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食べログ 日本料理 TOKYO 百名店 2023 選出店
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canさんの他のお店の口コミ
店名 |
銀座 小十(ぎんざ こじゅう)
|
---|---|
受賞・選出歴 |
2021年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2021 Bronze 受賞店
2020年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2020 Bronze 受賞店
2019年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2019 Bronze 受賞店
2018年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店
2017年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2017 Bronze 受賞店
日本料理 百名店 2023 選出店
食べログ 日本料理 TOKYO 百名店 2023 選出店
日本料理 百名店 2021 選出店
食べログ 日本料理 TOKYO 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | 日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
03-6215-9544 |
予約可否 |
完全予約制 |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄銀座駅B6出口より 徒歩3分/JR有楽町駅中央出口より 徒歩10分 銀座駅から114m |
営業時間 |
|
予算 |
¥40,000~¥49,999 ¥30,000~¥39,999 |
予算(口コミ集計) |
¥50,000~¥59,999
¥30,000~¥39,999
|
支払い方法 |
カード可 (JCB、AMEX、VISA、Master、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
サービス料・ チャージ |
サービス料:10% |
席数 |
22席 |
---|---|
個室 |
有 (4人可、6人可) |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり、掘りごたつあり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる |
利用シーン |
|
---|---|
サービス | ソムリエがいる |
ホームページ | |
オープン日 |
2003年 |
備考 |
【中央区銀座8-5-25 第2三有ビル1Fより移転】 |
初投稿者 |
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夏の最大の好物「鮎」
その眼を瞠るような焼き方を見たのは一昨年の初秋、NHKのテレビ番組でした。
高名な日本料理店の親方が自ら極めた焼き方を弟子に伝授し厳しくチェックする、そんな内容なのですがそれがただの指導という半端なものではありません。
店を閉めた後に焼き始め、純粋な焼き時間だけで少なくとも40分、若き弟子はそのあいだ真剣に炭火と対峙します。
頭から腹、そして尾へと鮎の身を焦がして行く、こう書けば簡単なようでいてなかなか親方のお許しは出ません。
一口味見をしては首を振る親方、そして弟子はまた新たな鮎を焼き始める、それが毎日毎日、延々と繰り返されるのです。
張り詰めた空気が画面を通して伝わってきてこちらも固唾をのんで見守ることになります。
ようやく何とかお許しが出たお弟子さん、こちらもホッとすると同時にあのたくさんの鮎はどうなったんだろう、親方のレベルでは不本意な出来でも巷の鮎に比べれば最高ランクの一品なのに、と下世話なことを思いましたっけ。
早速このお店、銀座の銘店「小十」に行きたい、ところが季節はもう秋、来年の夏に行こうと心で堅く誓いました。
とはいえミシュラン予約困難点、昨夏は在横浜滞在時の都合と折り合わず涙を飲みました。
そして今夏です。
もうとにかく小十の鮎をいただくにはこちらの事情が云々かんぬんと言っていられません。
とにかくお席がお願いできる日にお伺いしました。
高鳴る胸を押さえてお伺いしたお店は立派な分厚い檜の一枚板のカウンター、室礼も貴重だけれど実際に使う器を見せるスタイルですっきりとしています。
もう超が何個も付くほどの猛暑日だったので早速ビールをお願いしました。
*殻ごとの紫雲丹
さっぱりとした紫雲丹、下には卵豆腐の摺り卸しと玉蜀黍のアイスクリームが
玉蜀黍は何も加えず天然の甘味でいただきます
*毛蟹
美しく淡い翠のハスイモが添えられフルーツトマトのジュレが掛かっています
アクセントは花穂紫蘇、その可愛さに見惚れてこのお皿だけ写真撮り忘れました
*アボガトと無花果の白和え
デザートが料理に変わる、その瞬間の味わい
*お椀 鱧と蓴菜
蓋を取るとふうわりとかぐわしい
鱧は脂が乗っています
*お造り
鰹と星鰈
鰹はシラスを餌に焼津の海を日帰りで回遊しているものだそう、鰹特有の鉄臭が弱くだから血合いごと食べても美味しい
赤い色した白身のような気さえします
星鰈、海のダイヤモンドともいわれて一段格上の鰈、さすがに身はもちっとしっかりした食感です。
*鮎
さぁ、2年近く恋焦がれた鮎の登場です
入店時からお弟子さんがずっと焼いておられました
毎年6月から入荷して最初は毎晩お店で焼き具合の特訓、今年は50分近く焼くと仰っていました
ようやく親方の許可が降りるとお客さんに提供されるそうです
小ぶりな身は踊るように跳ねるように焼かれています
まずは頭からがぶりとお腹まで、二口目はお腹から尻尾まで
炭火で熱を与え、滴り落ちた自らの脂でさらに身を焼く、まるで「油」のない唐揚げのよう
一口目はかりっと最高の食感を感じた後から鮎の上品な苦みがやってきます
二口目は尻尾にかけて味が濃縮された干物のような滋味を感じます
とにかく初めての焼き方、唸る美味しさです
毎年、若鮎から落ち鮎の季節までいろんなお店で鮎の塩焼きをいただき、それぞれ焼き方は違うので好みの優劣はありますが、とにかくここはそういうレベルではありません
レベルと言って語弊があればベクトルがちがうと言い換えましょうか
そしてここで黒ビールが出されます
エビスのプレミアムブラックだと思われます
この焼き方にはこの飲み物が合うといわばコース上のペアリングとして出された黒ビールは確かにお互いの強さ・苦味・滋味を引き立て合い、確かにこれ以上の組み合わせはないなと思わされます
*和牛のすき焼き風
宮崎の尾崎牛のA5ランク、その中でも最高位の№12を使っていただきました
厳しく育てた牛の中でも100頭に5頭も取れないというくらいのお肉だそうです
それを軽く炙ってパプリカや春雨を煮た汁と共に出されますが、ここにはまだ仕掛けがあって秩父の「輝」という特選卵の黄身が和えてあるのです
それがまた牛肉の味を邪魔しないサラッとした上品なコクで、この卵を1個まるごと全卵でいただいてみたいなと思いました
*炊き合わせ
加賀の小芋、京の加茂茄子、オクラ、トッピングは鳥味噌
*焼き穴子と素麺(半田そうめん)
大きく立派な穴子はこんがり焼かれて脂もしっかり乗っています
素麺は親方が修行を積まれた徳島の名産「半田そうめん」、徳島県つるぎ町の半田地区(旧半田町)に伝わるもので普通の素麺よりやや太く冷や麦に近いです
手延べだけあって少々平打ちで太さも不揃い、それが独特の食感とのど越しになります
私は麺類何でも整然としたものより不揃いな方が食感にアクセントが出て好きなのでこれは初めて食べましたがファンになりました
*デザート
天使音(あまね)マスクメロン
エリザベス女王の戴冠式の折秩父宮妃殿下が英国より種を持ち帰られたという歴史のあるメロン、小ぶりで網目は美しくないけれど肉質はとてもこっくりとクリーミーです
ココナッツシャーベット
ようやく憧れの小十の鮎がいただけました。
この日はたまたま親方もいらっしゃり、あれこれ食材やお料理のお話も伺うことができました。
料理長奥田透氏はテレビで拝見した通りの柔和な風貌、でもご自分のお考えを話されるときはキリっとして目に迫力が出ます。
パリとニューヨークのお店を月に一回は何日かづつ監督に行かれるという多忙を極める奥田氏、お目に掛かれたことは幸運です。
こうした一時代を築く職人中の職人である奥田氏と直接お話ができたことも鮎の思い出を一層強いものにしてくれました。
来夏もまたこの鮎をいただきたい、そしてそれは早くからお願いしてぜひ夜に、そう強く思います。