ホスピタリティあふれる、心地よい空間 : エスキス

銀座を代表するフレンチ、エスキスさんに行ってまいりました。
お誕生日月間2件目です(笑)

ロイヤルクリスタル銀座の８階、エントランスはキラキラとゴージャスで、
入口そばの生け花の前で記念撮影をなさっているお年を召したきれいなご婦人が素敵でした。

打って変わってエスキスの店内は、シェフの出身地コルシカ島のイメージで
白木の梁が美しい明るい調度、テーブルクロスも白い麻がさわやかで心地よいカジュアルさです。
サービススタッフの人数も多く、席に着くまで何名もがご挨拶くださいます。
案内されたのは、窓際コーナーのお席、嬉しく気持ちが浮き立ちました。　(まあ、窓の外の眺めはね・・・)

今回のメニューです。

◇アミューズ
繊細なチュイル内に、ビーツと鹿肉のタルタル
チュイルをそっと持ち、そのまま慎重に口に。鹿肉のもっちりした食感にチュイルがぱりぱりと砕け、楽しい食感が見事です。
タルタルのお味も大好き。

乾杯のシャンパンをいただいていると、ソムリエの若林さんが飲み物の相談に来てくださいました。
お料理に合わせてペアリングはお願いしたいけれど、お昼でもあるし、でそんなに頂けないかも、とお話しすると
お皿ごとに合わせて、少しづつ出してくださるとのこと。
嬉しいです～♡

◇栗のブラマンジェ、和梨
透明なグラスにブラマンジェ、極く細かいダイスカットの和梨が、ほのかなバジルの香りとともに底に潜んでいました。
これもまた、ふんわりとしたブラマンジェにサクサクの和梨が合わさり、心地よい食感。
こちらのシェフの特徴ですね。
栗の風味、塩加減も絶妙で、こちらも大好きな逸品でした。
シェフの出身地近く、サントリーニのギリシャワインを合わせてくださいましたが、さわやかなミネラル感で美味しい!
特殊な育て方など、ご説明いただき楽しめました。

◇パン　バター
麦の香りの高いパン。私はパンは、ほとんどいただかないのですが、「お連れ様」が気に入って次々と食べていくのを味見させてもらいました。
このパンだけでも素敵なシャンパンブランチができそうです。
ホイップされているバターに酸味があるので、お聞きするとフロマージュ・ブランも併せてあるとのこと。
Eのマークのお塩は、ザ・エスキスですね。

◇2種の茸のソテー
ジャンボマッシュルームとセップ茸のソテーにかぼちゃのピュレ。
鴨の皮をクリスビーに焼き、砕いたトッピングが良い香りです。
軽いコーヒーとオレンジの風味と苦みのある茸が、どこまでも複雑な一皿。
このお皿も素麺南瓜が添えられ、食感のハーモニー。
キノコに合わせたピノは意外なほど軽い印象でした。

◇モンサンミシェル産ムール貝　モンキーバナナのピュレ
モンサンミシェルのムール貝は大好きな食材、でもうっかり注文するとひどいお料理に当たってしまうのでいつも恐る恐るいただきます。
これは素晴らしく美味しい♡
濃いうま味と食感、あ～、もっといただきたい・・・
モンキーバナナは酸味があり、青い未熟なものらしく感じました。
それよりも、セロリアックのピュレの香りが強い印象です。

◇マナガツオのヴァプール　アサリとホワイトバルサミコのソース　
ブロッコリーの鮮やかな緑で線描された、早春・・を思わせる一皿。
ソースもあさりのコクよりは酸味が勝っていて、味の強いマナガツオには少し合わないかな・・・
フェンネルの花が添えられ、香りもつよく、これもまた早春を思わせました。

◇仔羊のソテー　茄子・ほうれん草　あんずのピュレ
仔羊の火入れが素晴らしい。
付け合わせの野菜たちはまたまた食感を大切にこだわっている様子。「うちのシェフは、そうしたいみたいで・・」と若林さん。

◇デセール
巨峰のグラニテ
タルトタタン(嬉し恥ずかし、バースデープレート)
小菓子　エスプレッソ
甘いものが苦手な私ですが、こちらのものはすべて美味しく頂け、自分でも不思議なぐらいでした。

今回選んだのはデジュネ　￥15200のコース
シャンパン1杯と水は料金に含まれ、お土産のプチフールもと考えると、CPはとても良いと感じました。
フレンチのコースは食べきるのが辛くなることがあるのですが、
デサートプレートまですべていただいてしまい、後でもたれることもありませんでした。
それだけに、たくさん召し上がる男性には物足りないのかもしれません。

サービススタッフのホスピタリティは素晴らしい!
慇懃さがなく、笑顔で的確な会話を心がけてくださり、いこごちの良さは満点です。
お料理もさることながら、あの心地よいひと時のためにもまた伺いたくなるお店です。
ごちそうさまでした。