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すしログ:知る人ぞ知る天麩羅の名店!銀座「茂竹」の絶品天丼
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辣油は飲み物
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辣油は飲み物さんの他のお店の口コミ
店名 |
茂竹(もちく)
|
---|---|
受賞・選出歴 |
天ぷら 百名店 2023 選出店
食べログ 天ぷら 百名店 2023 選出店
天ぷら 百名店 2022 選出店
食べログ 天ぷら 百名店 2022 選出店 |
ジャンル | 天ぷら、天丼、日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
050-5872-5836 |
予約可否 |
予約可 当日ご予約ご希望の方は、店舗へお問い合わせください。 |
住所 | |
交通手段 |
数寄屋橋交差点から外堀通りを新橋方面に向かい、徒歩2~3分。 銀座駅から196m |
営業時間 |
|
予算 |
¥30,000~¥39,999 ¥4,000~¥4,999 |
予算(口コミ集計) |
¥30,000~¥39,999
¥15,000~¥19,999
|
支払い方法 |
カード可 (JCB、AMEX、Diners、VISA、Master) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
サービス料・ チャージ |
サービス料10% |
席数 |
8席 (最高10席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 (20人以下可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | お祝い・サプライズ可(バースデープレート) |
お子様連れ |
子供可(乳児可、未就学児可、小学生可)、ベビーカー入店可 お子様も大人1名様分のご料金が発生致します。未満児のお子様はチャージ料¥5,000(ランチタイム)、¥10,000(ディナータイム)発生致します。ご理解ご協力宜しくお願い致します。 |
ドレスコード | 香水などの香りの強い物は避けて頂きますようお願い致します。 |
公式アカウント | |
電話番号 |
03-3571-1578 |
備考 |
※香水など香りの強い物は、避けていただきますようお願いいたします。 |
初投稿者 |
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さて、こちらは銀座で知る人ぞ知る、隠れた天麩羅の名店です。
天麩羅通であり鮨通の知人からオススメされ、長らく伺いたいと思っていました。
訪問が叶ったのは代替わりされた後でしたが、天麩羅の味は格別!
日本トップクラスの天丼と言って過言ではないでしょう。
ご紹介頂いた方も「先代の技を完璧に習得している」と太鼓判を押すだけあり、今後が更に楽しみなお店です。
なお、東京の江戸前天麩羅は幾つかの系譜に分類されますが、こちらはどこにも属しません。
独自の技が光る天麩羅は、数多くのお店を巡ってきた人をも満足させる天麩羅だと思います。
銀座・茂竹(もちく)とは?
銀座・茂竹は創業を1914年(大正3年)までさかのぼる老舗です。
そして、100年以上の歴史を誇りながら、銀座にひっそりと佇んでいるところが、通好みで趣深い所以。
銀座の大通り(西銀座通り)のビルの2階にあり、階段は細く、知らなければ入らない外観かもしれません。
しかし、お店に入ってすぐ広がる、渋い雰囲気に癒されます。
年季の入った白木のカウンターは8席ほど。
厨房も狭く、今の銀座のイメージとは大分異なるかと思います。
しかし、白木のカウンターに映える塗り物のお盆を見つめていると、昼に趣を味わう悦楽があります。
現在は3代目の内田勝男さんから、4代目の西澤祐太さんに代替わりされています。
西澤祐太さんは築地の「新喜楽」で修業された経歴を持つそうです。
「新喜楽」は「日本三大料亭」に数えられる老舗料亭で、芥川賞と直木賞の選考会に使われることで有名ですね(ちなみに、「日本三大料亭」は他に吉兆と金田中です)。
西澤祐太さんはお話が大変面白く、特に料理の話は尽きないほど。
包丁や鍋の扱いを見ていると、料理を愛されていることが分かりました。
お店は女将さんとの二人三脚で営んでおられます。
よって、和やかな気持ちで御料理を頂けます。
渋い雰囲気の店内と温かみのある接客で頂く極上天麩羅は、銀座広しと言えども他には無い気がします。
銀座・茂竹の天麩羅の魅力
銀座・茂竹は揚げ方と使用する油に特徴があります。
頂いて感じた揚げ方の特徴は以下の通りです。
タネは小ぶりでそろえる揚げ油の量は少量揚げ油の温度は低温揚げ時間は長め衣の作り方に妙があり、細やかな粒がサクサクと軽い現在主流(人気)になっている、山の上やみかわ系統の揚げ方とは全く異なる揚げ方です。
頂いたものは天丼ですが、タレの味付けや量が抑制されているので、天麩羅としての魅力や特徴が直ぐに分かりました。
そして、油は特徴的な風味で、関根油店の玉締め搾り胡麻油を使用されています。
「玉締め搾り」は江戸時代中期に発明された製法で、人の手で三日三晩かけて絞る(手間が掛かる)ため、現在は廃れてしまっています。
「玉締め搾り」は低圧力・長時間で搾るため、摩擦熱で脂が焦げず、甘く香ばしい香りの胡麻油に仕上がります。
香しい胡麻油の香りはお店の外に上品に漂い、先付のサラダを頂いている時も食欲を刺激してくれます。
お話を伺ったところ、鍋の素材も独特の仕上がりに影響していることが分かりました。
こちらで使用されている鍋は砲金製です。
砲金とは銅90%・錫10%程度の合金になりますが、現在はコストと職人さんの問題で生産が少なくなり、価
値が急騰しているそうです(数千円から数十万円までに高騰)。
なお、天麩羅店の多くは銅製の鍋を使用されていますが、西澤さんは炊飯と雪平に銅製鍋を使用されています。
銀座・茂竹の天麩羅の詳細
この度頂いたものは【盛り合わせ天丼】です。
定価3,300円+サービス料330円とちょっと贅沢ですが、味わいはもっと贅沢なので、コストパフォーマンスが抜群だと感じます。
また、10数年前から値上げされていない点は、銀座で驚嘆に値します。
サラダ
天丼で最初に野菜とは嬉しい。
血糖値の上昇を防ぐことが出来るので、安心だ。
盛り合わせ天丼
まず、白く美しい衣に目を奪われる。
これぞ上記で挙げた技の集大成。
頂いてみると、全てが軽やかで、衣を楽しませつつ、素材の魅力を引き出している。
この度頂いたタネは海老、鱚、メゴチ、空豆、オクラ、ブロッコリー、ズッキーニ、茗荷、茄子だ。
5月下旬の訪問だったので、春と夏の橋渡し的なタネの構成が嬉しい。
鮨も同様だが、タネで季節感が分かるのは嬉しいし、野菜も季節感を演出してくれる。
江戸前天麩羅はもともと野菜を使わないものだったので、先代の頃は女将さんと揉めたそうだが、老舗なのに時代に合わせて変化されている点が素敵だ。
空豆はホクホクと甘く香り良い。
鱚はホロッホロでお手本のような揚げ方である上に、鱚の香りも楽しめる。
オクラ、ブロッコリー、ズッキーニ、茗荷は全て瑞々しい。
野菜で特に感銘を覚えたのが茄子で、極めてジューシィな仕上げであった。
旬の名残のメゴチも、ぷりっぷりの海老も全てが美味しく、最後までついつい寡黙になってしまう天麩羅だった。
前述の銅鍋で炊くご飯も素晴らしく美味しい。
米粒がパラッとしつつ、お米の甘みを楽しませてくれる秀逸な炊き加減。
パラパラと甘みを両立させることは中々に難しいのだ。
しかも、天麩羅にピタリと合うところも印象に強く残った。
タレは甘みを抑えた上品な味わいで、掛ける量も少量なので、天麩羅そのものを楽しめる。
とは言え、こちらはご飯もタレもお代わり自由なので、濃口が好きな人は遠慮なくお伝えすると良いだろう。
最後に、ご飯のみならず赤出汁も香の物も美味しい。
細やかな賽の目切りにされた豆腐の赤出汁はキリッと端正な味。
糠漬けの浸かり具合もバッチリだ。
あらゆる定食料理と言うものは、主食だけ美味しくても成り立たないと言うのが自分の自論。
豚カツなどでも顕著だ。
主食、ご飯、椀、香の物の全てが揃って初めて名作と言えるはずだ。