤ワインとクランベリー　　　　　　　　　　350円
●赤ワインとノアレザン　　　　　　　　　　　350円
●赤ワインのカンパーニュと栗　　　　　　350円

有名なわりには小さなスペース。そのコンパクトなケースの中には。約35種類のパン類。隣のロテスリーレカンの。国産小麦のバゲットなど。その中にお目当てのパンを発見。赤ワインのカンパーニュ！これが実に美味しい。

今回は下記の２種類とイチジクのリュスティック。さすがにこのカンパーニュ。噛むたびに旨みがにじみ出て。味わい深くて満足。コーヒーとも相性がよくて。朝の一時を優雅に過ごせる。エスキスのクロワッサンも素晴らしいが。このカンパーニュも格別。

なんでも山梨のワイナリーへの訪問が契機。ワインを絞った後の葡萄で。パンが作れないかというアイディア。そこからから始まったそうだ。あの地元の茅ヶ崎のMOKICHI Baker & Sweetsはビール酵母で。パンも奥が深いのだ。

他に国産小麦のプティバゲット、国産小麦のカンパーニュ、発酵バター使用クロワッサン、国産小麦の山食パン角食パンなど。もっちりとした食べやすいバゲット、様々な酸味を感じるカンパーニュ、外はサクサク中はふんわりとした独特の食感のクロワッサン。

やはり小さな店ながら東京を代表するベーカリーの１つと言える。

●赤ワインのカンパーニュとクランベリー　　350円
赤ワインを作る時に出る皮の部分をピューレにしたもの、クランベリー、クルミ、イチジクを一緒に練り込んだ。ポルフェノール等を多く含んだヘルシーなパン

●赤ワインのカンパーニュとノアレザン　　350円
赤ワインを作る時に出る皮をピューレにした上、干しぶどう、クルミ、イチジクを一緒に練り込んだ。ポルフェノール等を多く含んだヘルシーなパン

●イチジクのリュスティック　　210円
国産小麦のバゲット生地にイチジクを練り込んだもの

長く高級フレンチとして親しまれてきた銀座のレカン。入居するミキモト本店ビルの建替えにより一時的に閉店。再開は2017年春となっている。地下に下りるとアールヌーボー風の鏡と赤い色彩の格調ある内装。長く銀座フレンチの中心的存在だった。

ところで最近、レカンのパンが美味しいという噂を聞く。あの銀座レカンは休業中。しかし東銀座のロテスリーレカンは引き続き人気を博している。そしてその隣に誕生したのがブーランジェリーレカン。小さな可愛い店だがショーケースには華やかにパンが並ぶ。

実際に下記の3点を購入したがやはり深い旨みを感じる。ここ数年いろいろな店でパンを買ってみたが。こちらが一番美味しいと思えた。それは味わいを左右する小麦粉選びから徹底的にこだわる。素材から最大限に旨みを引き出すパン作りを目指す姿勢という。

小さな店ながら種類は実に多様多種。クロワッサン、食パン、惣菜パン、バゲット、カンパーニュどころかマカロン、パティスリーまで。さらにサンドイッチやクロックムッシュまでも。見ていて楽しくなるショーケース。色彩も実に鮮やか。

例えば赤ワインのカンパーニュ(クランベリー) 。山梨の農園の赤ワイン（メルローまたはカベルネソーヴィニヨン）を作るときに出る皮の部分。それをピューレ状にしてクランベリーを練り込んだパン練りこんだカンパーニュ。

こんな風味と酸味、甘みのバランスの良いカンパーニュは初めてだ。シェフは様々な取り組みを心がけているそうだ。訪問するたびに新しいパンを購入しサプライズを経験したい。そんな衝動に駆られる店だ。

●赤ワインとグランベリー　350円
●無花果のリュスティック210円
●サツマイモ・パン・リュスティック250円