初秋の味覚 : ロオジエ

才能溢れるシェフ、シェニョンさんの秋のメニューをいただきに訪問。
9月中旬で秋の特別メニューを期待していたのですが、用意はなく、通常メニューが2種。

MENU DÉJEUNER　のメインが鳩だったので、こちらに。

〇MENU DÉJEUNER　10,000円（＋サービス料12％＋税）

・ノンアルコールカクテル（シャインマスカット）　2000円（同）
・ミネラルウォータ　500円

　いつも楽しみな旬のフルーツを使ったノンアルコールカクテル。
　この日は、シャインマスカットで綺麗な薄緑色が爽やか。

・アミューズ-ブーシュ
　秋の雰囲気のものに変わりました。
　まるで盆栽のような小さなグリーンの一品が微笑ましく。

・栗のスープ
　最初にワゴンで、たくさんの栗が載ったなかにスープの一皿。
　プレゼンテーションも素敵です。

・パンとバター　　
　ミルクパンと栗のパンをチョイス。
　追って大きな焼き立ての全粒粉のパンも。

・ 鳥取半熟“天美卵”ほうれん草と紫蘇のブルーテ
　ジロル茸とリー・ド・ヴォーのフリカッセと秋トリュフ　
　エミュルショネしたシャンピニオンのブイヨン

　半熟の“天美卵”は、艶やかな緑色で、まるで宝石のエメラルドのブローチのよう。
　スープはテーブルにて注ぎ込まれます。
　ジロル茸や秋トリュフで秋の気配。
　うしろには、細かな細工のされた薄いサブレ―。

・ラカン産ピジョン　オレンジとエピスのクルート　もも肉のコンフィ
　そば米とトランペット茸のソテーバターナッツとブーダン・ピジョン
　ヴァードゥバン香るジュ

　鳩がクルート仕立てやコンフィなど、複数の調理法で。
　クルートの鳩さんの下に敷かれているのがそば米というのには、驚き。
　ちょっと重くなるクルートにこの和のテイストで軽やかな味わいに。

・プレ デセール
・洋梨のコンポートとエスプーマ ヴィオレッタのシャーベット
　デザートはいつも、美麗で完成度が高い。
　ここでは秋のフルーツ、梨の登場。

・フリヤンディーズのワゴン
　お楽しみのワゴンがやってきました。
　今回はチョコレートを中心に。赤いマシュマロも欠かせません。

・小菓子とカフェ
　手の込んだ小菓子の秋の深い色合いに。

初秋のロオジエさんを、落ち着いた空間のなかで楽しみました。
ごちそうさまでした。

シェニョンさんの才気溢れるお料理をいただきに3か月ぶりの再訪。
ランチの通常メニューに加え、
夏の特別メニューが別途用意されていたので、そちらで。

〇夏の特別メニュー　20,000円(＋サービス料12％＋税)

・ノンアルコールカクテル　桃　2000円（同）
　こちらの果実を使ったノンアルコールカクテルはいつも秀逸で楽しみ。
　今回はパッションフルーツと桃が可能ということで、桃に。
　目の前でシェイクしていただけます。
　甘みはおさえめで・・と伝えてみたところ、ドンピシャのが出てきました。さすがです。
　
・ミネラルウォーター　500円

・3種のアミューズブーシュ
　　前回と同じ内容でした。

・冷たい夏野菜のヴルーテ　ピーマンデスプレットでマリネした水蛸
　　緑やオレンジ色が鮮やか、夏らしくさっぱりとした一品。

・自家製パンドカンパーニュ
・自家製パン　
　いつもの選べる自家製パンに加え、ボリュームのあるパンドカンパーニュがお目見え。

・黒鮑のバターポッシェ　生雲丹とグリーンアスパラガス
　ほうれん草/紫蘇/鮑の肝のクーリィ
　ジロル茸のエミュルション カルダモン風味

　一皿のなかに、これらがハーモニーのように一緒に。
　やはり、生雲丹が目立ちますね。
　ピンクの小さな花びらがアクセントで。
　テーブルにて泡状でお皿一杯に注がれた優しい風味のソースと一緒にいただきます。

・ブルターニュ産オマール・ブルー　
　フヌイユ　トマト　バジリコのプレッセ
　オーストラリア産黒トリュフ
　野菜のフォンダンを詰めた“ラビオリ・ゼブラ”
　クルスタッセのジュアニスの香り

　メインは、オマール海老の最高峰、ブルターニュ産のオマール・ブルー
　大きくても、大味ではなく繊細。
　ソースはあとから降り入れます。
　ゼブラと名付けた、シマシマ模様のラビオリが遊び心があって楽しい。

・“カクテル風”白桃のコンポートとソルベ
　ヴェルヴェンヌのパルフェグラッセ　
　焼きたてのマドレーヌ

　この白桃のデザートが抜群。
　パフェではなくカクテル風ですが、果肉はたっぷり。
　コンポートとソルベを惹き立てる、層状に入ったソースの構成がとても良い。
　焼き立てのマドレーヌもお口直しに。

・4種類の小菓子
　相変わらず小さくてもとても凝ったつくり。

・食後のドリンク
　今回は、カプチーノで。

・フリヤンディーズのワゴン
　お楽しみのワゴンサービスからは、
　チョコレートやマシュマロ、フルーツゼリーなど、盛りだくさんで。
　こちらに合わせてカプチーノもおかわりをいただけました。

接客は丁寧。
最後にソースを注ぎ入れるなど、お料理の完成はテーブルでというものが多く
その手さばきはお見事。
もう少し会話のキャッチボールが増えると、お互い笑顔が多くなるかも。

帰りには、シェニョンさんがご挨拶に。
「夏の特別メニュー」にシェフのサインを書き込まれたものをプレゼントで。
嬉しい心遣いです。

ごちそうさまでした。

前回、黒トリュフの特別コースがとても良かったので、2か月後の予約を入れての再訪。

4月のメニューに特別コースがなかったのは残念でしたが、
前菜が好きで旬のホワイトアスパラガスがあったコース（メイン1品）をチョイス。

〇MENU DÉJEUNER　　10,000円（＋サービス料12%＋税）

・濃厚なブラッドオレンジのノンアルコールカクテル　2000円

　最初にカクテルグラスに氷だけ入って登場。
　そこに濃厚なブラッドオレンジのノンアルコールカクテルが注がれる演出。
　色が全快の苺に近いくらい赤くて濃厚。
　この美味しさはこちらならでは。

・アミューズ-ブーシュ　

　小さな3品は2カ月前と同じ内容でした。
　やっぱり赤いビーツの一品が素敵。

（前菜１）
　ビーツ、ブロッコリ、イカ

　これはメニューには記述がなく、正しいメニュー名はわかりませんが
　今回、特に唸った逸品。

　赤いビーツがアイスで、その下の緑色のソースはブロッコリ。
　中にはイカをしのばせ、トップにはイカスミの黒色のカリカリに揚げたものが。
　目の覚めるような鮮やかな色の組み合わせなのに、口当たりは上品そのもの。

　ブロッコリはその原型の味わりはありながら、苦味や臭みは一切なく。
　ガラスの器の下には透けてL’OSIERの文字が見えるなど、遊び心も。

・パンとバター　
　抹茶、ミルクパン、追って、バゲットと栗のパンをチョイス

（前菜２）
フランス産ホワイトアスパラガス、花紫蘇とグリーンアスパラガスのクーリィ、
アスパラガスのババロワと帆立貝のラメル、オレンジのヴィネグレット カルダモン風味

　ビジュアルの美しさにまず感嘆。
　ホワイトアスパラガスの上に、
　紫とピンクの可愛い花紫蘇と緑のアスパラガスがピューレ状になったものが綺麗な模様状に。

　添えられているのは、帆立とアスパラガスをババロア状にしたもの。
　見目麗しく、そして美味しい。

（メイン）
イベリコ豚のロティ 白神あわび茸のファルシィ チョリソとフレッシュハーブ、
トリュフ入りポテトのピュルプ 酸味の効いたプティ・オニオン、セージ風味のジュプレ

　イベリコ豚は綺麗なピンク色で柔らかく滑らかな食感。旨みも充分。
　ソースはしっかりクラシカル。

　それを取り囲む付け合わせも秀逸。
　大きな白神あわび茸の上には、ピリッとチョリソが。
　トリュフ入りポテト、プティ・オニオンも手間暇かけています。

（プㇾデセール）
　桃のシャーベットでさっぱりと。

（デセール）
ピスターシュとノワゼットのクレームとアイスクリーム、香ばしいノワゼットのクロカン

　ヘーゼルナッツを薄い焼き菓子にしたものと
　ピスタチオとヘーゼルナッツのクリームとアイスのハーモニー。

・小菓子4種

・フリヤンディーズのワゴン

　ワゴンに載ってたくさん登場。
　運ばれてきたお姉さんが、お写真は私が上からワゴンを撮ってみましょうか？
　と親切に獲ってくださいました。
　いろいろ少しずつチョイス。

（カフェ）
　コーヒー

この日も満席でしたが、静かな雰囲気で落ち着いて過ごせました。
エグゼクティブシェフのシェニョンさんは、ダイニングには来られず、
姿をお見かけできなかったのは残念でしたが、
その才能を存分に感じることができました。

また夏に伺います。
ごちそうさまでした。

この日はお昼に銀座で、歴史あるグランドメゾンのロオジエさんへ。
2013年のリニューアルからエグゼクティブシェフを務められている
オリヴィエ・シェニョンさんのお料理を楽しみに。

重厚なエントランスの前には専任のドアマンの方がスタンバイ。
中に入ると、まずはゆったりとした待合室へ。
メインダイ二ングは、白と金色のらせん階段を降りて地下へ。
その分、吹き抜けとなって天井が高く感じます。

店内は、ゴールドを基調としたアールデコの雰囲気。
ほぼ満席の盛況。

「今が旬の黒トリュフの特別コースがおすすめです。」と
立派な黒トリュフを見せていただいたので、そのコースでお願いしました。

〇黒トリュフの特別コース　22000円（＋サービス料＋税）

・濃厚な苺のノンアルコールカクテル　2000円
・ミネラルウォーター　500円

小さなアミューズ3種でスタート。
　
・鳥取県産“天美卵”
　キャラメリゼしたオニオンのフォンダン/黒トリュフのロザス
　ラルド・コロンナータを巻いたパン・ド・カンパーニュのクルスティヤン
　ブイヨンシャンピニオンのエキューム

　最初に蓋をした状態で登場。
　「この状態からお写真撮るのはいかがでしょう？」と逆にご提案いただき撮影。
　今はシャッター音が出なければ、お料理の撮影OKです。

　蓋を開けると、半熟卵と黒トリュフ。
　テーブルウェアもゴージャス。
　これにブイヨンシャンピニオンのエキュームをかけ、さらに風味豊かに。
　味覚の重奏感にシェフの才能を感じます。
　ラルド・コロンナータを巻いたパン・ド・カンパーニュが別添えで。

・パン
　数種類から選べます。
　甘くないものと所望して
　玉ねぎ、抹茶、追ってバケット

・サラダ菜で包んだラングスティーヌとムース
・黒トリュフとちりめんキャベツのラヴィオリ
　オマールコンソメと雲丹バターのエミュルション

　サラダ菜で包んだラングスティーヌの上に丸い黒トリュフを載った姿が可愛い。
　これとラヴィオリにオマールコンソメと雲丹バターのエミュルションをふりかけます。
　香りも楽しみながら複雑な味わいで、とてつもなく美味しいです。
　
・熊本産あか牛とフォワグラ “冬野菜の小さな庭園”
　トリュフソース

　メインは柔らかでジューシーなあか牛にフォアグラ、
　冬野菜に、さやえんどうやそらまめなどの春野菜も少し加わり春の雰囲気も。
　もちろん黒トリュフも入り、ソースもトリュフで。

・黒トリュフのパルフェグラッセ
　カリカリのガボットと軽やかなショコラブランのクリーム

　デザートにも黒トリュフ。はデザートに合うのかな？
　実はお気に入りのフレンチレストランで苺との組み合わせで出てきたことがあって
　今一つだったのですが・・。

運ばれてきたときに、「黒トリュフは乳製品と相性がいいのですよ。」
なるほど。
アイスクリーム、チョコとうまく調和して美味しい。

・小菓子4種
　ピンクのマカロンが好き・・・といただいていると、シェニョンさんがご挨拶に。
　物静かで丁重な物腰で好印象。

・フリヤンディーズのワゴン/コーヒー
　素敵な女性スタッフの方がワゴンで。
　お持ち帰りもできることを考えてか、個別包装されています。
　ゼリーやチョコ、マシュマロなどを少しずつ。


エスキスさんのピアノ曲のような軽やかさとはまた違う、オーケストラの重奏のような楽しさ。
かといって、まったく重くもない。
素材にあまりにマッチする秀逸なソースたち。
これらのアイデアはどう浮かんでくるのかしら？
この才能溢れるフレンチは、是非またいただきに伺いたい。

帰りはらせん階段ではなくエレベーターを使い1階へ。
・・・とまたもやシェニョンさんがお見送りのために1階までいらっしゃっております。
さらに、2つ折りになったその日のメニューをいただき、
開いてみると、シェニョンさんの直筆サイン入り。

グランドメゾンでこのような細かい心配りがあるとは、なかなかですね。

ごちそうさまでした。