#144 ひとりで：銀座　GOSS : GOSS

　仕事が終わって、偉い人が車に乗せてくれたので、銀座あたりまでひとっ飛び。数寄屋橋の手前あたりで下ろしてもらって、新橋にでも行こうかと思ったのですが、6時半からおじさんに混じって立ち飲みというのもしんどいな、と考えて、反対方向へ。ちょうど、このお店が7時までハッピーアワーをやっているのを思い出したので、小走りに向かいました。

　場所としては、松屋の近く、銀座の中心に近いところですが、1本外れた道にあるので、人通りはそれほどでもなく、平日真ん中の早い時間だったためか、先客もいませんでした。


　まずはハッピーアワーのシャンパン。通常1,400円かららしいグラスシャンパンが7時までは1,000円ということで、まずはボランジェ・スペシャル・キュヴェNVを。グラスはやや小さめ。でも、これを1,000円で飲めるのはうれしい。
　続いて、何を飲んだんだっけな。。。7時近くになって、「最後にもう1杯いかがですか」と勧められるままに選んだのは、泡が強くて、少し甘い香りもあり、これは1杯目と2杯目が逆でもよかったかな、という感じでした。
　なお、グラスシャンパンは4種類置いてあります。もっと早い時間に行ったら、全部試せたかな。でも、シャンパン4杯って、さすがに贅沢かな。

　フードは、やや高めの設定で、おなかいっぱいにするのではなく、軽くつまむ程度。

－オリーブの盛り合わせ（\500）
　ブラックオリーブとグリーンオリーブを、種を抜いて潰したものに、セミドライトマトが添えられています。酸味は弱く、トマトがかなり甘いのは、本来の味ではなく、そういう調理がしてあるのでしょうが、どんなワインにも合わせやすいのではないでしょうか。

－タスマニア産オイスター（\300×2ピース）
　小ぶりな牡蠣ですが、やっぱりワインバーには必須のアイテムですね。玉ねぎを刻んでグレープフルーツか何かを混ぜたものを乗せて食べるようにと言われ、乗せた場合と乗せない場合、両方試しましたが、乗せずにそのままの牡蠣の味を楽しむのもあり。盛り付けもおしゃれです。高級感を重視していて、やはり、いろいろ食べながら騒ぐようなお店ではありません。

　この辺で、カードを購入し、2,000円チャージ。このカードのシステムについては、ほかのレビュアーの方々が子細に説明してくださっているので、省略しますが、ワインを決めたら、ボタンは少し長めに押すのがポイントだそうです。ワインによって、最低20mlから飲めるもの、50mlからのものなど、いろいろ設定があります。安いもので、3種類設定されているうち、中間の量が500円代から、高いものは数千円まで。ここで、シャサーニュ・モンラッシェとか飲む人がそんなにいるのかは不明。おいしいんでしょうが。ぼくは、リースリングとシャブリのプルミエ・クリュを80mlずつ頂きました。
　なお、750mlのボトルから注いでいるわけですから、当然、空になって、途中で止まってしまう現象が発生します。ぼくは運悪く2杯ともそれにあたってしまい、ゴボゴボと空気とともにワインが出てきて、それを受け取った店員さんが新たに開けたボトルから少し注ぎ足すという作業を経て、ようやくワインが手元に届きました。その度に、店員さんはワインが並んでいるケースのパネルを外して、ボトルを交換していて、なんだか大変そう。


　座りにくいという口コミも散見される椅子ですが、カウンターのスツールは、確かに背もたれがないから寛ぐには適していないかもしれないけど、別に悪くないかな、という印象。特に困ることはありません。長居する感じのお店でもないし、文句を言うところではないかな、と。


　ぼくが入って以降、すごい勢いで何杯も飲んで、いろいろ食べて、店員さんに質問して、帰って行ったおばちゃん（1時間で9,000円くらい使ってた！）と、ハッピーアワーのシャンパンを2杯飲んで喫茶店のように使って出て行ったおじさんしかお客さんが現れず、8時近くになって、常連らしい、やや派手な中年女性（追って、その知り合いの、同じくらいの男性）が入店。その人が、カウンターで体を半分こっちに向けながら（何席か、間はあったんですが）タバコを吸い続けるもので、ワインの香りがよくわからなくなってしまい、たまらず退散しました。
　お酒を飲むお店を禁煙にしろとは言わないけど、せっかく繊細な味や香りを楽しむんだから、狭いお店でタバコを吸うのはいいことじゃないんじゃないかなぁ、と思ったり。逆に、タバコをよく吸う人は、慣れてるから、それでもワインの味も香りもわかるのかしら。


　カードを作っちゃったし、またチャージしないと使えないくらいだけど、いくらか残ってるし、またそのうち、時間が空いたときにでも、ふらっと立ち寄ろうと思います。