『自然野菜の繊細な造形美、躍動するアートなエッセンス。』 : 銀座 シェ・トモ

熱い猛ヒートな土曜日。銀座「シェトモ」へ伺いました。2002年5月、「白金シェ・トモ」から移転されて「アップデート」激しい銀座ですでに今や老舗の存在。「宝石のような野菜の盛り合わせ」是非と、Mちゃんと伺ってみました。

ランチのコース。アントレとメイン、デセールはプリフィクス形式。
わたしはアントレ・「冷製鮎のコンフィ 冬瓜と丸ごとヤングコーンのゼリーと共に 鮎リエットのサンドウィッチを添えて」メインは「ニュージーランド産仔羊のローストと白いんげん豆が入ったメルゲーズ（仔羊のハンバーグ仕立て）トマト風味の仔羊のジュースと共に」

Mちゃんはアントレ「コラーゲンたっぷりの豚足 豚耳のテリーヌ キューブ仕立て ハンガリー産フォアグラのコンフィ 夏野菜のグレビッシュソース」メインは「銀のセルクルに詰められた長崎県玄界灘産鮮魚のソテーとタブレ（クスクスのサラダ） ジャガイモとオカヒジキのフリット添え 軽い香草風味のソースで」

【アミューズ】
『冷製鮎のコンフィ 冬瓜と丸ごとヤングコーンのゼリーと共に 鮎リエットのサンドウィッチを添えて』
“きんし瓜のサラダ、ヤングコーンとひげのゼリー”これに“鮎のリエットのサンドイッチ”も一緒に。この鮎のリエット、がすごい。味の深み。粋な演出、ポテトチップの形は“ジャンプしている鮎”かわいらしくって食べるのもったいない。

【アントレ】
『山梨県産 無農薬野菜達 28～30 種の盛り合わせ』
茹でたてアスパラガスの芳香なアロマがテーブルいっぱいに！約30種類の野菜を透明ガラスのお皿に散りばめたビジュアル的なお料理。実際見ると、迫力さに圧倒。
こんなに色鮮やかに皿を彩る素敵さ。蒸したもの茹でたもの、中心ですが、素材によって、マリネされたり、寒天寄せで煮詰めたりとそれぞれに調理を施す。塩分や香りなど計算されそれぞれの美味しさの特徴を最大限に引き出す芸が、細やか。活かし方も見事。自然なお野菜をとりましょうとシェフからのメッセージ、すべてみずみずしく、コクや甘み、酸味がうれしい。野趣さも上手に押し出しつ、茹でっぱなしのようでいて素人には真似のできないキュイッソン。この中でナンバーワンは奥深い風味「キヌア」味付けはクミンとオリーブペースト。

Mちゃん【アントレ】「コラーゲンたっぷりの豚足 豚耳のテリーヌ キューブ仕立て ハンガリー産フォアグラのコンフィ 夏野菜のグレビッシュソース」
フォアグラをゆっくりと丁寧にコンフィしたもの。このデコラテイブさも美しい。
おいしそう。惑わされます。

【パン用デイップ】
「野菜のジャム」
コンフィチュールというより濃厚な人参とママレードのミックスという印象。なめらかで野菜力強く、このソースをバケットにたっぷりしみさせていただくのも醍醐味。
「バター」
表面のブランドロゴ「T」の刻印が光る。ゆでたまごのような容器、なごむ。

【パン】
『バゲット・ナチュール』
ブリドール社・フランス輸入のパン。カリッと香ばしいクラスト、クラムは大きめの気泡でしっとりとした食感です。
パリの最高級ホテルや三ツ星店から高い信頼「ブリドール」・オーガニック・ファリントラディション小麦使用で別格。

『パンドミ・食パン』
片側だけトーストされて、サックリと半面の生状態。むっちり焼き上げています。目が詰まってどっしり重く、しっとりとしています。これも名店御用達“駒沢・パンテコ”製。

【メイン】
『ニュージーランド産仔羊のローストと白いんげん豆が入ったメルゲーズ（仔羊のハンバーグ仕立て） トマト風味の仔羊のジュースと共に』
仔羊のローストは、噛みごたえとトマトソースの絶妙なマッチング。驚くほどクセがない仔羊のロース肉。力強い肉の旨みと心地よい弾力はジックリ火入れ仕事をされたのが伝わってきます。味付けはシンプルで、脂身の甘味までもたまらない。
もう一つ、仔羊のメルゲーズ・ハンバーグ。メルゲーズという伝統的な仔羊のソーセージをハンバーグスタイルで。やわらかくニクニクしく、白いんげん豆もたっぷりが、感動的。ソースは“仔羊の骨のだしとトマトソース”、肉の旨味を引き立てつつも、くどさがなく、あっさりした感じでよーく合っておりました。

Mちゃん【メイン】「銀のセルクルに詰められた長崎県玄界灘産鮮魚のソテーとタブレ（クスクスのサラダ） ジャガイモとオカヒジキのフリット添え 軽い香草風味のソースで」
「本日の鮮魚・鯛のソテー」これをスープ仕立てで。食べる直前にクスクスタブレをセルクルから出して一緒にいただくという見た目もテンション上がるお料理。ソースの旨味の浸みたクスクスはきっとおいしかったに間違いない。

【デザート】
『イマジネーションのデザート・オレンジとブラックタピオカのゼリー・スフレチーズケーキとヨーグルトアイス』
事前にお盆で持ち込まれた主役4種・ヴェローナのチョコレート・桃・オレンジ・アメリカンチェリー・からデセールを選ぶ、というプレゼン。
わたしは「オレンジとブラックタピオカのゼリー・スフレチーズケーキとヨーグルトアイス」
底はオレンジとブラックタピオカのゼリー、真ん中にチーズスフレ、で覆っています。トップにヨーグルトアイス。オレンジゼリーの風味とスフレチーズの滑らかさを同時に味わおう贅沢なケーキ。優しさたっぷりスフレ。あとにはヨーグルトのキリッと酸味。お皿を彩っていたパウダーは“オレンジの皮”！細かい演出。

Mちゃんの【デセール】「桃のゼリーとバニラアイス・桃のピュレとハイビスカスソース」
桃の入ったテリーヌゼリー、美しい飴細工が爽やかで芸術的

【飲み物】
『アイスコーヒー』
アイスコーヒーは味にまろみがあって、苦味の少ないもの、好み。

シェフのご系列「ラ・ピッチョリー・ドゥ・ルル」も「アトリエ・ド・アイ」もお気に入り。本拠地銀座、未だ、でしたのでまた異なる雰囲気に感動。繊細な火入れ、考え抜かれた計算されたお料理、とくにスペシャリテ「Légumes organiques chauds et froids」洗練させたスタイルでどこのフレンチも今はどこでもあるお皿はこちらが先駆者といってもいいと思います。。銀座のど真ん中にして喧騒から離れた大人のレストラン、本日もお昼、女性のお客様で満席、このレギュームにほれ込んでいらっしゃる方も多いようです。